◆◆◆ 第2話:開かない扉? だったら気合でブチ破れ! ◆◆◆
いつもお読みいただき、ありがとうございます!
それでは、本編をお楽しみください!
「すっごーい! 真っ白でピカピカなお城! でも、ちょっと眩しすぎるかな!」
光の軍勢の重要拠点『白亜の要塞』。
その正門である『絶対に開かない光の門』を見上げながら、闇のヒロイン・シーラは目をキラキラと(物理的な光ではなく、純粋な好奇心で)輝かせていた。
その背後では、闇の兵士たちが困惑した顔で立ち尽くしている。
「シーラ隊長、あれが噂の光の門です……! 過去千年間、どんな大魔王の攻撃も通さなかったっていう……」
「そうそう! なんかさっき、門の上にいるおじさんが長々と喋ってたよね!」
シーラが指さす先、城壁の上では光の守護騎士が青筋を立てて叫んでいた。
『おじさんではない! 我は光の守護騎士! 貴様ら闇の輩に教えてやろう! この門を開くには、光の三女神が定めた「試練の迷宮」を抜け、真実の愛を証明し、さらに——』
「えーっ!? そんなにいっぱい手順があるの!?」
シーラは心底驚いたような顔で、両手を頬に当てた。
「でもさ、みんなここまで歩いてきて、もうお腹ペコペコじゃない? 迷宮なんて行ってたら、晩ご飯の時間になっちゃうよ!」
「まあ、確かに腹は減りましたけど……」
「でしょ!? だったら、いますぐ開ければいいじゃない!」
言うが早いか、シーラは巨大な漆黒の大剣『ナイトメア・ブレイカー』を構え、大きく助走をとった。
『ふははは! 愚かな! この門には物理攻撃など——』
「いくよーっ! 晩ご飯は、ハンバーグが食べたぁぁぁぁいっ!!」
シーラの全身から、理屈もへったくれもない、ただの「食欲」と「気合」が混ざり合ったすさまじい闇のオーラが噴き出す。
大剣を大きく振りかぶった彼女は、そのまま一切の躊躇なく、伝説の門へと真正面から突撃した。
「必殺! 『とりあえず・全力・どっこいしょーっ』!!」
ドッバァァァァァァァァァァン!!!
轟音。
過去千年間、一度たりとも破られることのなかった『絶対に開かない光の門』が、シーラの力任せのフルスイングを受け、まるで薄いビスケットのように木っ端微塵に吹き飛んだ。
『な、な、な……!?』
城壁の上の守護騎士は、目玉が飛び出んばかりの表情で固まっている。
試練は? 真実の愛は? 千年の歴史は?
彼の頭の中を駆け巡るすべての疑問を、シーラは底抜けに明るい笑顔で一蹴した。
「あははっ! ほらね、気合を入れて叩けば、大体のものは開くんだよ!」
「開くっていうか、完全に消滅してますけどね……!」
「うおおおおっ! さすがシーラ隊長だぜ! 意味わかんねえけど最高だぁぁっ!」
理屈も歴史も関係ない。
圧倒的な「気合」を前にして、光の要塞の守りは紙切れ同然だった。
「よーし! 中は涼しくて暗いから、絶好の休憩スポットだよ! みんな、晩ご飯の準備しよー!」
瓦礫となった門を踏み越え、意気揚々と要塞へ足を踏み入れるシーラ。
彼女の明るすぎる笑顔と規格外の根性によって、白亜の要塞はあっという間に、闇の軍勢の楽しいキャンプ場(完全な暗闇)へと姿を変えるのだった。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
少しでも「面白かった!」「スカッとした!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、
ページ下部にある【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援していただけると、毎日の執筆の爆発的なエネルギーになります!
ブックマークへのご登録も、ぜひよろしくお願いいたします!
それでは、次回もどうぞお楽しみに!




