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第48話 音無神社への道

管理者に導かれて、美久は町の奥へと進んだ。


猫たちは相変わらず、2メートルの距離を保ちながらついてくる。


もう、その光景にも慣れた。


異常が日常になる瞬間。


人間の適応力は、恐ろしい。


道は、次第に上り坂になっていく。


石段が現れた。


古い石段。


苔むして、所々欠けている。


手すりもない。


危険な道。


でも、猫たちは軽々と上っていく。


四つ足で、時には二本足で。


美久は、重い足を引きずりながら上る。


一段、また一段。


息が切れる。


汗が噴き出す。


でも、止まらない。


止まったら、もう動けなくなりそうだから。


やがて、鳥居が見えてきた。


朱色の鳥居。


でも、色は褪せて、オレンジ色に近い。


額には文字。


「音無神社」


老婦人の地図に書かれていた名前。


(ここが...)


境内に入ると、空気が変わった。


より濃密で、より甘い。


そして、ピリピリとした緊張感。


神聖な場所特有の、張り詰めた空気。


でも、それ以上の何かがある。


生命力。


エネルギー。


「気」のようなもの。


美久の肌が、ピリピリと反応する。


鳥肌が立つ。


でも、恐怖ではない。


もっと原始的な、本能的な反応。

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