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兄妹

「え〜と、じゃがいも買った。人参買った。豚肉買った。鶏肉買った。・・・・・・。よし、これで完了!」

僕は、スーパーの出口で買い物メモに書いてあるものを買ったかどうか確認していた。

「今は・・・響の家を出てから50分か。ちょうど1時間位で着くかな。」

それでも、龍燈さんを奏に預けておくのは心配だったので急いで帰っていたのだが


「あれ、龍海。彼女を置いて買い物かい?」


途中で響に出くわしてしまった。いや、まぁ警察から帰ってきた所なのだろうが、こうもばっちりとはちあわすことがあるか?


「響。ああ。なんでも奏と龍燈さんがふたりきりで話し合いたいからって言うから、僕一人で買い物に。」


「そうか。(・・・今は修羅場か?)あの男はとりあえず警察にいる。ぶつかってたら下手したら死人が出ていたからな。数日、留置所だそうだ。」


「そう。悪かったね、警察まで行かせちゃって。」

まぁ、とりあえずお礼を言っておこう。けど、今は響よりも龍燈さんを迎えに行きたいんだけどな。


「別に大したことじゃないけど、まぁお礼は受け取っておこう。そんなことより・・・」


やばい。次に出てくる言葉は僕を追い詰める言葉だ。


「さぁ!早く龍燈さんを迎えに行かないと!!それじゃあ響。僕は急ぐから「いや、方向は同じだし、それに買い物袋も重いだろう。話しながら帰ろうか。・・・その龍燈さんという人とどういう関係なのかじっくりとね。」・・・わかったよ。」


回避失敗。アイスでも買っておけばよかったかな。そうすればそれを言い訳に逃げれたのに・・・。



















斯々然々。僕は歩きながら響に僕と龍燈さんの関係について話した。






「・・・なるほどね。それで、率直に聞くが龍海は龍燈さんの事をどう思っているんだ?」


響が僕の顔の前にひょっこりと顔を出して聞いてきた。向かいの道に居る中学生男子が()()()()()()僕を見てきたが、勘違いしないでほしい。僕はノーマルだ。彼は男だ。


「龍海?」


僕がなかなか返事しないからか響が再度聞いてきた。


「ん。・・・わからない。」


「わからない?」


「ああ。龍燈さんの気持ちが本当なのか。僕は彼女のことを好きなのか。・・・僕は彼女と付き合うことができるのか。」


僕が心の内を打ち明けると、響は


「ああ、そっか。お前は、不器用というか、天然というのか、対人関係が苦手なんだったな。(単純に人の気持ちに気づかないだけだが。)」


と言ってきた。・・・対人関係は少しずつ改善してきているぞ。

























そんな事を話していると響たちの家についた。


「・・・なんだ。奏は帰って来てたんだな。なら、久しぶりにあれをやるかな。」


そう言って響は僕を残して足早に家に入っていった。あれって、・・・もしそうならわかっていたけど相変わらず悪趣味なやつだな。


そう思っていると客間から龍燈さんの声がした。


「えっ!どういうことですか!?なんで、奏さんが()()いるんですか!?」


ああ、洗礼を受けているな。



「龍燈さん。無事?」

僕は急いで客間に入り、龍燈さんが無事だったかの確認をした。


「「龍海!」」

「龍海さん!どういうことなんでしょう。なんで、奏さんが二人いるんですか!!」


僕は頭を抑えながら言った。


「響。奏。悪ふざけはいい加減にして。・・・龍燈さん。この二人はね双子。顔が全く同じ。だから、初めて合う人にはこうして趣味の悪いいたずらを仕掛けているの。わからなかったら、顔のホクロの位置だけが違うから。」


「え!双子だったんですか。・・・どこのホクロですか?」


龍燈さんの疑問に答える。

「響は左の口元に。奏はその逆に。ただ、時々この二人そこも隠したりするから気をつけてね。」


「・・・本当ですね。」


「フフ。彩。驚いたでしょ。」


「ええ。今度私が何かで驚かせるわよ。」


「楽しみに待っているわ。」


このやり取りに僕と響は驚いた。何故か、奏は今まで女子とは仲良くなることはなかったからだ。


「か、奏。お前まさかそこの彼女と・・・」


響が信じられないと言ったふうな声を出して尋ねた。


「何よ?」


「と、友だちになったのか?」


その言葉にしばらく奏は沈黙してから”コクリ”と頷いた。


「そうか!良かったな。奏!ようやく、お前にも友だちができたんだな!」


そのやり取りを微笑ましく思いながらも、龍燈さんに「もう、帰ろう。」と伝え、そっと帰ることにした。










「けど、よく奏と友だちになれたね。」


僕は龍燈さんに言った。


「?どうしてですか?奏さん。はっきりとした性格ですが、そういう性格のほうが付き合いやすいという人もいますし今までも友達と言える存在が居ると思うんですが。」


「それがね、奏は僕と響と子供の頃から遊んでいたんだけど、他の子が入ろうとしたら睨みつけ、声をかけてくれた人に対して耳元でなにか囁き、どっかに追いやるといった事を繰り返していたら女子の友達0。男子の友達、僕だけという結果になったんだ。なんであんなに警戒心が強いのかは分からないけど。」


「そ、そうなんですね。(奏さん。昔から龍海さんを取られないように他の人を追いやっていたんですね。・・・ですが、私が龍海さんをもらいますからね!)」







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