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天敵 2

SIDE 龍燈彩










「龍海さんとの許嫁の件は、龍海さんのご両親も認めています。あなたが龍海さんのお嫁さんになる可能性はありません。」

私は胸を張ってこの(奏さん)に言いました。





すると、彼女は



「あなたは、一つ大事な条件を忘れているわ。それは・・・あなたが龍海と許嫁になる際に交わした条件の一つ。”どちらかが別の人を好きになったらこの関係は解消”と言う条件よ!これがある限り私は龍海を諦めることはないわ!!・・・いいえ。たとえこんな条件なんてなくても、私は龍海を諦めないわよ!!」

と、言い返してきました。




確かに、この条件がある限り彼女が龍海さんを狙うことはできます。そして、私も逆の立場だったら同じように条件があってもなくても龍海さんを諦めなかったでしょう。ですが!



「わ、私は今龍海さんと一緒に暮らしています!まだ、一緒に暮らし始めて2日めですが、これから私の女子力を魅せていけば、龍海さんは私にメロメロです!・・・きっと!!そして、一緒に暮らすことのできないあなたには勝率はありません!」




私は最大のカードを切りました。これで、(奏さん)に勝ち目はありません。しかし、彼女は「ど、同棲っ!!なんて、羨ましい。ってそうじゃなくて!!」と言ったあと




「ど、同棲が何よ!私は龍海と裸の付き合いをしたことが何度もあるんだから!」


と、立ち上がって言い放ちました。




しかし、私は負けません。えっ、羨ましくないのかって?羨ましいに決まっています!ですが、彼女の言葉には一つデータが抜けています。

「・・・それは、何歳の頃の話ですか?」



「うっ。」




思ったとおりです。

「何歳の頃の話なんですか?それは?」






「・・・・・5歳。」


しばらく、無言でしたが額に一筋の汗を垂らしながら5歳と漏らしました。


「5歳の頃の裸の付き合いと、15、6歳の裸の付き合い。どちらが位が高いでしょうかね?」

なんの位か私も知りませんけど、この問いかけは効果抜群、クリティカルのようです。彼女の目から光が失われました。しかし・・・5歳の頃の龍海さんはきっと可愛いんでしょうね。羨ましいです。

















時間にして、10分ほどでしょうか。彼女の目に光が戻りました。


「あ、あなたは、裸の付き合いをしたの?」


「うっ。」

これは、こちらに効果抜群。クリティカルです。そう、さっきの問いかけは私が龍海さんとすでに、は、裸の付き合いをしていた場合に成立します。ですが、私はまだできていません。なので、成立しません。できることならすぐ、裸の付き合いをしたいのですが、きっと龍海さんはそういった事はちゃんと恋人関係になって成人してからなどと考えているでしょう。ですので、私はこの問いかけを成立させ、(奏さん)より優位に立つことができないのです。





「な、なら私が龍海を諦めることはないわ!!それに、私は龍海を幼い頃から知っているから龍海の性格から欲しいものまで分かるのよ!!あなたに龍海を渡すことはないわ!」



彼女は立ち上がり胸を張って言い放ちました。なにか既視感があります。



私も、立ち上がり彼女と視線を合わせました。互いに瞬きをせず目が痛くなってきた頃私達は互いに腕を伸ばし、固く握手をしました。


「よろしく、彩。負けないから!」

「ええ。奏さん。こちらこそ、よろしく。そして、負ける気はありませんので。」








私達はこの日を境に永遠の友となり、最高の好敵手(ライバル)となったのです。








その後、互いに目蓋をつむり目を潤すのでした。













SIDE奏




ふんっ。龍海の両親が認めているから何よ!彼女は重大なミスを犯したようね。






「あなたは、一つ大事な条件を忘れているわ。それは・・・あなたが龍海と許嫁になる際に交わした条件の一つ。”どちらかが別の人を好きになったらこの関係は解消”と言う条件よ!これがある限り私は龍海を諦めることはないわ!!・・・いいえ。たとえこんな条件なんてなくても、私は龍海を諦めないわよ!!」







こう言い放ったら彼女は『私達は同棲をしている。一緒に暮らしていないあなたには勝ち目がない』と言ってきた。・・・ど、同棲!!!なんて、なんて羨ましい!龍海、この事の説明を抜かしたわね。おかげで、さっきまで組み立てていた理論が崩れ落ちたじゃないの!こうなったら、・・・ぶっつけよ!!私も最大のカードを切らないと勝てそうにもないわね。
















クッ。これが、許嫁の力。必死に組み立てたぶっつけ理論をいともたやすく破壊していった。確かに、小学校に上がってしばらくしてからは互いの家で寝泊まりしたり、一緒にお風呂に入ったりしていない。これは、私の負け?あぁ、あの頃の龍海は今と違って可愛かったなぁ。今はカッコいいけど。




私は昔の事を思い出していた。手を繋いで帰ったこと。初めてお泊りしたこと。初めて、一緒にお風呂に入ったこと。あれ、そう言えば、なんで、お泊りやお風呂に入ることがなくなったんだっけ?ああ、そうだ。龍海が小学校2年になったときに恥ずかしいからって止めさせられたんだ。ん?そんな龍海が出るとこ出ている女子高校生と裸の付き合いをするだろうか?・・・いや、しない!!っもしかしたら!













やっぱり、まだ一緒にお風呂にも入っていない!危うく騙される所だった。だけど、私の切り札ももう効果がない。今は、視線をぶつけ合っているけどそろそろ目が痛くて我慢の限界に近い。ここは・・・彼女を好敵手として認めるしかなさそうね。彼女も・・・いえ、()も同じ結論に達したようで腕を伸ばし始めている。





私は硬く握手をしながらこう言った。



「よろしく。彩。負けないから!」






負ける気はサラサラないわよ!彩!







*この話での裸の付き合いとは一緒にお風呂に入ることです。辞書での意味とは違いますがご了承ください。







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