買い物 3 天敵 1
すみません。今回少し短いです。
「えっ!どういうことですか!?なんで、奏さんが二人いるんですか!?」
龍燈さんの困惑した叫び声を耳にして僕はこう思った。”ああ、洗礼を受けているな”と。
時を戻すこと1時間前。龍燈さんが奏が飛び込んできた音と声で目を覚ました後、互いに
なぜか睨み合っての自己紹介となった。
「え〜と、彼女は龍燈彩さん。僕の両親の友達の娘さんで・・・。」
僕は許嫁になっているかどうかを伝えるか迷った。伝えたら、うるさいだろう。だが、伝えなかったときバレたら、余計にうるさくなる。そんな事を考えていたら、先を越されてしまった。・・・悪い方に向かって。
「許嫁ですっ。」
龍燈さんが元気いっぱいに自慢げに言い放った。
「・・・?はい?」
奏は手を耳の横に寄せ聞き返した。
「ですから私、龍燈彩は龍海さんの許嫁です。・・・以後、お見知りおきを。」
龍燈さんは天使のような笑みを浮かべて奏に自己紹介をした。すると奏は
「わ、私は龍海の幼なじみでちぃ〜っちゃい頃からずっと遊んできて、龍海は私の、私の…。」
そう言ってしばらく黙ってから不意に
「ねぇ、なんで龍海は彼女と許嫁になんてなっているの?」
と少し怒気をはらませながら聞いてきた。
「なんでって言われても・・・」
僕は親同士の約束と龍燈さんが受け入れた理由。僕が許嫁を受け入れた理由をかいつまんで話した。
「・・・というわけ。」ああ、塀の上で寝ている猫がうらやましい。
すると奏は
「ならまだチャンスも・・・龍海、私、龍燈さんと女同士のおしゃべりをしたいからしばらく出てってくれる?」
と言ってきた。
「え?僕はいいけど龍燈さんは「いいですよ。私も奏さんとおしゃべりしたいので。残念ですけど二人だけの楽しいお買い物はまた今度で。」わ、分かった。奏、龍燈さんを頼んだよ。」
僕は心配だったが二人をおいて買い物に行くことにした。一時間ほどなので大丈夫だとは思うが・・・。
SIDE奏
な!この女、龍海の許嫁ですって!!上等じゃない!龍海の将来のお嫁さんはこの私よ!!龍海を狙う害虫を駆除してきて早10年。ようやく、いなくなったと思ったら今度は虫じゃなくて龍が現れたということね。さて、どうやって駆除しましょうか・・・。
ハッ。イケない。まず自己紹介からね。これをして、ちゃんと相手を対等に見ているということを龍海に見せつけて好感度UPよ。
「わ、私は龍海の幼なじみでちぃ〜っちゃい頃からずっと遊んできて、龍海は私の、私の…。」
あぁぁぁあああ!!!何言っているの私!私の大好きな人なんて本人の前で言えるわけないじゃない!っていうか、なんで龍海は許嫁なんて受け入れているの!?
ふむふむ。そんな理由で私から龍海を奪おうというわけね。けど、龍海に感謝ね。龍海の出した条件の一つ。””どちらかが別の人を好きになったらこの関係は解消””を利用して龍海が私のことを好きになれば・・・。これなら行ける!!!
先ずは敵と話さないとね。
SIDE 彩&奏
互いの視線が火花をバチバチと散らしている。龍海が出ていってからすでに10分。塀にいた猫も不穏な雰囲気を感じ取り逃げてしまった。
そして、同時に
「「龍海のお嫁さんは、私(です/よ)!!」」
来週の日曜日はお休みとさせていただきます。楽しんで読んでいただけたら幸いです。
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