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Grandeur trip online  作者: サフランライス
12/28

第十二歩 岩鎧でも砕けやすい

捻挫で少し大変でしたが、無事上げることができました。次で初ログイン編は終了の予定です。

色々あったが、やっとこ最奥に到着した。正確には手前の部屋なのだが。今のうちにツリーを成長させてしまおう。


火術:+1 アーツ「炎爆Lv1」(炎の爆発を起こす)

氷術:+1 アーツ「凍破Lv1」(瞬間的に氷の塊を作り出し、炸裂させる)


ロックリザードなんかの硬くて刃物が効きにくい相手向けに術系のツリーを成長させてみた。呪術師だと呪符を張り付けたポイントに発生させるようになる。定点攻撃がしやすくなるだろう。トラップとしても地雷のような物が作れるだろう。では、突入!!


________________


部屋に入るとドーム状の広い空間に出た。床は土なのだが、かなり踏み込まれている。そして所々何かを叩き付けたようにへこんでいた。その空間の中心に大量の大小の石、そして


「なんぞ?あれ」


その中心にいたのは、小さめの茶色い光の玉に一対の羽を持っている生き物?だった。


「・・・!」


それはこちらの存在を確認すると、妙な声を出した。その瞬間、周りの岩が浮き出し、その生き物の周りを回り出す。そして、生き物に小さい張り付き始める。張り付く岩は徐々に大きくなっていき、やがて4メートル程の岩の巨人となった。足は短めではあるが、腕の先にはかなり大きい岩がくっついていた。その手を振り上げ、こちらに降り下ろしてくる。


「のぉっ!?」

「ちょっ!?」


お互いに左右に避ける。自分達が元々いた場所には、大きい窪みが出来ていた。あ、これ喰らったらアウトだな。絶対ひしゃげるな。とりあえず、敵を確認してみる。


ロックメイル:土属性のウィルオウィスプが暴走し、岩を纏いロックゴーレムのような姿になってしまったもの。


ウィルオウィスプ:低級の精霊。普段はおとなしいが、溜め込める容量以上の魔力を浴びると魔力を制御しきれずに暴走してしまう。


どうやらロックメイルの中にウィルオウィスプという精霊が入っているらしい。恐らくさっきの羽を生やした球体のことだろう。とりあえず


「ま た い わ か」

「ははは・・・私もなるべく「マジックショット」で援護致しますので・・・」


ちっくしょうめ、まだ初期武器なのに。さっきソウに刃物系の武器について聞いてみたら曰く「攻撃力=切れ味」とのことだ。つまり初期武器ではもう通用しなくなってきたのだ。早く武器作成しなければな。


「動きは鈍いか・・・ならば、こうじゃ!」


補助をかけて貰い、呪符に「凍破Lv1」を付与しロックメイルの右足に向かって投げる。足に張り付いたことを確認したあと―――


「―――起動!」


奴の足元で氷塊が炸裂した。ロックメイルはそのダメージによろめくが、倒れることはなかった。また、腕を振り上げて攻撃してくる。動きは降り下ろしは速いものの、直線的なので避けやすい。とにかく、今までやって来たゲーム知識を交えて考えた結果、「とりあえず転ばそう」という結論がでた。


「アーネ!攻撃を右足に集中させよ!奴を転ばせてやろうぞ!」

「わ、分かりました!「マジックショット」!」


ロックメイルの右足に魔法と攻撃を加えていく。そして薙刀のアーツ「地破断」を当てたとき、ロックメイルの体が揺れる。その上体が後ろに倒れ始める。俺は慌ててロックメイルの足元から逃げる。その巨体が地に倒れると、ロックメイルはバラバラになってしまう。その中心にはウィルオウィスプがダウンしていた・・・あれ?今のうちじゃね。


「ちょいと惨いが今じゃな!」

「補助をかけます!行ってください!」


ウィルオウィスプに刀を持って斬りかかる。ダメージを与えられたようで相手のHPの減少を確認できた。それどころかウィークポイントになっており、さらにダメージが増える。ありがてぇありがてぇ。だが流石にずっと俺のターン!が出来る訳ではない。


「・・・・!~~~!!」


ウィルオウィスプから鋭い魔力が発せられ、それによって吹っ飛ばされた。流石に痛い。地面に叩きつけられてさらに痛い。数少ない二種類のポーションを飲み干す。長時間プレイしているからか集中力が切れてきた。そろそろ倒さなければ。


「かぁ~~!!ポーションが不味いってことはまだ生きとるな!」


ウィルオウィスプはまた、ロックメイルの姿に戻る・・・かなり欠けているが。ウィルオウィスプは胴体付近にいる。なれば、今ならば胴体の岩を破壊すれば直接攻撃出来るかもしれない。とにかく胴体の中でさらに脆くなっていそうな箇所を探そう。


「シオンさん、シオンさん」

「ん?なんじゃ?」

「思えば防御ダウンすれば良いのでは・・・」


・・・・・・あっ、防御down・・・覚えてるの・・・忘れてた・・・。


「のぉぅ・・・」

「なんて綺麗な土下座・・・じゃなくて・・・呪術師の本懐は豊富な能力低下アーツにあるんですよ。ロックリザードの時に使用していなかったので、ちょっとした縛りをしているものかと思ったのですが・・・」


うむ、反省反省。戦闘になるとどうしても、忘れてしまうな。ならば、


「すまんかったな・・・今から、セルフハードは終わりじゃ!」


呪符に「防御down Lv1」を付与、弓を呼び出し矢に呪符を張り付ける。そしてロックメイルの胴体に向かって射る。狙いどおり岩と岩の隙間に挟まり、呪符が効果を発揮し始める。そこに「凍破Lv1」を付与した呪符をつけた矢を発射する。


「「パワードLv1」!「ディフェンLv1」!私も・・・!「マジックショット」!」

「世話かけてすまぬの・・・「起動」か~ら~の「瞬破」!」


魔法弾と矢が直撃し、飛び散る氷を見届けたあと、刀を取り出してアーツで攻撃した辺りに突進する。ロックメイルが魔法で小さい石つぶてを飛ばしてくるがこちらの方が速い、先程の攻撃で出来たヒビに刃を突き立てる。それだけではまだ足りない。


「ハァッ!!」


瞬時に薙刀に持ち替え、「地破断」を繰り出す。何故か滞空出来ているが気にしない。アーツの直撃と衝撃により、前側の岩が崩れ落ちる。内側には大量の小石に包まれたウィルオウィスプがいた。


「・・・・・・」

「・・・(ニコッ)」

「・・・(ガタガタ)」


弱点が攻撃を当てやすい位置に出たので後は、近づかないようにして矢、魔法弾、薙刀で「飛槍」にてウィルオウィスプという名のウィークポイントをボコボコにした。我ながら、エグいと思ってしまったが、これが効果的だからね、しかたないね。


―――――――――――――――――――――


ロックメイルという鎧は完全に崩れ去り、ウィルオウィスプも倒して消滅した。低級とはいえ精霊なのだが倒してしまってよかったのか、と思い、ウィルオウィスプのデータを調べて見ると、この世界の精霊は消滅しても数日で自然に復活するらしい。むしろ暴走してしまった物は討伐対象になるため推奨されているらしい。それならば遠慮なくドロップ品を頂くことにする。基本的にこのゲームのドロップはパーティーであれば個人個人にドロップ品があるので遠慮せず、とっても良いのである。


「シオンさんはどうでした?私は「精霊晶の欠片」でした」

「え~っとな、「地装結晶」じゃな」


地装結晶:精霊の作り出したロックメイルの中心部の岩が強い魔力を受け、大地の力を内包する結晶に変化したもの。アクセサリーや魔力媒体に使用される。


う~ん、自分にはちょいと無縁そうな素材だなぁ。アーネのロッド作成に使えないかと思ったが、実はロッドにも属性があってその属性と同じ属性の魔法の効果が上がるらしい。これは名前からして土属性のロッドが仕上がるので、光魔法主体のアーネにも無縁である。誰かアクセサリーを作れる人に売るか作ってもらうとしよう。


「ちなみに「精霊晶の欠片」とは?」

「簡単に言いますと薬の材料とアクセサリーの材料ですね。まぁ・・・正直専門外です・・・」


自分の望んだ物が来るとは限らないからね、しかたないね。という訳で目的も果たしたし―――――






「帰るかのぅ、ちと疲れたゆえな」


簡易転送で一回戻り、道具を整理したあとにソウの店で合流する事して一回パーティーを解散した。

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