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学校一のギャル姫と、コインランドリーで助けたことをきっかけに友だちになった  作者: ミハリ
第1章 学校一のギャル姫と、コインランドリーで助けたことをきっかけに友だちになった
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第9話 180度違う俺たちのカースト

 その後の学校での日々はいつも通りに過ぎていった。だが、あえて一言で表すなら、この秘密の友達関係は本当に……ひどく不釣り合いなものだと感じていた。


 それもそのはずだ。教室での俺と白川さんとの距離は、まるで地球と銀河で一番輝く星くらい離れている。


 1年A組での俺の立ち位置は、窓際の一番後ろの隅の席に座り、外を眺めているだけのただの男子生徒だ。スポーツで目立つわけでもなく、人気のある部活に入っているわけでもない。正直なところ、人混みから消えてしまいたいとすら思っている。


 その一方で、最前列では……。


「わあ、まどっち! さっきの英語の小テスト、また100点だったの!? めっちゃすごい! 私にも教えてよ!」


「ふふふっ、もちろんよ、葵ちゃん。お昼休みに、あなたがわからなかった文法のところを一緒にやりましょう。そんなに落ち込まないで」


「白川さんって本当にすごい! 可愛くて、おしゃれで、その上頭もいいなんて! マジで完璧!」


 そんな光景が毎日繰り広げられている。学校一のギャル姫である白川さんは、ただ外見が魅力的なだけではなく、頭も良かった。


 その優雅さ、微笑み方、そして丁寧な言葉遣いは、教師や生徒たちから絶え間ない称賛を浴びている。まあ、彼女はいわゆる完璧な女性のカテゴリーに入ると言っていいだろう。


 これほどまでに著しいスクールカーストの差を目の当たりにすると、時々考えてしまう。あんなに完璧な女子が俺の友達だなんて、どう考えても理不尽だ。


 学校の廊下ですれ違う時はいつも、絶対にお互いに声をかけない赤の他人のように振る舞わなければならない。だが奇妙なことに、放課後になると、俺たちのルーティンは一変するのだ。


 例えば、今日の夕方のように。埼玉のはずれにある人気のない小道。誰にもバレないようにと、わざわざ遠回りをして選んだルートで―――。


「あははは! 宇佐美くん、さっきから顔がガチガチだよ! もう少しリラックスしなよ!」


「ど、どうやってリラックスしろって言うんだ? もし天海さんや、お前のファンクラブの連中に、俺たちがこの遠回りのルートを二人で歩いてるところを見られたら、明日の朝には絶対呼び出されるだろ?」


「大丈夫、大丈夫! 葵ちゃんは今日日直だから、帰るのは絶対後になるし。だいたい、あんたはビビリすぎなんだよ、おじいちゃん〜」


 白川さんは目の前の小石を蹴りながら、くすくすと笑った。さっき教室で見せていたような、貴族の姫君のような気品は微塵もない。そこにいるのは、ただイタズラ好きで、マイペースで、口うるさい白川 円香だけだ。


「それに、さっきの歴史の授業、また居眠りしてたでしょ? 目は開いてたけど、黒板を見る視線が完全に虚無だったよ」


「それは、変装がバレない方法を考えるのに疲れ果てたからだ。わかるか? これほど大きな秘密を守るのには、脳のカロリーをかなり消費するんだよ」


「ただの言い訳じゃん! 本当はただ眠かっただけでしょ?」彼女はイタズラっぽく舌を出した。「でも、まあ……あんたがうちらの関係を隠そうと一生懸命になってるのを見ると、少し申し訳ない気もするけど……でも、嬉しいな」


「他人の苦労の何が嬉しいんだよ?」


「だってそれって、宇佐美くんが私たちの友達関係を大事にしてくれてるってことでしょ? こうやって一緒にリラックスして話しながら帰るためだけに、わざわざこんな遠回りまでしてくれてるんだし」


 その言葉を聞いて、俺は少し足を止めた。口うるさくてイタズラ好きな態度の裏で、彼女は時々、こんな風にかっこいいことを言う。


 俺は、前を歩く彼女の背中をゆっくりと見つめた。


 正直言って、この関係は不釣り合いで面倒くさいが、白川さんと知り合ってからというもの……なぜか少し気分がいいのだ。


 誰もいないアパートに帰るたびにいつも俺を包み込んでいた孤独感は、少しずつ減り始めていた。


 高校で初めて友達ができたのも、思っていたほど悪くない。言い換えれば、彼女の存在のおかげで、俺は自分自身を少しだけ大切に思えるようになっていたのだ。


「ねえ、宇佐美くん! なんで黙ってるの? 遠回りしすぎて足腰痛くなってきた?」


「お前は本当にうるさいやつだな」


「ふふふっ〜、いいもーん!」


 ―――そんな風に、俺の毎日は同じパターンで過ぎていった。学校では全く違う二つの世界に住む赤の他人として、そして夕方になると、帰り道で軽口を叩き合う友達として。


 そしてついに、土曜日の朝がやってきた。


 俺はまだ毛布の下で快適に丸まり、週末の平穏を満喫していた。少なくとも、机の上のスマホが振動し始めるまでは。一度や二度ではなく、絶え間なく鳴り続けている。


「「「ブーッ! ブーッ! ブーッ! ブーッ!」」」


「うぅ……朝っぱらから誰だよ……」


 スマホの画面を開くと、【MINE】アプリからの通知の嵐が画面を埋め尽くしていた。


【おっはよー、宇佐美くん! (≧▽≦) /】

【起きて! 起きて! 起きて!】

【まさかまだベッドでよだれ垂らしてるとか言わないよね?!】

(MINEスタンプ:お玉で鍋をガンガン叩く白クマ)

【宇佐美くーん! 返事してよ! まさか今日の約束、キャンセルするつもりじゃないよね?!】

【もしキャンセルしたら、私マジで泣くからね! (T⌓T)】

(MINEスタンプ:床を転げ回って泣くウサギ)

【私、もう準備できたよ! 私の大好きなお菓子、いっぱい持っていくからね! のり塩味のポテチに、チョコに、甘いビスケット!】

【もうすぐ出発するからね! 待っててね、おじいちゃん! ♡】


 大げさな絵文字だらけの数十件のスパムメッセージを読んで、俺の眠気は一気に吹き飛んだ。


【もう起きてる。その白クマのスタンプのスパム攻撃はやめてくれ。振動しすぎてスマホがフリーズしそうだ】


 わずか一秒後、彼女からの返信がポップアップした。


【やったー! やっと起きた! (ノ◕ヮ◕)ノ】

【とにかくあと15分で着くからね! ギャル姫様があなたの秘密基地に降臨するのを、心して待つように!】


 俺はスマホをベッドの上に放り投げ、顔を乱暴にこすった。


(はあああ!!?? 15分!?)


 俺はベッドから飛び起き、タオルをひっつかんでバスルームへと走った。初めての友達が来るのに、しわくちゃで枕の匂いが染み付いたパジャマ姿で出迎えるわけにはいかない!!

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