第11話 ゲーム対決と二人きりの夕食
まだ気まずさは残っていたが、最終的に俺たち二人はテレビの前にあぐらをかいて座り、RPGゲームのメインメニュー画面をぼんやりと見つめていた。
「コホン……じゃあ、始めるか?」
「う、うん! 始めよ! 私、魔法使いのキャラクター使うね!」白川さんの手は、すぐにゲームのコントローラーをしっかりと握りしめた。
俺たち二人は、最新作の協力プレイアクションRPGをプレイしていた。
正直なところ、最初は白川さんのようなおしゃれな女子には、このかなり複雑なゲームのシステムを理解するのは難しいだろうと思っていた。
しかし、それは俺の勘違いだった……。
「宇佐美くん! ボスが範囲攻撃の準備してるよ! あの岩の後ろに下がって、私がここから防御バフかけるから!」
「待て、マナが切れた。回復まで3秒かかる!」
「私が気を引くよ! えええいっ! 私の最大レベルの火の玉をくらえ、この不細工モンスター!」
白川さんの指はコントローラーのボタンの上で軽やかに踊っていた。驚いたことに、彼女の反応は非常に早く、位置取りは正確で、いつ攻撃し、いつ防御すべきかを完璧に理解していた。
まるで本物の女性ゲーマーだ。
「白川さん……お前、こういうゲーム結構得意なんだな?」
「ふふふっ〜、甘く見ないでよ! 私、家ではスマホRPGの現役プレイヤーなんだからね! 毎晩の素材集めの周回なんて、もう日常茶飯事なんだから!」
「あー、なるほど……どうりで勘がいいわけだ。よし、ボスが瀕死だぞ! 今から一気に攻撃する!」
「了解、司令官!」
「スラッシュ! ドカーン!」
テレビの画面が黄金色の光を放ち、<STAGE CLEAR>の文字が表示された。
「やったああああ! 勝った!」
白川さんは飛び上がって喜んだ。
あまりの嬉しさに、彼女は無意識のうちに距離を詰め、俺とハイタッチをした。
俺たちは一緒に笑い合い、たった今倒したモンスターのデザインがいかに馬鹿げていたかを笑い飛ばした。
正直言って……ゲームをしている時、誰かと同じ波長でいられるというのは、信じられないほど楽しいものだ。
「宇佐美くん、RPGは一段落ついたし、別のゲームにしよ! 最新の『ストリートファイター』持ってるよね? 勝負しよ!」
「ほう? 俺に格闘ゲームで挑むって? 本気か? 女だからって手加減はしないぞ」
「へえ〜、望むところだよ! でも普通の対戦じゃつまらない。負けた方には罰ゲームがないと!」
「何の罰ゲームだ?」
白川さんはお菓子の袋の方をちらりと見て、イタズラっぽく笑った。「負けた方は……勝った方に『あーん』って言いながらお菓子を食べさせること!」
「はあ!? なんだその罰ゲームは? まるで子供みたいだし……恥ずかしいだろ!」
「どうして? 負けるのが怖いんでしょ、おじいちゃん〜?」
「こ、怖くなんかない! わかったよ。俺に完敗して、口の中がポテトチップスだらけになっても泣くなよ?」
俺たちはゲームを切り替え、対決が始まった。
俺は得意の近接格闘キャラクターを選び、白川さんは素早い春麗のようなキャラクターを選んだ。
<Round 1... FIGHT!>
俺はすぐにコマンドを入力して前方に攻撃を仕掛けた。だが……。
「これでもくらえ! 百裂キックのコンボ!」
ドカッ! バキッ! K.O.!
わずか20秒足らずで、画面には無力に倒れ伏す俺のキャラクターが表示されていた。
おい、おい、おい? 今何が起きた?
「あははは! 宇佐美くん弱すぎ! 私の勝ちだね!」
白川さんはコントローラーを置いて歓声を上げた。彼女は軽く咳払いをして、お上品な顔を作って俺を見つめ、少し口を開けた。
「さあ、宇佐美くん……約束通り。あーん〜」
くそっ。彼女の格闘ゲームの腕前は想像以上に高かった!
少し震える手で、俺はのり塩味のポテトチップスを一枚手に取った。
「ねえ、早くしてよ、宇佐美くん〜! 待ってて顎が疲れちゃったよ〜」
「はいはい、うるさいな」
俺はそのポテトチップスを彼女の口へと運んだ。距離が再び近くなり、彼女が嬉しそうに頬を膨らませてポテトチップスを噛み砕く時の、その長いまつ毛がはっきりと見えた。
「んむっ……ふふふっ、負けた人に食べさせてもらうと、ポテチが100倍美味しく感じるね!」
「もう一回だ! 納得いかない! 第2ラウンドだ!」
しかし、現実は非情だった。第2ラウンド、第3ラウンド、そして第5ラウンドまで、俺は完膚なきまでに叩きのめされた。
罰ゲームは続いた。俺はポテトチップスから、チョコクッキー、果てはゼリーまで、このギャル姫の口に運ばなければならなかった。
ゲーマーとしてのプライドが、何度も粉々に砕け散っていくのを感じた。
「はあ……よし、ゲームを変えるぞ!」
「今度はカーレースだ! お前のその下手くそな運転技術を見せてもらおうか!」
「へえ! 私、下手じゃないもん! ゲームセンターの時はハンドルが壊れてただけだし!」
レースゲームにおいて、白川さんは本当に全くと言っていいほど頼りにならなかった。
「うわあああ! なんで私の車、また木にぶつかるの!? 絶対ズルしてる! 宇佐美くん、チート使ってるでしょ!?」
「チートなんかあるか。お前がアクセルを踏みっぱなしで、いつブレーキを踏むか忘れてるだけだ。ほら見ろ、俺はもう余裕でゴール寸前だぞ」
「うぅ……むかつく! 私の車、絶対不良品だ!」
白川さんは体を左右に傾け、まるで自分がテレビの画面の中に入り込んでいるかのように動いていた。だがその努力も空しかった。
「さあ、今度は俺の番だな」
俺はさっきの彼女の傲慢な態度を真似た。胸の前で腕を組む。
「ルール通りにな? あーん〜」
白川さんは不満げに鼻を鳴らし、むくれて唇を数センチ突き出した。
乱暴な手つきでチョコクッキーを一つ手に取ると、彼女はそれを俺の口に直接突っ込んできた。
「これでも食え、この口うるさいおじいちゃん!」
「むぐっ! これじゃ『あーん』じゃなくて、ただの計画殺人だろ!」
俺たちは一瞬見つめ合い、そしてこらえきれずに再び笑い声を上げた。
いつの間にか外はすっかり暗くなり、時間は午後7時を指していた。
「わあ……もうこんな時間なんだね?」と、白川さんは体を伸ばしながら言った。「どうりでお腹が空いてきたわけだ」
「出前でも頼むか? それとも外に食べに行くか?」
「うーん……」白川さんは立ち上がり、ためらうことなく俺の小さなキッチンへと歩いていった。「外で食べるのは時間もお金の無駄だよ。ちょっと待ってて、宇佐美くんの冷蔵庫にどんな食材があるか見てみるから!」
「おい、勝手に人の冷蔵庫を開けるな――」
「わあ! 鶏むね肉に、玉ねぎ、卵、炊飯器の残りご飯に……ケチャップもある!」白川さんは満面の笑みで俺の方を振り返った。「ねえねえ、宇佐美くん! オムライス作ろ!」
「お前、料理なんてできるのか?」
俺は少し疑わしかった。彼女の外見は、キッチンで料理をするような人物には全く見えなかったからだ。
「甘く見ないでよ! 私、よくお母さんの朝ごはん作り手伝ってるんだから! ほら、あんたは材料切るの手伝って。炒めるのは私がやるから、いい?」
結局、俺たち二人は少し狭いキッチンに並んで立った。俺は玉ねぎの皮をむき始め、白川さんは鶏むね肉を小さく切り分けていた。
「うっ……玉ねぎの野郎……」
俺は目にしみて、少し片目を閉じた。
「あははは! 宇佐美くんが泣いてる! ほらほら、涙拭いてあげるよ、よしよし〜」
白川さんは、俺が手の甲で目をこするのを見てくすくす笑いながらからかってきた。
「う、うるさい……お前は自分の鶏肉に集中してろ、白川さん」
材料の準備ができると、白川さんは玉ねぎと鶏肉を炒め始めた。
香ばしい匂いがすぐに部屋中に広がった。彼女は白いご飯とケチャップを入れ、手際よく混ぜ合わせた。その姿は確かに自信に満ちて見えた。
「さあ、ここからが一番の正念場! 卵焼きを作るよ!」
彼女は卵を溶き、フライパンに流し込み、二つの皿に用意されたケチャップライスの型の上に慎重に乗せた。
「じゃじゃーん! 完成!」
とても美味しそうなオムライスが二皿、食卓に並んだ。
「あ、ちょっと待って。最後の仕上げがないと完璧じゃない!」
彼女はケチャップのボトルを手に取り、俺のオムライスの上に何かを描き始めた。
「お前、何か呪いの呪文でも書いてるのか?」
「できた! 見てよ、宇佐美くん!」
俺は見下ろして自分の皿を見た。完璧な黄色い卵焼きの上に、怒りながら笑っているおじいちゃんの顔が描かれ、カタカナで『オ・ジ・イ・チャン』と書かれていた。
「ふふふっ〜、私から宇佐美くんへの最高傑作だよ!」
「はあ……好きにしてくれ。いただきます」
「いただきまーす!」
俺たちは白川さん特製のオムライスを食べ始めた。
正直なところ、とても美味しかった。甘味、旨味、そして酸味のバランスが絶妙だった。
週末に友達と一緒に過ごし、馬鹿げたゲームをして、一緒に料理を作る……この静かなアパートが、初めてこんなにも生き生きと感じられるなんてな。




