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超機械生命体アストライア  作者: 獅子王子(元桂ヒナギク)


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25/31

25.ガイアスターの破壊

 アストライアとガイアスターは対峙する。

(待て待て待て待て! こいつ俺を殺すのか!?)

 ガイアスターの中で光一が思う。

(けど俺じゃ止められねえしどうすれば!?)

 暴走したガイアスターが動いた。

 アストライアは回避カウンターの戦法で反撃する。

 両者の戦いは止まることはない。

(柳田、あんたは私が助ける!)

 戦いの最中、アストライアはガイアスターから光一の体だけを取り出す方法を考える。

 プランA。

 怒涛の攻撃でガイアスターを弱らせ、人体格納部を破壊して取り出す。

 プランB。

 強引だが光線による爆破で吹っ飛んできた光一をキャッチ。

 プランAだと光一の意識を戻せる保証はない。

 Bでも爆発に巻き込まれ光一が破壊される恐れもある。

 依然としてどうすればいいか策が思いつかない。

「柳田、あんたのことを調べたわ」

 ガリバー事件直後。

 恭子は役所で光一の出生記録を閲覧した。

 養子だった。

 ご家族に確認したところ、赤ん坊の時に拾われたということがわかった。

(俺が……養子?)

 ガイアスターの中の光一は信じることができなかった。

 両親は我が子として可愛がって育ててくれていた。

 養子だなんて聞かされたこともない。

「エジプトの古代遺跡ガイアコット。あんたは5000年前その小国を治めてたプルトン王と王妃エネシアの実の息子、アルテウス王子なの!」

(なんだってえ!?)

「プルトンはアストライアのDNAサンプルを採取し、遺伝子操作で超機械生命体を作った。それが人工機械生命体ガイアスター。禁忌の技術で作られたそれには欠陥がある。暴走することよ」

 アストライアは説明する。

 それを危険視した超広域銀河警察惑星ポリシアは、ガイアスターと光一の情報を掴んだこと。

 ガイアスターを破壊しようとしていること。

 そして破壊せねば文明が滅びるであろうことを。

(そんな……!)

「あなたは国を守りたくて自衛官になったんでしょ!?」

(その通りだ)

「だったら、そのことをよく考えなさい」

(俺が自衛官になったのは国を守るため。それが今では地球を守るためにACRにいる。俺は……俺は……)

 光一は覚悟を決め、ガイアスターの口を通して意思を伝える。

「俺のことは気にするな! 高木さん、ガイアスターを破壊してくれ!」

 アストライアは悩んだ。

 同僚を、かけがえのない親友を殺してしまうことに。

 だが迷っている暇はなかった。

 覚悟を決めたアストライアは、レイクローディを発動した。

 刹那、アストライアの姿がガイアスターの視界から消え去り、その直後にその体が爆発して消滅した。

 以下は、アストライアが高速移動を始めてからガイアスターが爆発するまでの一瞬の出来事である。

 ガイアスターに接近したアストライアが乱打し、ボロボロになるまで徹底的に彼を攻撃し、トドメのヴァルシアブラストを放った。

 レイクローディの解除。

 ガイアスターの体に入った亀裂から光が漏れ出し、大爆発を起こした。

「うわああああ!」

 内部に格納されていた光一の体に意識が戻り、その体が爆風と共に吹き飛ぶ。

「柳田!」

 アストライアは光一をキャッチした。

「う……」

 光一はアストライアの手の上でゆっくりと起き上がる。

「お前、強引すぎるぞ。もう少し優しくやってくれ」

 アストライアは静かにしゃがみ込むと光一を地面に置く。

 一方で、ギガントクラッシャーの足元に部品のようなものが転がってきた。

 先ほどの爆発の影響だろうか、おそらくガイアスターのものだ。

「ん?」

 ギガントクラッシャーは部品らしきものを拾った。

(こ、これは……!?)

 ギガントクラッシャーは時空転送でその謎の部品を自身の宇宙船の証拠保管庫に飛ばした。

「デビルキング」

 と、アストライアが呼ぶ。

「その戦闘機体はなに?」

「ギガントクラッシャー。破壊生命体だ」

「破壊生命体?」

「どんなものでも全て破壊するからな」

「また物騒なものを」

「ということで、我々は失礼する」

 ギガントクラッシャーはポリシアの仲間と共に去っていった。

 アストライアは飛翔すると、空の彼方へ消え去る。



 超広域銀河警察惑星ポリシア。

 証拠保管庫。

 定期巡回の時刻。

 証拠管理係が回収した証拠品のチェックをしていた。

 隅々を確認し、怪しいところはない。

 かと思われた。

「ん?」

 ある証拠品が置かれていたところに空間ができている。

「あれ? ここには何があったんだっけ」

 証拠管理係は証拠品ナンバーをコンピュータに打ち込んだ。

「なんだあ、ガイアスターの電子頭脳かあ」

 ……。

「なにいいいい!? 電子頭脳どこ行ったああああ!?」

 証拠管理係は防犯カメラの映像をチェックする。

 すると、証拠保管庫に何者かが侵入し、その人物がガイアスターの電子頭脳を持ち去っていた。

 その人物は白衣を着た研究員のようなで立ちで、胸のネームプレートにはエルザーレと書かれていた。

 証拠管理係は急いでポリシア警察官に報告を上げ、エルザーレの捜索が始まった。

 その後の捜査で、そのエルザーレが火星にいることが判明し、ポリシア警察が捕らえに行こうとした矢先には、恭子が全て解決していたのであった。


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