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異世界転生救済課─「お前を、この異世界から排除《ドレイン》する……」【フォーニーファミーリア】  作者: ねず ただひま
朝憲紊乱の章

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12 棒人間《ドゥードゥル》

はなぶさ


 「保険? 彼が?」


 たかむなは緊張して、肩をすくめて正座をしている。視線は変わらず下のままで顔は赤い。


 「そう! 何を隠そう、彼は四人目の希少種レアケースなのだ! どーーーーん!」

 課長の声色が上がり、隣のたかむなに長い手を向けた。


「はぁ?」


 驚いて言葉が続かない。

 俺、千代草ちよぐさ桔梗ききょうの三人は元異世界転生者であり、異世界で使っていたチート能力を使える数少ない人間だ。四人目が現れるとは……


「お前は覚えてないだろうが、実はたかむなはな、二年前にお前が助けた救出対象者ドリーマーなんだ。つい最近になって能力が目覚めたんだよ」


 驚きはさらに増した。


「年に二百近い人を連れ戻しているんだ。確かに覚えていないが、それよりも、後発的に能力に目覚めるケースなんて初めてじゃないですか?……いや、ちょっと待って下さい! 彼は普通の救出対象者ドリーマーとして、一度記憶を改竄されたのでは?」


「本人の前で答えるのは気の毒だが、確かに記憶はイジった……が、能力の開花と共に記憶は戻ったそうだ。こんな事は初めてだよ。それで半年訓練させた後、配属先の希望を聞いたらお前の下がいいって言われたよ。ははは」


 萎縮しているたかむなの背中をバシバシと叩くと、ビールで喉を鳴らした。空になったグラスに黒百合くろゆりが再びビールを注ぐ。

 

「ま、面倒見てやってくれ。結構面白い能力だぞ。それに必ず役に立ってくれるさ」


「面白い能力……それが保険に?」

 

「そうだ、だがまだ秘密だ」


「言えないことが多すぎですよ……ハァ」


 ため息混じりてそう言った直後、突然(たかむな)が部屋中に響く声を出して立ち上がった。


はなぶさ班長ッ!!」

「うわビックリした!」俺たち大人組の肩が跳ねた。


「は! はなぶさ班長! その節は! た、大変お世話になりましたッ! 未熟者ですが! 死ぬ気で頑張ります! 宜しくお願いします!!」


 たかむなは、頭と膝がくっつくほど深く頭を下げて俺を圧倒した。

「お、おう……宜しくな。あと、死ななくていいからな」

 

「ふふ、可愛いルーキーの誕生ね」

 黒百合くろゆりは微笑み、課長はまたビールを煽った。


「では……特命を受けるかわり、と言ってはなんですが、そろそろ俺の要望を聞いてもらえますよね?」

 

 声のトーンを一段落とし、真剣な顔を作る。


「例のアレか? 仕方ねぇ……わかったよ」


「では早速、明日の正午でお願いします。時間がありません、号令は今夜中にお願いします。」


 班長になってから構想していた案が、やっと通ったことで、俺は自然と笑みをこぼしていた。


異能力バトルとタグ付けしておきなが、今回まで本格的な戦闘がありませんでした。

しかし、次話より場面は変わり、救済課一の問題児が登場します。圧倒的な暴力とアブナイ展開を堪能してください。


追伸、読んでいただき、ありがとうございす。

白い☆を黒い★にしていただけたら嬉しいです^_^

ブクマ、リアクションも是非!


*次回、『最狂の女、麝香じゃこう、現る』

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