余韻と手応え、そして次なる約束
会社の入口に立って来場者の案内を続けていると、見学と買い物を一通り終えた人たちがバラバラと出口へ向かい始めた。
「すごく楽しかったです!」
そんなシンプルな歓声と一緒に、「次はいつやるんですか?」と何人もの人から尋ねられた。「次回は今、市役所さんと検討中なんですよ」と答えると、「絶対にまた来ますね!」と笑顔で返してくれる。お腹を満たしてお土産を大事そうに抱えた子供たちも、家族と一緒に「おじさん、またねー!」と元気に手を振って帰っていった。
そこへ、汗をぬぐいながら同僚とサークルメンバーが駆け寄ってきた。
「佐藤くん、手作りのノベルティがもう残りわずかだぞ!」
「商工会の屋台も食材が売り切れそうだって!」
市役所の職員と顔を見合わせ、「そろそろ受付を終了して締めにしましょうか」と相談を始めたものの、評判を聞きつけた来場者がダラダラと絶え間なくやってくる。
仕方なく、佐藤は入口で「すみません、ノベルティも配布終了で、屋台の食べ物もほぼ売り切れそうなんです」と新しく来た人たちへ頭を下げた。人々は口々に「えー、残念!」「次回はいつやるんですか?」と聞いてくる。佐藤は「まだ未定なんです、申し訳ありません!」と素直に伝えて理解してもらった。
17時を回り、最後の来場者を見送ったところで、無事にイベントは幕を閉じた。
全員で後片付けを進めながら、あちこちで今日の思い出話が花を咲かせる。
「それにしても、『次回も来たい』って言ってくれる人が想像以上に多かったなぁ」
「ああ、断るのが心苦しいくらいだったよ」
ふと見渡すと、社長もベテラン職人たちも、疲れを見せるどころか終始ニコニコと満足げな表情を浮かべていた。会社の技術を知ってもらい、地域の人々と笑顔で触れ合えた今回の試みは、間違いなく大成功だったのだと全員が実感していた。
19時、すっかりキレイに片付いた工場を後にして、一行は打ち上げの会場へと繰り出した。
「さあ、大人の本気の文化祭、大成功に乾杯だー!」
冷えたビールを掲げ、おじさんたちの満足感に満ちた賑やかな夜が更けていった。




