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呼ばれて

次回は来週の土曜日12時です。

 

 

 

 「こっち……か?」

 

 ディーノは聞こえるような聞こえないような何かに誘われるように足を動かした。

 

 一歩々々進めるごとにそれは大きくなっていった。

 

 「これは…屋上の方向か?」

 

 誘導に従い階段を登っていくとついに一番上、校舎の屋上についた。

 

 扉を開け、外に出てみるとそこには二人の女性が俺を待ち構えるかのようにたっていた。

 

 一人はかなりの大柄、オーガ族だろうか?長く赤い髪をした女性だが顔は緊張を隠せておらずビクビクしているようだ。

 

 もう一人は普通の背丈なのだが後ろに寄り添うもうひとりの影響で小さく見えてしまう、短い金髪をしておりまっすぐと俺の目を見ている。

 

 その二人に俺は近寄りおよそ1mほど手前まで行き、話しかけた。

 

 「あんたか? 俺を呼んでいたのは?」

 

 俺がそう問いかけると小柄な方の女性が答えた。

 

 「ええ、そうよ。 私が呼んだの。」

 

 「それで? 要件は?」

 

 「わかってるんじゃないの?」

 

 「……要件は?」

 

 「フフ、つれないわね? ならまず自己紹介から……私はテオドラ、テオドラ・レジーナ、ロールはヒーラーよ。 ほら、ソニアも。」

 

 「わ、私はっソニアです! ソニア・ライモンド! ロールはタンクをやらせてもらってます!」

 

 「ディーノ、ディーノ・フォレスタだ」

 

 3人が自己紹介を終えるとテオドラが核心を切り出した。

 

 「ねぇ、ディーノ君? 私たちとパーティー…組まない?」

 

 テオドラの口から出たのはディーノの予想通り、他の生徒たちと同じものだった。

 

 「悪いがまだ決めかねているんだ、誘いが多くてね。 俺自身もパーティーでどうすればいいのかわからないんだ、断らせて――」

 

 ディーノは先程までと同じように断ろうとしたがそれにかぶせるようにテオドラは言った。

 

 「あなたにとって私たちほどいい相手はいないと思うのだけれど?」

 

 「……なんでかな?」

 

 「あなたをここに呼んだ方法、知りたくない?」

 

 テオドラは蠱惑的な笑顔を浮かべディーノに言う。

 

 「教えて欲しかったら入れ……ということか?」

 

 「いいえ、教えることによって貴方が私たちほどいい相手はいないと確信するのよ(ディーノ君)」

 

 「!!」

 

 テオドラの言った言葉、最後の部分だけが何か違うようにディーノには聞こえた。

 

 「(フフ、最初は誰だって戸惑うものよ。 これにはね……)」

 

 「どういうことだ? 頭に直接響くように君の声が聞こえるんだが。」

 

 「(これが私があなたを呼び寄せた方法、私の`固有魔法´よ)」

 

 「固有魔法だと!?」

 

 テオドラの言葉にディーノは驚きを隠せなかった。

 

 固有魔法とは希少さゆえに確認されている人間の数は10もいないと言われている程だ。

 

 本人さえも持っているか確認することができない固有魔法を使う人間、それに会えるとはディーノは思ってもみなかった。

 

 「そう、私の固有魔法は私の声をあなたの頭に直接届けることが出来る魔法、それ以外にもできることはあるけどね」

 

 「……固有魔法のことはわかった、でもそれが俺のパーティーに入る理由には……待てよ」

 

 「あら、教えなくても気づいたのね。 流石特待生ってとこかしら?」

 

 「お前の魔法、ヒーラーというロールを考えれると検討がついたよ。 なるほど、君が俺に指示を送るというわけか?」

 

 「ええ、そうよ。 この前の戦いの時に見てて気づいたのだけれど貴方は集団戦というものを経験したことがないようね。」

 

 「ああ、そうだ」

 

 「だから、貴方はパーティーを選ぶのに慎重だった。 自分の役割がどうなるかわからなかったから、でも私がいるなら話しは別、そうよね?」

 

 「君が俺に細かい指示を固有魔法で送り、俺はそれに従うように動けばいいだけ。 そういうことか」

 

 「そう、声だけですべてを伝えるのは戦場では困難。 でも私の固有魔法ならどんな状況でもあなたに指示を送れる。」

 

 短い問答だったがテオドラの言葉にディーノは確信した。

 

 「あら、覚悟は決まったようね?」

 

 「……もしかして君はこちらの心も読めるのか?」

 

 「ええ、ある程度……だけね。 深くは見ることは出来ないわ。」

 

 「(超能力のテレパシーだな、まんま) はぁ、答えは決まった。」

 

 「それで?」

 

 「君たちとパーティーを組ませて欲しい。」

 

 ディーノの言葉にテオドラは笑みを深めた。

 

 「よろしく、ディーノ君」

 

 「よろしく、二人共……とソニアさん?だっけ? なんか固まってるけど大丈夫?」

 

 「あら、途中から何も喋らないと思ったけど固まってたの? もうしっかりしなさいソニア」

 

 テオドラはソニアの手の甲を摘み、目を覚まさせる。

 

 「痛ッ!! ど、どうしたんですか? お嬢様!?」

 

 「どうしたのじゃないわよ、もう終わったわよ」

 

 「あれ! いつの間に! ど、どうなったんですか!?」

 

 ソニアはかがんでテオドラと話す。

 

 ディーノはこいつらとならいいパーティーを組めるな、そう心の中で思った。

 

 

 

すこし考えていることがあるのでそちらがまとまるまで時間をください。

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