憂鬱
次回は日曜日12時です。
トラゴとの戦いの翌日、ミャゴーレのベットで起きたディーノは憂鬱だった。
「はぁ〜」
思わず溜息も出ていまうがベットから起き上がり、身だしなみを整え始めた。
ある程度整えると部屋を出て食堂へと向かう。
階段を下りた先にある食堂では今日も多くの宿泊客が食事を取っている。
ミャゴーレが一躍、時の宿となってからは宿泊客も以前よりも増え、夜には部屋の空きがないと知り肩を落として別の宿へと向かう客を見かけることも少なくなかった。
そんな満室の客は食事を楽しみにしていることもあって食堂は朝から混んでいる。
昼や夜ならばこれに外部からの食事客も増えるのだから行列ができるのは必然とも言えるだろう。
そんな中俺はカウンターの一角、ぽつんと空いている席へと向かう。
そこは朝限定で俺専用の席となるようにレガーレさんたちが配慮してくれた席だ。
その席は厨房が見え、レガーレさんたちとも話しやすい場所にある席で最近ではもっぱら朝はここで食べている。
俺が席に着くと奥からレガーレさんがぬっと出てくる。
「おう、ディーノ。 どうした? 元気ないじゃないか?」
手には朝食の乗ったプレートを持ったレガーレさんが俺の前にそれを置き話しかけてくる。
「いや、今日はちょっとやかましい一日になるなと思うと少し……」
「ん? 今日から学園だろ? やかましいのは当たり前だと思うけどな」
「ま、ちょっと事情がありましてね」
「ふーん。 まぁいいや今日も弁当用意したほうがいいか?」
「お願いします」
「おう、じゃあ出るときに声かけてくれ」
レガーレさんは軽く手を振り奥へともどる。
そして俺は朝食に手をかける。
今日はサーモン?みたいな魚のバター焼きにサラダ、燻製肉のスープとご飯というメニューだ。
俺はこうして普通の朝メニューを食べる、朝メニューはレガーレさんの気分というかその日手に入った食材で作る。
俺が来た当初は朝メニューはこのレガーレさんの日替わりしかなかったが今では朝カレーが加わり大半の客がそちらを選んでいるみたいだ。
あたりにはカレーの匂いが充満している。
いつもどおりの匂いを気にせず食べ終えた俺は部屋へと戻り最後の身支度をする。
杖とローブなどを着込んでいると街中に鐘の音が2回鳴り響いた。
この音は現在の時刻を知らせる音だ。
当然だがこの世界にも時間、時刻というのは存在する。
日が昇り、沈み、また昇るこの一サイクルを16等分、属性魔法8種類の2回分である16で割っている。
日が昇る時刻を0時としそこから地球で言う1時間30分ごとに1時2時と増えていく。
ようは0時は地球で言う5時で2時は8時、5時は12時30分、13時は19時30分、15は22時30分といった具合だ。
鐘は0時に一回、1時に2回、5時に6回といった具合に鳴り響く。
鐘は2回なったので今は1時、6時30分頃というわけだ。
学園は二時からなので今からのんびりと歩けば余裕で間に合う時間というわけだ。
学園寮に住む生徒たちは今頃起床といったところだろう。
学園から近い分寝れるというわけだ。
別にそれが羨ましいということはないのだが……
身支度を整えると部屋を出る、っと今日は洗濯物を出す日だったな。
そう思い出しカゴに洗ってもらうものをまとめて受付のマードレさんにひと声かける。
レガーレさんから弁当を受け取り、ミャゴーレから出発した。
いつもどおりの道を歩いていくと学園へとたどり着く。
時刻も二時にはまだ早いが学園の門が開く時刻はとっくに過ぎている時間だった。
俺以外にもローブを着た学園生が多く歩いて門をくぐっている。
俺もそれに続くように潜るがあたりからは視線を向けられているのがバカでもわかるくらいあった。
「はぁ〜」
その視線は予想していた通りのもので憂鬱な気分がまたもこみ上げてくる。
俺は目立ちたがり屋ではない、周りからこうも視線を向けられると気になってしょうがないのだ。
しかし幸いなのがここにいるのがおそらく下級生ばかりだったのは幸運だった。
周りから視線を向けられるだけで済む。
これが同級生ばかりだったら話しは別だったろう、しかしそれも時間の問題、教室に入るとそれはすぐに襲いかかってきた。
感想とか待ってます、切実に




