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カレーライス

ちょっと駆け足になりましたが地味な場面はカットで 次回の投稿は水曜日12時です。

 

 

 

 スペ爺のお店からスパイスをもらってきて2日間、ディーノは寝る間も惜しんでスパイスの調合に勤しんだ。

 

 最初はなんとかなるだろうとタカをくくって挑んだが一番最初の試作品の味見をした時にその思いは消え去った。

 

 味見したところ蓮也の知っているような見た目にはなったのだが香りや味は似ても似つかぬものになったのだった。

 

 あまりの不可解な味、まずいというわけではないが美味しいというわけでもなく、ただ刺激を感じるだけのそれはすぐに吐き出してしまった。

 

 それからはもらってきたスパイスを細かく配分を分けて、いくつのもパターンを作っては味見の連続だ。

 

 何度も失敗作を食べた結果、一時的な味覚障害のようなものにすら陥ってしまった。

 

 それでも彼は自分のため、ミャゴーレのため、スペ爺のため、めげずに挑戦し続けた。

 

 そして、ゆうに100パターンは試食を終えて既に今が何通り目なのか数えるのも忘れてしまった3日目の朝。

 

 ついにちょうど良い配分の調合を発見したのだ!

 

 しかしディーノはその試食をし満足した瞬間、張り詰めた何かが切れてしまい眠ってしまったのだった。

 

 「――い! おい! 大丈夫か!? ディーノ!」

 

 「んあ レガーレさん?」

 

 「ああ、どうしたんだ? こんなところで寝やがって…」

 

 レガーレは仕事の合間、一生懸命に作業をしているディーノを覗いていたのだが彼も仕事があるので手伝えずたまに様子を見ることしかできなかった。

 

 そして今もどうしているのか覗いたところ倒れているディーノを見て慌てて駆け寄ってきたのだった。

 

 「ついに出来たんですよ…」

 

 「できたって…お前がここんところずっとやってたあれか?」

 

 「ええ でも…今は眠いんで起きたら完成させますよ… とりあえず…おやすみなさい…」

 

 「おい! ここで寝るなっ…ってもう寝てやがら… しゃあねぇなぁ」

 

 レガーレは眠ってしまったディーノを背負い、彼の泊まっている部屋に連れて行き、ベットに寝かせた。

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 翌日の朝

 

 寝ずのスパイス配合の反動か泥のような眠りから目を覚ましたディーノは既に厨房で作業を始めていた。

 

 具材はシンプルに牛肉、玉ねぎ、人参、じゃがいもを使う。

 

 まず最初にやるのは野菜の皮むきだ。

 

 人参、じゃがいもは楽だが玉ねぎは料理になれたディーノでも辛いようだ、目に涙が溜まっている。

 

 玉ねぎはみじん切りとくし切り、人参は乱切り、じゃがいもは一口大の大きさに切る。

 

 牛肉も角切りにし、これで下準備が完了だ。

 

 まずは油をフライパンに引き、そこにバターとみじん切りにした玉ねぎを加える。

 

 弱火でじっくりと玉ねぎが飴色になるまで炒める。

 

 玉ねぎがいい色になってきたら次はくし切りにした玉ねぎを加える。

 

 こっちは全体に火が通る程度で抑える。

 

 そうすると次に入れるのは牛肉だ。

 

 玉ねぎを一緒に炒め、肉の表面の色が変わったところで鍋に移し替え、人参とじゃがいもを加え少し炒める。

 

 ある程度炒めたら水を加えて、弱火でコトコト煮込む。

 

 煮込んでいると表面にアクが浮かんでくるのでそれを丁寧にとっていく。

 

 アクが出てこなくなったところでスパイスを投入だ。

 

 しかしスパイスだけではとろみは出ない、なのでここで小麦粉を水に溶き加える。

 

 こうすることによってあのとろみが出るのだ。

 

 そして最後の確認で味見をし塩や胡椒やらで味を整えて完成だ。

 

 「これがお前の作ってた物か?」

 

 ディーノが作業している様子を横から見ていたレガーレが訝しげに聞く。

 

 まぁその反応も当然だろう、この料理は味を知らずに見ると怪しげな色をしているのだから警戒するのも無理はない。

 

 ディーノもその反応を予想していたのでとりあえず食べることを勧める。

 

 「まぁ食べればわかりますよ さ、これをご飯にかけてっとどうぞ カレーライスです」

 

 ご飯を持った皿にルーをかけてレガーレの前に出す。

 

 皿を前にしたレガーレは目の前にあるものから漂う強烈な香りを嗅ぐと恐る恐ると行った様子でスプーンですくい、口に運んだ。

 

 「……どうですか?」

 

 自分の味覚では満足した、しかしこの世界の住人にはどうだろうか。

 

 ディーノはれがーレの反応を待った。

 

 レガーレは口に運んだカレーを咀嚼し飲み込むと目をこれでもかと見開き2口目を口に運んだ。

 

 そこからの勢いは凄まじいものだった。

 

 あれよあれよを皿にあったカレーを食べていき、物の数分で綺麗に平らげてしまったのだ。

 

 食べ終えたレガーレはそこでようやくディーノに感想を言った。

 

 「めちゃくちゃ美味しいな!」

 

 レガーレは満足気な表情でディーノにそう言った。

 

 「そうですか! 良かったです!」

 

 こうしてミャゴーレに新たな料理、後にミャゴーレの名をディスタルシア全土に轟かせることになるミャゴーレカレーが生まれたのだった。

 

 ちなみにスペ爺にも食べさせたところ涙を流しながら完食したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

サッカーが開幕、ラグビーも始まっているようでスポーツが好きな自分にとってはいい時期になってきました。カレーのところでミスがあったら感想でご指摘ください。

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