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戦い

次回の投稿は日曜日の12時を予定してます。少し体調が悪いため投稿できない可能性がありますがご了承ください。投稿できなかった場合は水曜日の12時に回します。 魔法ですが、小規模がディボ、中規模がソメ、大規模がグラン、超規模をエメインと呼称することにしました。



「まずは様子見!」


ゴウッっと勢いよく火魔法が振るわれた杖の先から出る。


(まずは小規模のディボ・ファイヤーボールだが……)


熊は避ける素振りを全く見せずにこちらに近づく。


バシュウ!


(チッ! やっぱり効かないか!)


熊に魔法が当たるが全く効果がないようだ、熊は気にもとめずになお距離を詰めてくる。

ディーノは魔法が効かなかったのを確認すると直ぐに次の魔法の用意のため魔力を移動させながらも体を動かし熊の右手を避けた。


(じゃあこれはどうだ!)


ディーノは熊の懐に入り、杖を熊の腹部に押し当てて先程よりも威力のあるソメ・ファイヤーボールを放った。


(この近さでソメスケールだ! 流石に効くだろ!)


しかし、熊は魔法の反動で少し後ろに移動させただけで火魔法を受けた箇所からは少しプスプスと煙が出るのみで熊にダメージはないようだ。


(ウソだろ! 普通の熊型ベスティアならあれで身動きできないくらいのダメージのはずだぞ! なんでダメージが全くないんだよ!)


ディーノが一瞬呆気にとられているも熊は手を振るいディーノに攻撃をしてくる。


(やっべ! 避けれねぇ!)


いつものディーノなら難なく避けることのできる単純な攻撃だが、一瞬行動が遅れたせいで防御せざるを得なかった。

熊の攻撃にディーノは吹っ飛ばされ、地面を転がり最後は切り株に背中を叩きつけられることで止まった。


「カッハ!」


(ハァハァ…… 危なかった、腕で防御できなきゃ頭が吹っ飛ばされてたぞ!)


ディーノは攻撃の瞬間、腕で頭を防御したため致命傷は追わなかったが、その代わりに左腕の骨を折ってしまったのかだらりと下がったまま動かない。


(クソッ! 左腕がいてぇ! こりゃ折ってるな… 師匠に折られた時の感覚と一緒だ)


幸い先ほどの攻撃で熊とはかなり距離を置くことができたのでディーノは熊が近づくまでの時間を現状確認と対策、回復に使った。


(全く魔法が効かないって事はないんだろうけどこの感じだとグラン級を使わんとダメか? でもグランなんて俺の魔力じゃ連発はできないからキツいぞ!)


息を整えながらディーノは杖を支えにして立ち上がる。

視界には熊がこちらに猛スピードで走っているのがわかる。


(あいつの攻撃はもう防御することができない… 右手も逝っちまうと戦えないからな… 逃げるってのが一番の選択肢だがこのダメージじゃキツイだろうな)


痛みを我慢しながら息を整えるとディーノは覚悟を決めた。


(もう一度至近距離でソメ級をぶつけるしかないか! でもさっきよりも威力の出るのは…)


熊が勢いのまま突進してきた!


ドゴォ!!


熊は自身への痛みなど気にせずに勢いのまま切り株に突っ込んだ。

普通の動物なら頭の骨を反動で粉々にしてしまうほどだが、ベスティアは全く意味を成さない。

熊は切り株に頭を当てたまま一瞬動かなかったがディーノを押しつぶした感触がないことに気づき、切り株から頭を離し、ディーノを探すために左右に首をキョロキョロと振った。


「こっちだよ…熊公」


熊は自身の左腹の方を見るとそこにはディーノが先程と同じように杖を押し当てようとしていた。

熊はそのことに気づくとディーノから体をそらそうとした。


「逃がさねぇよ」


しかし、熊が体を動かす前にディーノの魔法が発動した。

先ほどよりも強い衝撃を受けた熊はゴロゴロと5mほど転がされた。


(ソメ・ファイヤバーナー… ソメ級のファイヤボールをジェット機のエンジンのように圧縮して放つ俺オリジナルの魔法だ… これなら威力が出るし魔力消費は少なくて済む)


(ま、効果範囲が狭すぎて今みたいに接近しないとできない微妙な魔法だがな)


ディーノは下を向き、ふうっと息を吐き、熊に止めを刺そうと一歩踏み出そうと顔を見上げると熊がゆらりと立ち上がるのが見えた。


「おいおい…マジかよ…」


ディーノはその光景に驚くことしかできなかった。

先ほどの魔法は彼が出せるソメ級の中では威力がかなり上位に位置する魔法だったし、熊が飛ばされたのを見てダメージを与えることが出来たと確信していたからだ。

しかし、それでも熊は立ち上がった。

この光景を見て、ディーノはグラン級も使うかと思案していたが思いもよらないクマの攻撃に思考を中断せざるを得なかった。


「え?」


熊はディーノと距離があり、どうあがいても当たるはずがないのに右腕を振るったのだ。

しかし腕を振るっている途中に腕に変化が現れた。

なんと、熊の腕が伸びていき、ディーノを襲ったのだ!


「な!」


ディーノは突然のことに大きくジャンプすることで熊の右腕を避けた。


(ゴム○○の実でも食ったのかよ! このクマはぁ!)


ディーノは避け空中にいたまま熊を見ると熊はさらに左腕をこちらに振るっていた。


(やべっ! 今飛んでるからよけられねぇ!)


ディーノは先ほどの攻撃が囮で、この攻撃が本命という熊が戦術のようなものを使ったことに驚愕した。


「クソが!」


ディーノは熊の攻撃を食らってしまった。








今回は短かったんですがキリがいいためここで区切ることになりました。あと主人公が苦戦してますが天才でもないしチートもないんでこんな感じが続くと思います。ちょっと修行した程度で簡単に強くなれるわけがないという作者の考えからこうなります。ようは所謂俺TUEEEEE要素はほぼないです。ご了承ください。

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