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 空を何となく見ていると、何か飛んで来た。

「?」

鳥かなぁ?と始めは思ったが、近づくにつれ形的に何か変だと思う。


「えっ・・・ ?」


こちらに向かっているようで、しかも何か大きい感じだ。まるで恐竜みたいな?それが10体ほどいる。

みやは ええ~~~!? と驚いて離れた場所にいるナッチを見るが、取り乱す様子もなく視界に収めている。しかしみやは怪物の様なその体と翼を持ったものに何だと思い、ナッチの所に行く。


「ナッチさんナッチさんっ!」

「 どうした?」

慌てた様子のみやに何かあった?と周囲を見てから聞くナッチ。

「あ、あれっ 何ですかっ?」

と上を指す。

「ん? あれって?」

「今っ 上飛んでるあれですっ」

と一緒に上を見る。

するとナッチは「あぁ」と別に問題無いかの様に当然の事として言う。

「パラディンじゃん」

「え??」

「だから、竜騎士のパラディンだろ? 見た事無いとか・・?」

まさか、と言う感じにみやを見る。常識だろ、と顔に描いてある。

「・・・・・・。 え?」

みやは何それの反応を返す。それに対してナッチはドン引き。

「・・・マジ? どこの田舎・・、いや、どこだろうと知らないとこなんて無いだろ。子供だって知ってるぞ。むしろどんな育ちだ」

「・・・・・・えーー?・・」

そう言われてもう一度上を見るみや。

それは悠々と旋回し、下へ降りてくる。

「え、降りて来るよっ ねぇっ あんな大きいのっ 全部降りて来るってっ」

みやはナッチにすがりつく。

「だーい丈夫だって。人化するんだから」

「何?何するって??」

みやは混乱する。

「人化。 人の姿に戻るんだよ。 まぁこれは初めて見ると へぇーって思うけどな」

「へぇ~?・・・・・。 いやいやいやいや   意味分かんないっ」

首を振って落ち着こうとする。

そしてみやは改めて思う。


ここはどこだ? と。


地球上に未発見の地でもあったか?衛星も飛んでるこの時代に。

「(竜騎士?パラディン?? 何それっ? えっ??   竜騎士って・・・え?・・・竜なの? あれが竜ってやつなのっ?)」

驚愕の事実!

その目で初めて見たみやであるが、そんなのどういう事だと思う。そんな常識TVでもやってない。いつの間にそんなファンタジーな世の中に?

いやいや、大体変身自体が有り得ない。何その生態。擬態化する生き物ならいるが、人があんな飛べる全く別の生物になるとしたら・・・・・・。

みやの頭はショート寸前だ。

「(あーーーっ!   ここどこぉっっ??   どこの陸地? 地球じゃないのぉっ!?)」

頭がおかしくなりそうと思いつつ、頭を抱えてしゃがむみや。

「ー。大丈夫か? 頭冷やすか?」

イコール頭大丈夫?(精神的に)

「うぅ~~~・・・」


悶々(もんもん)としてうなるみや。

「(考えたくない・・・・・・ 信じろって言うの・・?)」

考えの行き着く先は、この身に起こっている真実。それはー・・

「ーーー ナッチさん」

「おう」

「・・・。真面目な質問なので、真面目に答えてくれます?」

「・・・?おぅ」

ナッチは下から問われて何だ?と見る。

みやは確かめる為に問いかける。

「ー。 ここは、 地球にある・・・国なんですか?」

「・・・、は?」

しかしその質問は今一解らなかった様子。

「ですからっ、ここは地球と言う星の世界で、その中にある大陸であり国なんですか?」

「・・・・・・えー ・・・・・・ん? 」

ナッチには難しい問のよう。

「はいっ。 じゃあ一つずつ聞きます。」

もっと優しく。

「まずこの国の名前は?」

「・・・アビス」

「じゃあそのアビスがある大陸の名前は何て言うの?」

「え・・、トゥエル大陸・・」

「ではその大陸がある世界の名前は?」

「・・・・・・えー ーーー 」

「ーーー」

「・・ルーリュ・・?」

ここが答えられる限界らしい。

それを聞いてみやは絶望的な現実を理解した。したくはないが。

「・・・ウソぉ~~~・・・   何で   私何にもしてないしぃ・・・      帰れない・・・?   あぁ~~~~~~・・・・・・ 」

こんな真実、違っていたら良かった。もっと現実的に帰る方法があったのだから。

今やそれも白紙どころか何処かに飛んで行ってしまった。

しかし今までの疑問は解決出来る。出来ると言うか理由をこじ付けられる。

ただ一つの事。それは、

ここが全く異なる世界だと言う事に他ならなかった。


「おーい  ミヤ」

しゃがんでうつむきながら何かぶつぶつ言っているみやにナッチは声をかける。

正直今みやにそんな応えられるゆとりは無い。のだが。

「ミヤ、あのなぁ、一応今勤務中なんだぞ?」

とそう言われて、現実逃避していたみやは我に返って顔をあげた。

「・・・・・・、勤務中・・・?」

「そうだ。サボってると思われたらとがめられるぞ」

「・・・。ーーー、はい」

すくっと立つ。

「すみません」

一礼してみやは元の配置に戻った。


みやの中で勤務中と言うのが割り切れられた。今どうなっているにせよ、任務中はそれに集中する、と言うのが頭にある。それが幸いして、少し冷静になれた。


「(でも・・何で・・・ 何が原因?   初めて会ったあの男が知ってるとか? なら捕らえれば良かったな。  いやでも、襲われて来た訳じゃないよなぁー?)」

うーん とよく思い出してみる。

「ーーー   あ 」

そう言えば、と胸にある存在に手をやった。そして引き出して手のひらに載せる。

「(これ   だよね・・・)」

あの日、あの時貰った物。

また会えるように、御守りだと。

みやはその不思議な色を持つその石を見詰める。

竜の様な模様。翼に王冠が描かれている。

今は白銀の色をしている。まるで空に輝く星の様に。

それを握って胸に当てる。そして口にする。その名前を。

「   ルーイ   」

正式な名前は忘れてしまったが、あの時の事もあの男の子の顔もまだうろ覚えている。

「(ーーー そう言えば、・・・竜が居るとか言ってたっけ・・   まさかねぇ・・・・・・ まさか・・・・・・)」

まさかのまさか?




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