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みや達は途中の小川で休息をとっている。
「みや、疲れているだろう? 無理はするな」
荷物も持ってもらい身軽とは言え、ただ歩いているだけでもそれがずーっととなると疲労もくる。
座れば足の疲れもより分かる。
「無理はしてないよ。逆に久しぶりで体が訛ってるから、もっと動いて良い汗を掻いた方がいいの」
「ならいいが・・。 急ぎの用でも無いからゆっくり行こう」
「はーい。 あでも、偶には走る」
「・・・。体を動かすのが好きなんだな、みやは」
ルーイは苦笑い。
さっき小川を見つけた時もダッシュしていたのを言っている。
小川に足を浸して涼んだ後は、再び出発した。
小休憩を何回か入れたが、全てみやの為だった。他の者達は息一つ乱していないのだから。
途中でお昼をとった時など、今日はこのままここで一晩明かそうかと言われたが、流石に早いだろうと断った。
しかし今日中には着かないので、夕暮れ前のまだ明るい内に野宿が決定した。
「何か手伝うことなぁい?」
手持ち無沙汰のみやはパラディンの一人に声をかける。
「いえ、ミヤ姫様はお休みになっていて下さい。かなりお疲れになられておいでですから」
「んん・・・」
確かに疲れてはいるが、手伝えるぐらいには動ける。
一人だけ休んでいるのも落ち着かない。
「何を作るの?」
「スープです。明日の朝食分も纏めて作るのですよ」
大きな鍋に一杯作るようだ。どうりで食材が多い訳だと納得する。
パラディン達は力持ちだ。作業は手際よく進み、火や刃物の側には近寄らせてもらえないみやは、それらを見ていた。
やがていい匂いがして来て、お腹が余計空いて来た。
「おいしそー」
「みや、こっちで食べよう」
「うん」
即席の椅子に座り、椀と匙を受け取る。
「熱いので冷ましながらお食べ下さい」
匙は丸みのあるフォークで、それで掬ってみると麵が出て来た。
中でくるっと巻いてから持ち上げて、ふぅふぅ息を吹き掛けてから口に運ぶ。
麵は細くて平たいうどんみたいだ。出汁と塩のスープなので、塩うどんって感じ。
「美味いな。 みやはどうだ?」
「ん、おいしいよ。 お代わりしたいくらい」
「まだありますから遠慮なくどうぞ」
「慌てて火傷しないようにな」
「大丈夫ですー」
子供じゃありませんっ。
旅先やキャンプはご飯もより美味しい。みやはお代わりをしてスープまで美味しく頂いた。
お腹が満たされて、後は寝るだけだ。体はテントの中で軽く拭く程度。
そして寝る場所もパラディン達が小さな簡易テントを張り、そこに布団が敷かれた。
「・・・、ここで、寝て いいの?」
「はい。我々がお傍におりますので、安心してお休み下さい」
野宿なのにしっかり寝床だ。
竜の翼ならここは目と鼻の先。ひとっ飛びで布団も食料も運ばれてくる。何とも贅沢で楽な旅である。
中に入るとクッションが効いてフカフカだ。
「みや、寒くないか?」
「うん、大丈夫」
「そうか。 眠れなければ声を掛けてくれ」
「うん、分かった。 ありがとう」
「じゃあ お休み」
“ チュ♡ ”
「・・・、おやすみなさい・・・」
おやすみのキスを頬っぺに貰い、みやは布団に潜る。
「(挨拶でも慣れるかぁーーっ・・・)」
星空の下、開放感ありありの中で布団で寝るなんて贅沢だ。(パラディン達の)セキュリティーもバッチリ。
みやはさぁ寝ようと目を閉じる。
のだが・・・。
「・・・・・・(なんか寝れない・・)」
外だからだろうか。寝るのが勿体無いとか感じている。
キャンプでテントで寝る時も、外が気になるものだ。
「(そうだよね、なんか勿体無いよね? それに私一人だけとか落ち着かないわ)」
暫くしてもやっぱり眠れないので、みやはそっと起きてテント出た。
当然直ぐにパラディンが気が付いた。
「どうかなさいましたか?」
「うん・・ちょっと・・、まだ眠気が来なくって・・。 もう少し起きてていい?」
「分かりました。ルーイ様も起きておられますから、あちらへ」
と連れて行ってもらう。
ジャンルを変えさせて頂きました。
あまり恋愛が濃くならないようにしたいと考えていますが、ゴールを避けながら進みたいと思います。




