表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/102

50


 パラディンの訓練見学の当日。


ふわふわした眠りから、うとうとしつつも覚醒していく。

寝返りをうって・・・。

「 ? 」

体が何か引っ掛かって、身動きが取りにくい。しかも何かいつもより狭い感じがする。そして一番の違和感は?


人の温もり・・・。


「・・・・・・」

まっ・さっ・かっ!

と目を薄っすら開けて見ると?

「・・・・・・」

居る。

無垢な寝顔を晒している王子様が!!

何で居るのかっ!?何で一緒に寝てるのっ!?

と周りを確認。

自分の部屋だ。

ただいつもと違うのは、いつもなら何人も居るパラディン達が居ない。

「ーーーーーー」

おい! と心の中で突っ込む。こう言う時に必要なのではっ?と。十代の乙女心を説いて聞かせたい。

そして改めてルーイを見る。

「・・・・・・」

・・・・・・。

「・・・・・・・・・・・・(まつ毛長っ!)」

自分より長いと思えるまつ毛が綺麗に閉じている。

「(こうして見ると普通の女の子より綺麗ってどういう事よっ。王子様だからって、だからってぇー・・・。寝てるだけでカッコイイとか何なのっ?どういうことぉーーーっ!)」

ムムムムと睨みつけても本人が気付く訳もなく、みやは溜息つく。

「(いやそんな事はどうでもいいのよっ。今はこの状態を何とかするべきだしっ)」

とそこから抜け出す事にした。

「(・・・って、この腕どうなってっ・・・ う~ 重いんだけどっ・・・)」

腕を持ち上げ除けて、離れる。

「ぅっ!?  ぁわっ  ちょっ 」

引き戻された。

「(ええっ!?)」

ルーイはまだ起きている訳ではなさそう。

みやはもう一度とトライする。

「(何で朝からこんな事しなきゃいけないのぉ~~っ)」

朝から謎の格闘が始まっている。

「 ぅあっ (え? え?)   ルーイ~~~?」

またも失敗。しかしルーイは覚醒してきた模様。

「・・んん~・・・   みや?・・ 」

「ルーイっ。 おはようございます! 起きたならどいてっ」

「?? あぁ、おはよう みや 」

ルーイはまだぼんやりした感じだが、そこで寝惚けついでに朝の口付けが。

「!!?・・・・・・(ギャアぁあああぁ~~~っ!!)」

みやの絶叫が本人だけにこだまする。

更に悪気の無い追い打ちが。

「でもまだ一緒に寝ていたいな。   みや あったかい・・・」

とみやを抱きしめる。

「っ!?~~~~~~っ・・・・・・」

みやは硬直状態になった。もう涙目だ。

「(もうダメ・・・ 私お嫁に行けない・・・)」

脳内で家族に詫びを入れる。


「・・・・・・る・・ルーイ?   なんで、ここにいるの? 」

こうしていても状況は変わらない、みやは何とか正気を戻して聞く。

「ーー、寂しいと 思って・・」

「さ・・・ いや、えと・・、ルーイが?」

「ん。 近くに居るのに、会っているだけでは、足りなくて・・・」

「え。・・・いや、でもね、だからって、、こーゆーのはね?・・うん・・」

「ー。イヤか?」

ルーイは少し離してみやを見た。

それはまるで子犬の様な愛らしさと寝起きの色気が合わさった一撃。

「!!・・・(ぐはっ・・)」

ダイレクト!

「みや?」

「(ダメよっ。ここで引いたら負けるっ。 許しちゃいけないわっ)ー、 イヤ、とかじゃなくてね・・ ダメなの 」

「ーーー。 それはずっとなのか? 慣れないからか?」

「えー っと・・。 慣れの問題でもなくてね? その、私達、まだそんな関係じゃないから?・・」

「ー。 そんな関係とは?」

「そ、そんな関係って言うのはー、つまりー、ほら、・・夫婦 とか?  子供だったら、親子とか兄弟もあるかな?」

「・・・結婚してからなのか・・・。 花嫁になってからでもダメなのか?」

「え?  えーー・・ んんーー・・・、 分かんない・・」

花嫁になっても結婚はルーイが竜王になる時らしいので、まだずっと先の話となると聞いた。

しかし花嫁になると言う事は結婚前提の永久就職であることに変わりない。それつまり家族になると言う事だ。

「えーっと・・まぁ・・・、その時になってから、考えてみるよ?」

「 あぁ。  みや、愛してるよ」

ギュ~っと再びの抱擁ほうよう

「~~~~~~。 ・・る、ルーイ・・、 そろそろ、起きようよ・・」

控え目に離れるように促す。

「ー、イヤだ」

「・・・、え 」

「まだ早いし、このままがいい」

まさかの我儘発言が来た。そしてそのまますり寄って、甘えん坊の子供みたいになっている。

「(はあ~~?  いやいや・・ええーーっ。  いやマズイっ おかしいって! キャーッ 誰かぁ~~っ エリネさーんっ? ラーナさんでもいいから誰かヘルプミィーーーっ!)」

これはある意味襲われているとも言えるのでは?みやは抵抗を試みる。

「ルーイ、いい加減にしてっ。もう私起きるからっ」

ここは毅然とした態度で示さなくては。

「ほらっ、今日はパラディン達の訓練を見学する日だからっ。 私準備があるのっ」

「・・・、? 準備?」

「そうっ。お昼の時間だけじゃ足りないから、朝からねっ、お菓子を作る約束をっ、ジェドさんとしているんですっ」

「ーー、そうか・・」

しょんぼりするルーイにもみやは負けない。

「そうそう、そうなのっ。 あ、ちゃんとルーイの分も作るからねっ」

ここで畳み掛ける。

「 本当か? 」

「うんうんっ。だから起きよう、ねっ?」

これ以上は耐えられません。限界です。

ルーイは仕方ないと起きて、みやは解放された。


「午後の方には私も付き合おう」

「うん。じゃあ私、着替えるから」

「あぁ、今パラディン達を呼んで来よう」

「うん、じゃあね」

さっさと追い出すみやに対し、ルーイは名残惜しそうにしながらも退室して行った。


「よしっ」

パラディン達が来る前に、深呼吸をして気合いを入れたみやは今日の為に用意した服に着替えに行く。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ