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「 はぁ ・・・ はぁ ・・・ (ここまで来れば、何とか・・)」
みやは現在森を脱兎していた。その体に地味色の布を羽織って。
「なんっ なのっ・・・ (どうなってんのよっ) はぁ~~・・ (もぅ~~~っ 信じらんないっ 意味分かんないっ) ああ~~~~~っっ!」
この気持ちを何処にどうぶつけていいか分からずに呻く。
みやは気付けば全く知らない所に居た。
しかも見知らぬ男にいきなり抱き襲われて体を触られた。
一気に自らのピンチを悟ったみやは、思いっ切り相手に拳を見舞い、蹴りを食らわせた。
当たりが良かったようで、みやはそのままそこにあった布を引っ掴んで逃げて来たのだ。
なので。
「(もう何なのっ 気持ち悪いっ!) どうなってるのーーーっ!」
とパニックになっているのだ。
暫くしてから息を落ち着かせ、周りを見渡す。
「・・・・・ ここ どこ??」
取り敢えず適当に走って来たが、全く分からない。
兎に角人の居る所までは行くに越したことはない、と歩き出す。
そして冷静を取り戻しながら考える。
「(私もしかして攫われた? レイプってやつ?・・・・・・) イヤーー! (危ない危ないっ 早く警察に言わなきゃっ)」
森を抜けて道らしき所に出るとそれを辿る。
さっきの所からはまだそんな遠くはないだろうから不安だ。追っかけて来たらヤバい。
「あっ」
そうだと引っ掴んできたもう一つの物、自分のバッグからケータイを取り出して開く。
「・・・・・・。 え゛・・・ ウソぉ・・・ 電波ゼロって・・・。 どこよここ? どんだけ田舎?」
確かに周りを見ても人っ子一人居ないし自然豊かな所だと思う。思うのだが。
みやは はぁ~ と溜息&ガッカリ。
それからみやは暫く歩いた。
「(おかしいわねー。 こんなに広い土地で何にも無い所なんてまだ日本にあったのかしら)」
見晴らしは良いが牧場がある訳でもない。
道と言っても舗装された状態でもない。
早く居場所を知りたいのに、このまま日が暮れたらどうしようと思うみや。
しかし。
「! あれって・・」
今までに見えなかった物が見えてきた。
白く立ち昇る煙。それから直ぐに建物が沢山見えてきた。高い塔から建ち並ぶ家々。
その景色に期待が湧く。やっと着いたと。
しかし喜びもつかの間。みやは別の不安に絡まれる。
徐々に歩みが遅く小さくなった。
「( 何だろう。 ちょっと・・・いやかなり? 何か違うような気がするような・・・?)」
そう思いつつも近づいて・・・。
「えー・・・ ここ どこの国ですか・・・?」
と投げかける声に答える人はいない。だがそう言ってしまうのは頷ける。
立派な外壁のある町なんて日本には無いはず?
周りには木々しかないのに壁を造る意味が解らないみや。
一個人の敷地とも見えないし、工場にも見えないし、テーマパークにも見えない。
しかし、少し高い所にデンッ!と建っているのはどう見てもお城にしか見えないのだが・・・?
「どーこーだーこーこ~~~?」
頭を悩ませずにいられない。
まさかの海外?パスポートもビザも持ってないし言葉も分からない。間違って牢なんかに入れられたら嫌だ。
「どーしよ~。ーーー、大使館あるのかなぁ~・・」
何とか伝えて保護してもらわなくてはと思いながら不安が募る。家族もきっと心配している。
ここで悩んでても仕方ない。勇気を持って再度足を向けた。
少し緊張しながら外壁の門の所まで来た。
「(私英語も無理なんだけどぉ。 せめて親切で優しい人に当たってほしい・・)」
そう願い、門に立つ兵士らしき人に近づいて行く。
兵士達もこちらに気付いていたので、前の人達を通すと待っていた。そして向こうから話しかけてきた。
「ようこそ。名前と滞在目的は?」
「(え?)・・・・・・み・・・ 大野 みやです」
普通に日本語でびっくり。
「オーノミヤ? 変わった名だな。 どこから?」
兵士は1人が記入している。
「(え??)・・・日本 です」
「? そんなとこあったか?」
と質問している兵士が記入している兵士に聞く。
「いや?初めて聴くが・・。余程小さい村からじゃないのか?」
とみやの姿を見る。布で体を覆っているので中は見えないと思うが、そう思われる様な格好に見えたらしい。みやはちょっと混乱している。
「出稼ぎってところか。それなら城に行くといい。今は丁度人手を雇っているから」
「宿泊・飯付きだぞ」
何も言ってないのに決定している。みやは慌てて尋ねる。
「あ、あのっ。 ここに、大使館と言うのは、あるんでしょうか?」
「たいしかん? どういうものか分からないが、その様な名の物は無いぞ」
「・・・そうですか・・」
みやは疑問が一杯だ。
日本語バッチリなのに日本を知らない。どういう事なのだろう?
兎に角お城に行っても良いという事は、もし雇って貰えるなら一番安全かもしれない。どの道お金も使えないのだろうし、ここでホームレスはちょっと怖い。
「ー。 どうも、ありがとうございます。 お城に行けば、直ぐに分かるでしょうか?」
「あぁ、城門にも立ってる兵が居るからな。訪ねると良い」
「雑用でも雇って貰えるといいな」
「はい。ありがとうございます」
深くお辞儀をすると門を通り抜け、町?の中へ入った。
「ーーーーーー」
みやはキョロキョロしながら外国と言う感じの光景を観ていた。石壁の家々。歩く人々の服は昔風な感じだ。中には民族衣装っぽい人もいる。
未だにここが何処なのか分からないが、別世界だ。
「(何文字かしら・・? アラビア系?)」
店の看板には絵も描いてあるが、文字はサッパリ。解読不能だ。
なのに。
「(日本語、にしか聴こえない・・・)」
一体何なのか。見た目は日本人には見えないのに、皆スピークジャパニーズだ。意味が解らない。
真っ直ぐに大通りを進んで行くみやは、ふと気付いた。何か圧迫感があるなぁとは思っていた。ちょっと、いやかなり場違いな所に居るのは分かる。その中で気付いた事とは。
「(男の人多っ)」
気付いてからよくよく見る限り、何処を向いても何処を見ても、男性しか見ない。子供からお年寄りまで。女性の姿がチラリとも見えないのだ。
どうしてなのかと?マークを浮かべつつ、みやはお城を目指した。
やっとここからです。
(ちょっとアレな言葉があるけど大丈夫かな?)
(セーフだよね?)




