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その後は湯につかり、体を解す。
お風呂でバッタリ事件があってから、中にまで入って来ようと願いだされたが、全力で却下した。一度や二度見られたからと言って、良いよとはならない。そこの妥協はしないしする気も無いっ。
ただ彼らも何かと世話がしたいらしいと言うのは分かったので、髪を任せている。乾かしてブラッシングしている様子は丁寧で真面目。申し訳ない気持ちと気恥ずかしい気持ちもあるが、楽が出来ていいとも感じる。何より喜んでやっているので悪い気はしない。
優しくブラッシングしてもらっていると、心地よくなってきて、段々うとうとしてきた。
そのうち終わったようで声をかけられるが、みやの様子を見てパラディンは・・。
「そのままで結構です。 お運びします」
と言い終わると同時に、フワッと抱えられた。
「っ!? わ・・・ 」
うとうとしていた意識が覚める。
そのままベッドまで運ばれて横にされた。
「・・・ごめんなさい。ありがとう・・」
「・・いいえ 」
キングサイズのベッドは布団を掛けるのに2人掛かり。至れり尽くせりでお姫様と言うのも困りものだ。
お姫様じゃないんだけど・・・。
こんなに付いていてもらって悪いなぁと思う。っと言うか気が休まらないからいい加減一人にして欲しいと思っている。
そんな思いは通じる事もなく、みやは体を横にしてやがて眠った。
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眠ったみやを見届けて、エリネはテラスへと出た。テラスはパラディン達の専用出入口も兼ねている。そこまで広い訳ではないが、そこがパラディン達のなせる業である。スムーズに出入りしている。
そこに来たのは副総括の一人ラーナ。
「ミヤ姫様は?」
ラーナは準総括でもあり、エリネの代役も出来る立場にある。なのでよく交代して職務を熟している。
「お休みになられた」
「そうか。 今日は楽しそうだったな。時を忘れる程に?」
最後の言葉はちょっと意地悪く言う。
「痛いな。 大目に見てくれ」
エリネは苦笑う。
「まぁ仕方ないな。ーーー。これからも頼って下されば良いがな。 いや、もっと頼って下さると良いな」
「あぁ。 暫くは服とアクセサリー作りに励まれそうだが」
「ミヤ姫様は多才でいらっしゃる」
「ーー。異界とは、さぞこちらとは違うのだろう・・」
「そうだな・・。 こちらも好きになって頂きたいな」
「あぁ」
まだまだ不慣れなみやの為に何が出来るか、これからの課題は多そうだ。
「我々も予定に合わせて支度をしなくてはな」
「あぁ。 それとだが、訓練日の招集を掛ける。10日後にしようと思うがどうだ?」
「分かった、伝えよう。 皆の気合いも普段より入る事だろうな」
みやが見学する事になっている件だ。気合いは入るだろうが、皆の気もみやに行く事は必然だろう。
正直エリネは剣術は見るに良いとは思っていなかったので、竜術だけにしようと考えていたが、みやは両方観たいと言ったので、二部に分けた。
「代わるから休んでくれ」
「あぁ、頼んだ」
エリネはそこから手摺を越えて、途中で竜化して星空に舞い上がった。
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