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「では本日はここまでに致しましょう」

「はい、ありがとうございました」

今はウイリスからの講義を終えたところだ。

「大分ご習得されましたね」

「いえ、まだ全然です。一覧表を見ないと分からない文字がまだ沢山ありますから」

「そんなに焦る事はありませんよ。全く知らない物事を一から学ぶのです。何度も繰り返し覚えるのにはそれなりの時間もかかるものです。そう考えればミヤ姫様は十分優秀でいらっしゃいますよ」

「そうですか?」

「えぇ」

褒められると嬉しい。

「今日は何かご本を選んで行きますか?」

「あ、はい」

「前と同じ様な本が良いでしょうか」

「そうですね」

みやはウイリスと本棚の一つに向かう。

今借りて読んでいるのは子供の絵本。読み易くて分かり易いので丁度いい。

「そうですねぇー。・・・   あぁ、これなど如何でしょう?」

と取り出したのは今までのより少し厚めのハードカバーの本だ。

「何の本ですか?」

「これはこの国の一代目の花嫁のお話です。この国が竜都国と呼ばれるようになった由来も含め、歴史も学べる本ですよ。 簡単な内容なので、読み易いかと」

ペラペラめくってみる。挿し絵が所々に入っていて、文字は多めだが小学生レベルだと思われる。

これが読めるようになれば、絵本は卒業と言う事だろう。

「じゃあこれにします」

「そうですか。ではお持ちしますね」

これくらいは持って行けるのだが、そう言うとやんわりと断られてしまう。

「そうそうミヤ姫様、学ばれるのは大変よろしい事なのですが、あまり夜更かしはされませんように」

「・・はい。気を付けます・・」


最近本を寝床の供にして、所謂いわゆる寝落ちをする事があるのだ。

翌日になるとキチンとしおりはさまれているのだが、いつも何処まで読んだか正確には覚えていない。

今までは絵本だったのでまだ良かったが、この本はそうはいかなそうだ。文字数が絵本の10倍は増えているからだ。けどその分読み応えはありそうだ。




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