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 講師のウイリスは教えることにけており、とても分かり易く説明してくれる。

文字の読み書きも丁寧に教えてくれて、お陰様で読みの方は少しずつだが覚えてきている。一覧表を作り、それを見ながら本を読んでいる毎日だ。


ウイリスはスラッとしたスタイルで筋肉質ではない。スッキリと髪を束ねている穏やかな人だ。

普段は掛けていないが、度の低い眼鏡を時々付けている。


学校とは違うものの、学ぶ時間は習慣もあってか有るのが有り難い。

全く知らない事ばかりだが聞いてて面白いところもある。


「何かご質問はございますか?」

「はい」

1人しか居ないがつい手が挙がるのは仕方ないと思う。

「女性が少ないのと人口数は関係あるんですか?」


このレフェリーナ国の普通の民は、村の規模とあまり変わらない人数で、竜族の方が断然多いのだとか。それでついでの様にぽろっと言ったのが、「なので女性の数も少ないのですが」だ。


「えぇ。女性は一般的に、数十人に一人と言われておりますからね。勿論ここそこで多少は違うでしょうが、全体的な平均でそうなっております」

「・・・(え、そんなに? 通りで女性を見ないし大切にされてる訳ね・・)」

こちらの女性は外出はしない事の方が多いと聞いている。変なのぉ、と思っていたが、そもそもその数がそこまで少ないとは。

「あ、あのっ」

今度は小さく手を挙げる。

「女性がそんなに少ないって事は、、人口も徐々に減っていくのでは?」

いくら子沢山に産んだとしても、血筋が減っていくだろうし、流石に何十人も産めないだろう。

もっともな質問をしたのだが。

「? いいえ。その様な事はありませんよ?」

と不思議そうに返された。

「?・・・そうなんですか・・」

問題無いらしい。

こっちも首を傾げてしまうが、詳しく聞く勇気は無かった。そこまで突っ込んでいいのか迷う。謎が残るがそこまでにしておいた。


「他には何かございますか?」

「んん~」

考えてみて、みやはこの際ちょっと聞いてみたい事を聞いてみた。

「あ、の・・。 講義とは関係ないんですけど、いいですか?」

「はい、何でしょう」

「そのぉ・・、ルーイの事なんですが・・」

「?」

「 ルーイって・・・どんな人かなぁ と・・。 あの、いい人だとは分かるんですけど、 他の人から見たルーイも知りたくて・・」

とそう言うと、ウイリスは今までと雰囲気が変わる程に嬉しそうな笑みを見せて答えた。

「まぁっ、ルーイ様の事ですか? えぇえぇ、それはもう幼い頃より存じておりますよ。ルーイ様はお小さい頃から少々ヤンチャな所がございました。ですが勉学にも剣術にもよく励まれ、お仕事に対しても熱心です。 ー、母君にあたるシェリー様が亡くなられてからは塞ぎがちな面もあってか、そのお心は固い蕾と噂される程でしたのですよ?何せ女性にはとてもお優しい反面、決して親密な仲になるようなお相手を一人もお作りにはなられなかったのですから。どんなにお誘いされてもやんわり断ってしまって。 ルーイ様も年頃、竜王子として花嫁が長く居ないのは好ましくはないのを理解しておられました。しかし全く、まるで関心が無いかの様な振る舞いに、私共もつい心配になったのです。それで一度お見合いもさせた事も。ですが、1ヶ月どころかわずか数日で終わってしまい、心を痛めた事もありました」

ウイリスは思い起こす様に熱を入れて話し、みやはそれをへぇ~と思い聞いていた。

が、その矛先が自分に向けられた。

「しかしっ。それが全てミヤ姫様を想えばこそなのだと知った今っ、私の心は嬉しさともどかしさで一杯でございますっ」

「・・・」

「そこまで一途に想い、忘れられない方が居るなどとっ。耐え忍んできた全てが報われようと言うのもですっ。 ミヤ姫様っ」

「は、、はい・・」

「是非ともっ、我が国の花嫁となって下さいませっっ。 アイル陛下もルーイ様も、必ず幸せにして愛して下さいますからっ。 勿論、私も助力は惜しみませんよ。皆貴女の味方です。ミヤ姫様が幸せになって下さる事を、心から望み願っておりますからね。 どうか第二の故郷と思い、お過ごし下さい。今はまだ慣れぬ事が多いでしょうが、ゆっくりで良いのです。ゆっくりとこの地を受け入れて頂ければと思っております」

穏やかにも見える笑顔だが、必死と握る手はガッチリとみやの手を掴んで離さない。

「・・・・・・はい、 えーと・・・ ゆっくり・・ 考えます・・ 」

期待の目がキラキラだ。




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