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ウェーヴのかかったブラウンの髪は腰近くまであり、瞳はオリーブグリーンでパッチリと大きい。レースのふわカワイイドレスはメルヘンのお姫様だ。
その声も愛らしく、「お姉さま」などと照れながら、キラキラうるうるに見上げられたらもうイチコロだ。
かく言うみやも既に心を打ち抜かれ、身悶えしていた。
「(かっ カワイーイ~~~っ!)」
こんな妹欲しい~。
「(しかも絵になるぅ~~っ)」
兄弟ショットがまたグッとくるほどよく似合う。流石美男美女!
「ルーイお兄さま、ミヤお姉さま、またご夕食の時に」
「あぁ」
「またね、ミィナちゃん」
慎ましく礼儀正しく礼をする姿に感心する。お茶会を終えたみやとルーイはミィナと別れた。
「みや、夕食の時までどうしようか?」
「んんー。私は特に無いけど?」
「では部屋でゆっくり寛ごうか」
「うん」
ルーイの部屋で再びお茶を頂く。
「パラディン達とはどうだ?直ぐには慣れないだろうが、大丈夫か?」
「う、、うん・・。 初めてだから、慣れるかはさておき・・、良い騎士さん達だとは思うよ。ちょっと親切過ぎてびっくりしてるけど・・・」
既に何度か慣れない事象が起きてます。みやはから笑いする。
「すまないな。大目に見てくれ」
「ううん、大丈夫・・」
大丈夫ではないが、お世話になっている身で我儘は言えない。
「私が居ない間は何をしていたんだ?」
「んーと。 お散歩しながら案内してもらったよ。午前中は図書室ぅ・・じゃなくて、資料室に行って地図を見せてもらったの。それにあんなに沢山の本は生まれて初めて見たわ。感激しちゃった」
「みやは本が好きなのか?」
「えぇ。好きか嫌いなら、好きな方ね。でも文字が分からなくて読めなかったから残念だったな。いい暇つぶしが出来るかと思ったのに」
「そうか」
「ルーイはいつも仕事以外は何をしているの?」
「そうだな。 ミィナの所にも行くし、剣術の稽古をしたり、んー、王宮内でないなら、友人の所に行ったりもしているな」
「そっかぁ」
みやは考える。一日中散歩も大変だ。全部回ってしまえば覚えてなくてももうそこまで歩きつめないだろう。
「散歩とピアノだけじゃなぁー・・・」
独り言を呟いたみやだが、ルーイの耳に届いていた。
「ピアノ?」
「ん? あぁ、うんそう。ピアノ、弾かせてもらったの」
「みやはピアノが弾けるのか。それは是非聴きたい」
「えぇ? いや、それがー・・なんかね? 今晩弾く事になってるみたいで・・・」
「そうなのか?」
「うん・・。でもね、上手くないからね?笑わないでね?」
「・・あぁ、 楽しみにしている。 ミィナも喜ぶだろうしな」
「あ~ う~ ・・・ 緊張するな~・・・」
みやの様子をクスクス笑いながら微笑ましく見るルーイ。
「あぁ、そうだ。この前約束したダンスは私が教えるが、文字の読み書きも習えるように頼んでみよう。編み物もしたいなら用意させるぞ?」
「本当? えっと、編み物はした事無いけど、教えてもらえるならやってみようかな?文字も覚えてみたい」
「分かった。父上に言っておこう」




