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「ミヤ姫様、お持ちしましたのでこちらへ」
「あ、はいっ」
エリネが戻って来てテーブルのある所へと誘導する。
そこで丸まった紙を広げてくれた。
「おー・・」
見事なまでにファンタジーの世界な地図感が出ている。
そしてここが今自分の居る世界なのかと見る。
「一つの大陸が大きいですね」
「ミヤ姫様のおられた世界は違うのですか?」
「えーっと、、私の世界は6大陸ですね。って言ってもはっきり分かれている所ばかりではないし、周りの島を含めてとかですから」
「そうですか」
エリネはみやの事を少しでも知る事が出来るように関心を示す。
「レフェリーナは何処にあるんですか?」
「トゥエル大陸はこちらです。レフェリーナはここですね」
あぁ、そんな大陸名でした。
「こちらが南のサマン、そして北のノウェズです」
形としては南と北の大きな大陸は一部で繋がっている。そこから完全に海を隔てた中に二回り小さな(それでも大きいが)トゥエル大陸が存在している。
続いてそのトゥエル大陸の地図を見る。
「トゥエル大陸には我が国を含めて7つの国があります。レフェリーナは山を隔てて国境が分かれており、ミヤ姫様が最初におられたアビス国は隣りにあるここです」
竜がいると言っても一番大きい訳ではないようだ。国土的には他にも同じ位の国がある。
そして竜都国レフェリーナの地図を見た。ざっくりしたものだが、お城があり、林や森があり、民の居住区があり、パラディン達や竜族の居住区があるといった感じに記載されている。
「街とかは無いの?」
「この国は人の出入りは他国ほどありませんので、店を構えて商売をする傾向が無いのです。こちらから売りに行くか、行商人が買い付けに来るかですね」
「ふ~ん。 じゃあ宿屋さんは暇だねー」
「いえ、宿屋だけをしている所はありません。来た者は民家に泊まるのです。多い場合は空き家もありますからそちらへ泊まってもらう事になります」
「へぇ~」
ちょっとしたお勉強になったが、教えてもらいながらみやは、文字を教えてもらった方がいいかもと思った。
その後はまだ案内されていない所を回りお散歩。広いなぁ~、高いなぁ~と思いながら絨毯の上を歩く。
「エリネ・・」
さん、と言いそうになって押しとどめる。
「はい、何でしょう」
「あ、あの・・、ここって静か・・と言うか、人を見かけないんですが、どういう場所なんですか?」
城の中はそんな騒々しい所ではないが、部屋は点々とあるのに人の気配が無いので尋ねる。
「こちらは普段は使用されていない場所になります。物置や客室が1階と2階にありまして、3階には屋上テラスと・・、ピアノが置かれております」
最後の言葉にみやは反応した。
「ピアノ?」
「はい。楽器です。 どう説明したら良いでしょう・・。机の様に脚がありまして、鍵盤と呼ばれる白と黒に塗られた木が並んでいるそれを押すと、音が鳴るようになっているものです」
エリネは知らないと思っているみやに説明する。
「それって見てもいいかな?」
「えぇ。ですが鍵が掛かっていますので・・。 ご覧になりたいですか?」
「うん。私のところにもピアノがあるの。同じ物なのか見てみたいな」
「・・そうですか。 では昼食の後にでも」
「うんっ」
少し複雑そうに答えたエリネ。みやは暇つぶしを見つけたかもしれないと思い気付かなかった。




