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魔石を売る


「『クリーン』。はー、やっと身体がマシになった。しかし完全に裸だな」


服は靴も含めて跡形もなくなっている。

4才児の裸体なんて可愛らしいものだが、このままでは家に帰れない。


「お、あった〜‼︎よかったぁ、毒にやられてなくて」


戦闘が始まってすぐにバッグを投げ捨てたのが良かった。

汚れてはいるが、無事に魔眼の被害から逃れていたようだ。


バッグから着替え用の服を取り出し、装着する。

元々家族の目を誤魔化す為に最後は着替えるつもりだったのだ。


しかし、さすがに靴まで無くなるのは想定外だった。

帰るまで替えの靴下を傷付ける訳にはいかないので、暫くは裸足だ。


辺りには未だ強烈な悪臭が残っている。


このまま毒が周囲に広がらないとも限らない。

俺は広範囲を燃やし、ある程度したら山火事になる前に水魔法で消化した。


=======================


名前 アルフレート・ブロンベルク

種族 人族

性別 男

職業 無職

年齢:4歳 

LV: 5


HP: 629 (6298)

MP: 1731(18985)

筋力:178 (1783)

魔力:283 (2831)

耐久:166 (1664)

敏捷:187 (1877)

器用:255 (2558)

運:100


【固有スキル】

《負の天鎖》


【ユニークスキル】

《解析》《生活魔法+》《成長性拡大》《言語理解》

《自己回復》


【スキル】

直感Lv4 不屈Lv6 隠蔽Lv4 思考加速Lv5 

無属性魔法Lv4 身体強化Lv6 感覚強化Lv6

魔力感知Lv6 魔力操作Lv6 魔力制御Lv5 

気配察知Lv5 気配遮断Lv5 体術Lv4 棒術Lv2

剣術Lv4 護身術Lv1 投擲Lv3 見切りLv3 

回避Lv1 回転Lv4 受け身Lv5 跳躍Lv6 

苦痛耐性Lv7 精神耐性Lv5 暗記Lv3 料理Lv2


【称号】

転生者 *** ブロンベルク公爵家 


=======================


ステータスを確認すると、どうもこの一戦でレベルが2つ上がったようだ。

能力値はこの1日で7倍以上も上昇し、スキルも軒並み上がっていた。

この戦いだけで新しいスキルも増えたみたい。


消火された場所に近づく。

高火力で燃やしたので、溶けた土まで焦げている。


ポイズンサーペントの死骸を見ると、皮と牙、眼球、魔石が焦げずに残っていた。

眼球が燃えてないって凄いね。耐火性あったのかな。


折角燃え残ったのなら回収したい。

皮は流石にバッグには入らないけど…、なんとか麓まで持って行くか。


戦闘に大分時間をかけたようで、太陽の角度が変わっている。


「よし、帰るか」


素材を回収した俺は蛇皮を抱え、川の下りに沿って走り出した。


蛇皮は、麓付近の目立つ木に埋めて置いた。



「お帰りなさい‼︎ あれ、服は着替えられたのですか?行きと違いますよね」


「あーうん、ちょっと訓練を厳しめにしてね、服がボロボロに汚れた上に一部破けちゃったから捨てちゃったんだ」


帰宅して、真っ先に行ったのは靴の調達である。

最大限までスキルを重ね掛けして気配を消し、秘密裏に自分の靴を持ち出した。


そして、何食わぬ顔で再度門から入り、リューネとクリスに出迎えられて今に至る。


「そんな…!どこか怪我をされたのですか、早く治さないといけませんっ」


「にーちゃ、おけが?いたいの〜?」


「だ、大丈夫だよ、奇跡的に怪我はしなかったから」


「服が破けたなら擦り傷くらい出来ても不思議ではありません!ささ、部屋に戻りましょう。全部脱いで、傷がないか確かめねば」


「にーちゃ、へんなにおいするー」


あれ、家に着く前にもう一度『クリーン』かけたんだけど。ああ、バッグの中身の匂いが残っているのかも。


「えーと、とりあえず風呂に入りたいんだけど」


「でしたら丁度いいですね!そのとき傷を確認しましょう」


「おふろ〜!」


「ええ、一緒に入るのー?」



風呂に入ったらさっぱりした。


命のやり取りでだいぶ疲れてたみたいだ。

でも訓練と比べたら、真剣での戦闘は楽しかったな。相手がいて自由に攻撃出来るっていうのがいい。


少なくともあの山で命を奪う事には、もう罪悪感はない。人間社会と違ってあそこは弱肉強食の世界なんだって感じたからだ。


ある程度強くなった今は浅瀬で活動するのに不安はなくなった事だし、これからも訓練として出向かせてもらおう。


「にーちゃ、いっそにねるー」


「はいはい、じゃあ今日は早めに寝ようか」


「うん!でね、あしたいっそにあそぶの〜!」


そうだった。明日は埋め合わせに一日中妹に付き合わないと。

はぁ、山にはたまにしか行けそうにないな。



翌々日。

屋敷を抜け出して、街まで侵入した。


お忍びなので本気モードだ。

本気モードとは、『鎖』を解放してスキルフル活用で疾走する事を指す。


普通に走ると足跡が凄い事になるので態々『ボード』の上を走り。

隠れながら移動したにも関わらず10分とかからなかった。


「ゴードンさ〜ん!」


「あいよ〜。なんだ、坊主じねえか。また武器の発注か?」


「うん、それもだけど。この前の短剣の手入れお願いしたいんだ。あとダガーもね、はいこれ」


「んん?何かに使ったのか…ってなんだこりゃあ!?この短剣で刃毀れするって、どんだけ硬えもん切ったんだよ!」


「あはは…秘密って事で。直りそう?」


「そりゃ直るが…しっかり直すなら準備に時間かかるぜ?3日くれえだな」


「分かった、大丈夫なんでお願い。あと、投擲武器をもっと増やしたいんだよね。こんなの出来る?」


俺は手入れの代金を渡しながら、苦無(くない)の特徴を簡単に説明した。

子供に使いやすそうな万能武器が欲しいと思っていたのだ。


「は〜、聞いた事ない武器だな。その輪っかの部分は何に使うんでえ?」


「ロープを括るんだよ。投げた時に回収しやすいし、楔みたいな使い方も出来るのさ」


「便利そうだな、面白え。早速作ってみるわ」


「ああ、出来るだけ硬い金属を使って欲しいんだ。使い捨てにしたくないからね」


「ん〜、それだと黒鉄を使うか?ダマスカス鋼には負けるが、精錬したものなら早々折れねえだろ」


「じゃあそれでお願いします。そうだ、僕が街で魔石売るとしたら何処に行けばいいと思う?」


「なんだ、お使いか?そうだなぁ、ギルドは登録制だからその年じゃ無理だし…。魔道具屋が間違いないんじゃねえか?お前みたいにちっこいと足元見られるかも知れんがな」


「おお、魔道具屋なんてあったんだ、ノーチェックだった。そこ行ってみるよ!」


ゴードンさんに行き方を教えてもらい、魔道具屋へと向かった。

メイン通りに戻ってすぐに脇道に入る。何も無さそうな曲がり角を道なりに進んで行くと、なんとも隠れ家っぽい雰囲気の店が見えて来た。


チャリンチャリン


「ごめん下さ〜い」


「ととっ、は〜い、ちょっと待ってねー」


中に入ると、やや薄暗い室内に商品を照らして展示してあり、割とオシャレな空間だった。


商品棚で作業していた店員らしき人がパタパタとこちらへ向かって来る。


「お待たせしました〜ってあら?声が高いから女性だと思ったら、子供じゃない。ボク、この店に用なの?」


「初めましてお姉さん、僕はアルフと申します。お使いみたいなものですかね」


「ふーん?私はメルシィよ、よろしくね!あ、もうちょっと待っててね、今手が外せないの」


メルシィと名乗った店員の人は、まだ十代後半くらいの女の子だった。

緑色のサラサラな髪はセミロングくらいに整えていて、パッチリした水色の瞳にかけられた赤い眼鏡がチャーミングだ。


ボディーランゲージが好きなのか、手を振り回しながら喋るのが印象的だ。

そのまま棚の方に戻ってしまった。


待つのも暇だから、それまで店にある魔道具を適当に鑑定してみるか。


[ ※水筒…魔力を込めると水筒の中に水を生み出す ]


[ ※閃光玉…衝撃を加えて砕けると閃光を発する ]


[ ※魔除けの鈴…鳴らすと魔物が嫌がる音を発する

]


[ ※結界石…使うと淡い結界を作り出す。複数の結界石を用いると効果が増す ]


本で読んだから知っているのが多いけど、実物を見るとワクワクするなぁ。


他には投げると爆発する「バーストボム」とか魔力を込めると刃の部分が熱を持つ「ヒートナイフ」、ステータスを強化する腕輪もあった。


「お待たせー。ごめんね坊や、やっと終わったわ」


「いえいえ。店の商品を見るだけで楽しめました」


「ホント?魔道具に興味があるのかしら。最近面白い魔道書が手に入ったのよ〜


「魔道書ですか…」


魔道書。

基本的に、魔法の習得を補助する為の本である。

属性毎の呪文を書き記した辞書のようなものもあれば、呪文の発音または発動を補助するもの等にいくつかの区分がある。


つまり、イメージで魔法を扱うアルフには無用の長物である。


「あー、それで魔石を売りに来たんだっけ?構わないけど、低級のものだと安くなっちゃうわよー?うちは冒険者ギルドみたいにサポートとかないんだら」


「はい、構いません。今出しますね」


魔石は魔物のランクによってピンキリらしい。

最低ランクの小さい魔石なんかはクズ石と呼ばれ、殆ど価値がない。


しかしそれでは低ランク魔物を討伐する人がいなくなるので、冒険者ギルドでは国から補助金をもらい、その分でクズ石を割高に買い取っているとの事。


俺のは大きさからしてクズ石とは言われないだろう。

ポイズンサーペントの魔石は、一応売らずに取って置く。


「うわー、結構多いわね。しかも質が良さそう」


メルシィは眼鏡を手で押さえながら俺が差し出した魔石を注視した。

鑑定の魔道具か何かかな?


「Eランクが7個に、Dランクが8個、っと。うん、質に問題無かったからEランクは1つ銀貨4枚、Dランクは1つ銀貨25枚で買い取れるわ。全部売ると…」


「金貨2枚と銀貨28枚ですよね。それでお願いします」


「え…、うわ、ホントだわ!すご〜い、計算とても早いのねえ」


「まあ、商人の息子なのでこれくらいは」


「いやいや、商人でもそこまで早い人見た事ないわよ。スキルかしら?あ、はいこれ。金額はちゃんと確認してね」


「了解です…間違いないですね、ありがとうございます」


よしよし、これでお金を自力で稼ぐ手段が手に入った。


「そうだ、魔法の鞄とかって売っていますか?」


「ええ、一応置いてるわよ。中古しか残ってないけど」


「おお!」


見せて貰うと、やはり高かった。

年季の入った鞄で金貨30枚。手持ちじゃ届かないな。


「あれ、この小さい袋は…?」


「それは魔法袋よ?口が小さいのと、容量が少なくて樽一つ分くらいなら入るわ。それだったら金貨1枚ね」


うーん、そんなショボい性能の割には高価だな。

でも魔石や硬貨を収納するのに丁度いいし、買ってみるか。


「じゃあ、それ下さい」




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