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アンチノミーを越えて  作者: 朽無鶸
個性と集団と私と
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陽炎

歪む景色

今日は猛暑日と天気予報士

道路を独り歩む僕

熱で揺らめく景色

暑さに揉まれる意識


暑いといくら言ったところで

気休めにすらなりはしないが

それでも言うのをやめないのは

そんなことに意味はないってことだ




日射で起こった陽炎で

見える景色は歪んでいるが

実はこんな形じゃないと

頭では分かっていることだ


ふと疑問に思ったんだ

今見てるものも幻影かもしれない

僕が見ているものに

すがる価値などないのかもしれない


ああもし

君の見えてる世界と

僕の見えてる世界に

何か大きな相違があるなら

それを僕はどう伝えればいい

ああもし

君が生きてる世界と

僕が生きてる世界に

何か大きな相違があるなら

それを僕はどう変えればいい




現実世界の孤独な闘争

日々逆境は厳しくなるもの

猛暑の中に映った幻想

止まらない汗に意気消沈


もう何もかも要らないやって

格好をつけた厭世主義者

でもまだ拘りたいものが

僕にだって存在するよ


愛するものに届かない

愛だって幻影かもしれない

それでも僕には今だに

すがっていたい君がいる


ああもし

君の見えてる世界と

僕の見えてる世界に

何か大きな相違があるなら

それを僕はどう作ればいい

ああもし

君が生きてる世界と

僕が生きてる世界に

何か大きな相違があるなら

それを僕はどう捨てればいい




意味がないって言い張って

価値がないって吠えて

無理なことは無理なんだって

言って逃げているのは誰だ


歪んでばかりの世界だから

できるできないよりも

その世界の中で僕自身が

どうしたいかを探し出せ



ああもし

君の見えてる世界と

僕の見えてる世界に

何か大きな相違があっても

僕は君の世界に入ろう

ああもし

君が生きてる世界と

僕が生きてる世界に

何か大きな相違があっても

僕は君と生きていきたい




君を遠くから眺めている僕

だんだんだんだん歪む姿

変わる景色に見えぬ未来

それでも追いかけていくんだよ

人は脳で物事を見ていると言う

僕は本当は何を見ているのだろうか

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