チートアイテムを貰おう、作ろう。
よろしくお願いします。
「ホーホッホッホー」
すこぶるご機嫌なフクロウの翁様でございます。
翁が大き過ぎるから、テントを一旦畳んでタープだけにする。
6人掛けのテーブルを出して落ち着く(ピアが握り割ったのは錬金術で直した)。
「さすがは勇者殿。もう1つ目を浄化いたしたか」
「はぁ、おかげさまで…」
「体調はどうかの?」
「軽く目眩がした程度です」
「さすがじゃのぉ、良きかな、良きかな」
とりあえずサラダボウルにコーラを入れて出してみた。ピアも欲しそうにしてたのでコップに注いでやる。ソックスはそれどころじゃないみたいだ(まだ翁が怖いのかな?)。
「ほぅ、泥水が泡だっとるようじゃが、さて」
本当この翁、遠慮つーか、言葉のチョイスがちょいちょい引っ掛かる。
「ほぅ、これは…げふぅ…。甘くて面白いのぅ、げふぅ。そうじゃこの前の甘い糞もおくれ」
だから言い方っ!
いかん、敬う気持ちが萎えてくる。
チョコレートを渡しながらとっとと本題に入ろう。
「あの、他の瘴気溜まりの場所を教えてもらいたいんですが」
「うむ、教えてなかったかの」
そう言いながら側で大人しくしていたポニーに寄っていった。
ポニーはどうしていいか分からず硬直している。
「ホッホッホッ」と鳴きながらポニーの額を嘴でつつく。するとポワァとポニーが淡く光り暫くすると収まった。
「このパーティーの足はお嬢さんだからの、お嬢さんに瘴気溜まりがわかる様に道しるべを授けたぞい」
「ポニー、分かる様になったのか?」
『…そうね、こっから近いのは北にあんたの足で30日程行った所かしら』
遠いっ!翁待ってて良かった!!さ迷ってたら、えらい事になってたっ!
頭を抱えそうになってる俺を他所にいかにも大事な事を忘れていたと言わんばかりに翁が宣わった。
「そうじゃ勇者殿、唐揚げとか言うのはあるかの?あれが忘れられんでのぉ。創造神様も気にしておられたぞぃ」
え?神様、唐揚げ食うの?
これ敬わった方がいいのか?俺は初詣とか葬式ぐらいにしか寺や神社に縁のない、なんちゃって仏教徒だったんだけど。まぁ目の前に神の眷属様がいらっしゃるし、瘴気溜まりの場所を教えてもらったしな。
ということで出しました。作りおきしてた唐揚げしめて20kg!
だって10kgが一回でなくなったんだぞっ。これも今回でなくなりそうだけど。
俺とソックス、神様の分避けておいた方がいいな。
翁とピアが今も飲み物の様に唐揚げを飲み込んでおります。ソックスが恐ろしげに俺にしがみついてる。ソッと抱き上げて撫でときました。
参ったな。肉は兎も角調味料やら野菜やらがますますなくなる……。
「そうだ!翁、買い物頼まれてくれませんか?」
「ホ?」
「予定外に用事が出来て森に居なきゃいけない日数が増えて、食料が足りなくなってきたんですよねぇ~」チラッ
『ちょっとあんた、神様の眷属様に何言ってんの?!』
「へぇ~、ポニーは人参いらないんだぁ~」
『!そうは言ってないでしょ…』
語尾が小さくなったな。勝ったぜっ。ぬわははははーー
すると今度はソックスから念話がきた。
『ケン、悪の帝王みたいっス』
ソックスくん何を言っているのかね?
充実した衣食住は何よりも勝るのだよ!
「よいよい、暫し待っておれ」
そう言って目を開けたまま剥製の様に固まった。
本当怖いので勘弁してくれませんかね……。
ソックスなんかますます怖がってカゴ鞄の中に入ってしまった。ピアは未だにひたすら食ってるし(この前翁に負けた?のが悔しかったのか)、ポニーはいつものブフーだ。
「ホッ」
という鳴き声とともに戻ってきたと思ったら、おもむろに嘴でブチッと羽をむしった。
マジビビる。
そんでそれを俺に渡してきた。
恐々受け取るしかないだろ。
「その羽で欲しいモノを書いて勇者殿のマジックバッグに入れるとよい。さすればマジックバッグの中に届けよう。但しこの世界にあるモノだけじゃし、対価はもらうぞい。金か魔物でも良いが勇者殿の料理が一番良いかのぉ。ホッホッホッ」
ふぉーー、またもチートアイテムきたっ!
…でもあの方と創造神様は同一人物(神)?じゃないよな…?
「料理はマジックバッグに入れてくれれば勝手に回収するでの。おおそうじゃ、ワシに用がある時もマジックバッグにその羽ペンで用件を書いて入れれば伝わるでの」
俺が考え事をしてる間に残りを食べきり、神様へのお土産の唐揚げとコーラを持って帰って行った。自由フクロウである(もうただのじじぃでいいよな?)。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
さて、俺たちは予定通り昼から2時間程一緒にポニーに乗って移動する以外は、ピアとポニーに移動は任せた。
で、その間俺は何をするかと言うとテント内の改造でっす。
改造?改善?できるのはトイレでわかったからな。
やっぱりまずはキッチンだよな。竃じゃあ火の微調整が出来ないし、あと水道もつけたい。ただそうなると俺の錬金術や附与術だけじゃ使いっきりになってしまって後々困る。トイレとどう違うのか?クオリティの問題じゃないかとはソックスの談。
例えばトイレで使う水はほの辺の川なんかの雑菌が混じっててもいい水だけど、キッチンで使う水は体内に入る事前提の上、俺が元の世界しかも清潔な水道に慣れてる日本人だから、こっちの世界の人型と比べても敏感だろうから妥協はしたくないんだ。
火についてもただ薪を燃やしたりするぐらいならいいけど、どうせならガスコンロやIH並みにしたい。というか料理の腕がないんだから使う調理器具は性能がいいのにしたい。
と言うように錬金術や附与術にプラスしなければいけないモノ。
アニメやラノベの定番【魔方陣】や【魔石】だよな。
なのに驚いた事にこの世界で【魔方陣】や【魔石】は認識されてなかった。いや、【魔方陣】は誰かが発明とかしなきゃいけないから認識とは違うか。俺もややこしそうだからあっても手は出さないだろうし。
となれば【魔石】の方なんだけど、その存在自体を把握されてなかったんだ。
なんでそれがわかったかというと、いつもはグロくてピアが解体してる時は側に寄らないんだけど、本当にたまたま通りかかった時、ピアがゴルフボール大の石を放り捨ててたんだ。
その石は鈍い赤色をしてて、レッドボアから出てきたモノだった。
俺はアニメなんかの知識で「【魔石】じゃないのか?」ってピアに聞いたんだけど、【魔石】自体を知らなくていつも捨ててたらしい。
急いで他の魔獣から出た【魔石】も回収したね。ピアは怪訝そうだったから、試しに何の魔獣から出た【魔石】かわからないけど無難に【水の魔石】っぽい青いモノを持たせて「水よ出ろ」って言わせた。
そしたら無意識チートなピアの【水の魔石】を握った手からドハドハと水が出てきたんだ。一応鑑定してみると【飲料可】ってでてた。ピアがめっちゃ驚いて水を撒き散らしながら走り回って後片付けが大変だったのは余談だな。本当この世界の文明の遅滞は酷い。
ということで結論として、魔石交換型の魔導具を作ろうと思います。
これも余談なんだけど、じゃあ魔導具はどうやって作っているのか?疑問に思ったんだけど、これまたびっくりな答えが返ってきた。
「魔導具はダンジョン産のみ」だって!だからダンジョンに行ける高ランク冒険者か魔導具を買えるほどのお金を持ってる王侯貴族ぐらいしか持ってないって。確かにピアが持ってるマジックバッグやテントはダンジョンで見つけたっていってたけど。
そこで更なる疑問。あの王都であった素敵ロマンスグレーの紳士は実は高ランク冒険者か王侯貴族だったってことですか??アイロンの魔導具持ってるようなこといってたもんな…?
人は見掛けによらないなって話。
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