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アレンとイルビィ

イティラと分かれて'俺'たちはアイツの宿敵であるイルビィの元に向かっていた。


イルビィは所々に傷があり、中には抉れているものもあった。原因不明の斬傷は見るに堪えない酷いものであった。

しかし、手加減は絶対にしない。偽物ではあるがイルビィと戦える機会を貰ったからには全力で立ち向かう。


「俺が正面からいく。ロニエとキョウカは援護を頼む」

正直言ってみんなで正面から叩いた方が勝率は高い。だが、少し自分の実力を試してみたくなってしまっていた。


「まずは一発。二の翼──暴衝打ち」

重心をしっかりと管理して全体重を乗せて俺は剣を振り抜いた。それをイルビィは軽く去なしてみせた。


「やっぱり呼吸はしていないか……」

オーラで出来た身体であって生身でないと思い、呼吸もしていないのでは、と思っていたが的中していたようだ。しかし、それが合っていても攻撃手段が一つなくなるだけで、何一つ利益がないのであるが……。


キョウカの麻痺を付与した飛翔斬が飛ぶが、麻痺も効かないようでビクともしない。これは本人の性能なのか、はたまたオーラであるからなのか。本当に弱点が少なくて厄介な敵だ。


「『操氷』『意識分割』」

なるべく自分の身体に近付くように強度最大で氷像を創っていく。自分の身体に近ければ近い程、分割した意識と密な連携を取れるようになるからだ。今回は二人が相手をしてくれているから邪魔をされずに創る事が出来た。過去一番の出来と言っても過言ではない。


と、そんな事を思っている場合ではない。話に聞く限り、イルビィは素のイティラを余裕で超えていると聞く。しかし今はそんな素振りもない。舐められているのか、恨む対象ではないから手加減されているのか。どちらにしてもムカつくな。


「俺が脅威だって思わせるしかないか。四の翼──武神解放」

身体全体から気が溢れるこの感覚。その発生を確認して俺は氷像と共にイルビィの元に駆けた。


「五の翼──神如翔崩剣」

さっきは去なされた。今度は氷像との連携で挟み撃ちだ。俺の剣技がイルビィを襲う。当たる直前まで何も動きのなかったが、刃が当たるという瞬間にイルビィの気が大爆発した。

天気が吹き荒れ、稲光が空を這う。全てイルビィの気が成したことだ。


「なんて気なんだ。これは素のイティラよりも強いのは納得だな。どれだけキツい鍛錬を積んでいるのか……恐ろしすぎる」

恐らくイルビィの全身の傷は鍛錬の時についたものだ。こんなに強く鍛えられる指導者は一体何者なんだ。

ただ、四の型を使ったという事はこちらを敵と認識してくれたのだろう。


「ハハッ、ワクワクするねぇ。五の翼──神如翔崩剣」


「ゴノヨク──シンニョショウホウケン」

いきなり喋り出したと思ったら物凄くカタコトで、聞き取りづらい事この上ない。が、そんな事はどうでも良くなる程強い。

こちらの二連撃を一撃で弾き、追撃を仕掛けてくる。一手一手が力強く、正確でこちらに対応してくる。ただ、傷口に対する攻撃は酷く嫌がっていて、明らかに過剰に去なそうとして来る。


「ニの翼──真空斬」

「ニノヨク──シンクウザン」


強力な一撃が同じく強力な一撃とかち合い轟音を生み出す。俺は押していて一見、有利に見えるが違う。


(呼吸が……ヤベえ)

その周囲を真空にする一撃が二つとなり、あたりの空気を根こそぎ掻っ攫っていった。イルビィは呼吸していないが、俺にとっては予想外の大問題であった。


イルビィの背後に隠れさせておいた氷像を動かし、俺を救助させる。


「はあはあはあ。畜生、強い。面白え」


別に死ぬつもりではないが、死を実感する戦いは何度体験しても高揚する。


「『セイニョマダン』」

とうとう魔法まで使ってきやがった。馬鹿でかい魔力の弾がイルビィの頭上に幾つか展開される。

それは流星の如し速度で此方に迫ってくる。


(魔力の弾の数は六つ。剣技を使わずにぶった斬るか)


上段に剣を構え、正面から来るのを割り砕く。そのままの勢いでサマーソルトを行い、背後の魔弾も破壊する。背後に避けて左右から飛んでくる弾を相打ちで消滅させて、追加の二発を叩き割る。

流れる様な剣捌きで魔弾を全て捌くと──


「アレン君!」

急にロニエが叫んだ。何かと思っていると地面が爆ぜて、俺はその爆破に巻き込まれた。


「グハアアアッっっ」

俺は発現した爆破の中心でモロに食らい、吹き飛ばされた。火傷等諸々の怪我が痛い。

多分、ロニエにはあの爆破の予兆を感じ取ったのだろう。魔法適性がとことんない俺だから分からなかった。


「ただ、痛え痛えと子供みたいに駄々こねるわけにはいかねえ。俺はイルビィを倒せと言われたんだからな」

俺は飛び起きて、高速で接近してくるイルビィの顔に回し蹴りを叩き込んで飛び蹴りで距離を取った。


位置が離れたイルビィと視線を交わし合う。伝わってくる敵意。決して折れない闘志。様々な感情が込もった視線が混ざり合う。


──目の前のこの男に絶対に勝つ。勝って俺の糧とする。

今のところ互角。これからどうなるか。

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厨二病が治ったら、可愛くておっぱい大きくて可愛い君に出会えたってマジ?

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