不労所得確定だ!
取りあえず、このダンジョンの責任者を名乗る巨乳ネコ耳のモフリーナさんからは危険な感じはしなかったし、いつまでも警戒するのもアレなんで変身を解く。
ブレンダーも騎乗モードに戻して、防壁も格納。
後にはグチャグチャの肉の塊が山積みなった草原が…さわやかな風…は無いな。
むせ返るぐらいに血の臭いが充満してる、一面惨劇の跡地だ。
「しかし、そんな理由でスタンピードって起こるんだあ…」
過去のダンジョン絡みのスタンピードは、その全てがモンスター達による管理責任者への反乱が原因との事。
つまりこんな巨乳で美人な上司なのに、頼りないのが気に入らんと言って外に飛び出して、俺は自由だー! って、村を襲おうとしたと?
反抗期かよ!
んで、準備万端で待ち構えた俺と父さんとブレンダーに瞬殺されたと?
こいつら、馬っ鹿じゃねーの?
『ほっんとーに、申し訳ございませんでした。私の監督不行き届きです』
ネコ耳モフリーナが土下座する勢いで頭を下げる。
もう何度目かわからない謝罪を受け(ついでに巨乳を目に焼き付け)、もう俺達はモフリーナに対して怒る気は完全に失せた。
いや、彼女の顔に免じて、もう丸っと許しちゃっていいんじゃないでしょうか。
だって彼女の属性が ‟薄幸の美少女” で ‟守ってあげたくなる委員長” で、おまけに ‟ネコ耳の巨乳” だよ? ケモ耳巨乳は正義なんじゃないでしょうか?
まさかダメとは言わないだろうね、父さん! Are you ok?
もう瞳うるうるのネコ耳美少女になら、俺は騙されたって構わない!
おっちゃん、騙されてあげる! きっと、父さんもそう思ってるに違いない!
いや…あのエロ親父は巨乳しか見てない気もするが…。
しかーし! 騙されたとて、我が生涯に一片の悔いなし!
生涯って言ってもこの星では5年しか生きてないけどさ。
前世合わせたらアラフィフ…ラ〇ウよりは絶対に生きてると思うから、このセリフを言ってもOKだろ?
さあさあモフリーナちゃん、別の静かな所で落ち着いてゆっくりねっとりおいちゃんと話しをしましょううかね…ぐへへ。
とりま、誰も来ない静かな林の奥とかでどうだい?
完全防音仕様の秘密基地2号があるのさ!
え、何、父さん、家に連れて行くの?
良いの? 父さんが巨乳に見とれてたって、母さんに言っちゃうよ?
黙っててくれって? それは条件次第ですなあ~、ふっふっふ。
え…黙ってないと、俺のした事を全部王城に報告する?
ミルシェちゃんにも、モフリーナの巨乳ガン見してたって言う…だとぉ!?
往生せいや! って、何言ってんだ、あんた俺の親だろ!?
いえ、ごめんなさいお父様。私が悪うございました。私も見ていたので同罪です。
どうか王城にもミルシェちゃんにも内緒でお願い致します。
もちろん私もお父様のお茶目は、母さんには秘密にしておく所存です!
往生はご勘弁下さいませ。
父さんとガッシと力強く握手を交わした。
なぜか、ちょびっとモフリーナさんの視線が冷たかった。
▲
この星には一般的なファンタジーに出てくる種族は普通に存在するらしい。
実はケモ耳は我が領に普通にもいるので珍しくはない。
あれほどの巨乳は珍しいが…。
父さんはスタンピードの終結を宣言し、警戒していた領民達にスタンピード戦の後処理を指示した。
その後、俺と父さんは裏庭のシェルターに赴き、人的被害無く終結した事を告げたら、ミルシェちゃんに思いっきり抱き締められた。
うむ、もうちょっと成長したら、もう一回してね。
避難していた領民達は、終結宣言を受け、全員が帰宅する事となった。
シェルター内で頑張ってくれてた精霊さん達にはお礼をし、後で必ずエネルギーちゅーちゅーをするって約束をして納得してもらい、これもまた解散。
そして、俺と父さんは、連れて帰ったモフリーナを家の中へと招き入れた。
途中、モフリーナを見た領民(主に男)も母さんも、あの巨乳に釘づけ。
いや、大丈夫だよ母さん。あなたのは美乳だから! 俺の一推しだからね!
だが…あの某戦艦美少女の長門に匹敵する巨乳は、俺のCカップ+α好きという鋼の信念をも曲げてしまう威力があるなぁ。
おっと後ろをついてきたミルシェちゃんに睨まれる前に、ポーカーフェイスね。
そもそも、ミルシェちゃんはまだ5歳だから大平原じゃん。
モフリーナと比較したら、試合前にコールド負け確定ですがな(笑)。
居間で落ち着いた俺たち一家とモフリーナは、今回のスタンピードに関する事情聴取と今後のダンジョンの扱いについて話し合いを行った。
ちなみに領民は先に述べた通り、総出で俺達が斃したモンスターの死骸の処理にあたってくれている。
あの血みどろの草原を早く元の姿に戻さないとね。
血が染みついた土地って、作物が育ちにくいとか聞いたことあるし。
ただ、やっぱファンタジーなだけあって、モンスターは魔石を持っているそうで、結構な値段で売れると聞いたので、全部領民にあげる事にした。
今回はゴブとオークとミュータントな亀だが、ゴブはクズ魔石、オークは微妙な魔石、亀は…あの強さなら微妙な魔石以上はあるんじゃなかろうか。
ちなみに魔石は、王都で使われている魔道具の電池っぽい役割をすんだって。
とは言え、魔道具なんて高価だし、そもそもこの村にはそんな物は無いから、きれいさっぱり全部売っぱらうつもりらしいよ。
俺、かなりの数のゴブを焼いちゃったんだよね…魔石、残ってるかな?
ちょっと勿体無かったかもしれん。
少ししか残ってないゴブのクズ魔石でも、集めればそこそこの金になるらしいから、みんなでちょっと豪華な晩御飯代ぐらいにはなるかな?
あと、死体は使い道がないから、きっちり焼却処分するんだって。
そうしないと、血の臭いとかで肉食の獣とかが寄ってきたり、疫病の発生源になる可能性があるらしい。
防疫の観念があるって、意外とこの世界の医療は進んでるのか?
他には、ゾンビ? アンデッド? 化する時もあるそうで、そうなったら斃すのはちょっと厄介らし。
ちょっと見てみたい気もするけど、村の安全のためには、やはり焼却するのが一番いいんだそうだ。
異世界の定番、オークのお肉にはちょっとだけ期待したけど、不味いんだと。
後できちんと魔法で焼いてあげるから、全部集めておいてください。
よろしく願いします。
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「それでモフリーナさん、あのダンジョンは今後どうするつもりですか?」
父さんが真面目な顔で巨乳ネコ耳娘に領主っぽく尋ねているが…視線がどこを向いているかは一目瞭然だぞ?
言っておくが、母さんは確実にチェックしてるからな…父さん後が怖いぞ…。
『出来ればこのまま運営をさせて頂きたいと思います。私としてはご迷惑を掛けたので、あまり強くも言えないのですけれども…』
しゅんと俯くモフリーナさんは、めっちゃ庇護欲をそそられる。
おっと、それより先に母さんの庇護欲が爆発したか!?
抱き寄せてなでなでしはじめたぞ?
「まあ特に村に被害も無かったので、どうこう言うつもりもありませんが…あのままダンジョンを置いておくとして、我々に何かメリットはありますか?」
うむ、父さん、なかなか領主っぽい交渉をするな。
俺としては、モフらせてくれるのであれば、営業許可を出してもけど?
『メリット…ですか? 私からは、ある程度エネルギーが溜まると製造出来る宝箱の中身を定期的にお渡しするぐらいしか…』
宝箱!? 何それ! めっちゃ気になる! すっげぇワクワクするワードじゃん!
だが、もう一つ気になるワードが…エネルギー?
「エネルギー…?」
あ、父さんも気になったみたい。
『ええ。魔石や宝箱を狙う冒険者や探索者といった方々がダンジョンに入ると、少しずつ魂のエネルギーを放出しますので、それをダンジョンは吸収します。そのエネルギー貯留値が一定のレベルに達しますと、ダンジョンが成長したり魔物が発生したりアイテムを内包した宝箱が出現したりします。そしてそれを狙う冒険者や探索者がまた来る事によって、またエネルギーが溜まります。ダンジョンとは半永久機関の様な物です。ですから冒険者や探索者を呼び込んで頂けるならば、定期的にアイテムを上納するというのでは如何でしょうか…』
ほっほー! これは金のにおいがプンプンしてきましたぞ! …って、あれ?
「って事は…、ダンジョンは維持とか成長する為のエネルギーの余剰分で、モンスターとか宝箱を作ってるんだよね?」
気になったので聞いてみた。
『はい、おっしゃる通りです』
「トールヴァルドすごいな、そこまで理解できるのか!」
一獲千金狙いでダンジョン潜るって、結局のところバクチじゃないか。
バクチってのは胴元が絶対に勝てる様な仕組みになってんだぞ?
普通に考えたらわかるだろ?
「では我が領で冒険者を大量に呼び込めば、あなたも私達もウハウハのwin-winって言う事でOK?」
なので、俺はネコ耳さんに、ちゃんと確認をした。
『はい、仰る通りです。協力をしていただけるなら、定期的にアイテムを上納させて頂きます』
「もう一つ、例えば魂のエネルギーを意図的に渡すって事も可能?」
これが出来るなら、俺にとってはもはや不労所得!
『それはもちろん可能ですが…、そんな人いますか?』
YES! これで不労所得確定だ!
「ここに居る!」
「『えっ?』」
父さんもモフリーナも驚いてるけど、そんな人がここに居るのだよ!
これで我が家と、俺のバブリーな未来が一気に拓けた感じがする!
ダンジョンの半永久機関的な仕組みは、どの書物にも書かれていなかった。
つまり我が家はダンジョンの秘密を手にしたのだ!
とどめに俺のエネルギーはこの星の総量の200倍!
どっかの携帯のプランじゃないけど使いたい放題だ!
この瞬間、うちの領は間違いなく他のどの領地よりも発展する事が確定した!
この降って湧いたチャンス、絶対にモノにせねば!
あ、ちなみに裏庭のシェルターはそのまま残すことにしました。
何かあった時に、また使えるからって事で。




