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システムバグで輪廻の輪から外れちゃったけど、どうやら他の星に転生したらしいです。  作者: 大国 鹿児


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責任者出て来い!!

 血塗れの肉塊が、そこかしこに転がる草原の中、俺たちは呆然と遠くに立ち聳えるダンジョンを見つめていた。


「ねえ、父上様…」

「何だ、我が息子よ…」

「俺達のあの壮絶な覚悟は、一体何だったんだろう…」

「私は息子が立派に領主家の跡取りとして育っている事を嬉しく思う…」

「そっかあ…」

「そうだ…」

「「……」」

『ク~~ン…』


「「『だーー(ワォーーーーン)ーーー!!!』」」


 全員が地団駄踏んだ! 盛大に踏んだよ! ジタバタ踏みまくった!

 そりゃそうだろう! だってもう終わっちゃったんだぞ!?

 本格的な戦闘に入って、まだ実質15分ぐらいだぞ?

 そもそも、俺なんて真面目に戦ってたのラスト3分だぞ!

 いや、それ自体は俺が悪いんだけど…。

 でもな…、何だコレ何だコレ!

 村が全滅するほどのスタンピードが、起きるんじゃなかったのかよ!

 確か、本にもそう書いてたよな?

 なのに、敵さんめっちゃ弱えーじゃねーか!

 これって、父さんと村人だけでも何とかなったんじゃねーの!?

 俺、めっちゃ覚悟決めて自重止めるとか言ったんだけど!

 秘密にしてた極秘事項をバラしちゃったんだけど!?

 こんなん、叫ばなきゃ収まらねーだろーがよ!

 

「くっそー! こんな事なら自重すんだった! ダンジョンの責任者出て来い!!」

『…はい…すみません。…私です』

「謝れば許してもらえるとか思ってんじゃねーぞ!」

『…はい。仰ることは、誠にごもっともです』

「損害賠償請求をしてやるからな! 訴訟も辞さない!」

『…本当に申し訳ありませんでした』

「あのクソ迷惑なダンジョンに乗り込んで、ぶっ潰してやる!」

『…出来ればそれだけはご勘弁頂きたいのですが……』

「出てきやがったら、絶対にぶちの「トールヴァルド!」……何、父さん?」


 思いのたけをぶちまけていたら、父さんがセリフを被せてきやがった!

 最後まで言わせろよ!


「いや、そいつが責任者らしいぞ」

「そうだ! 責任者出て…来た…の?」

『はい、私がこの第9番ダンジョンの管理責任者のモフリーナです。この度は大変ご迷惑をおかけしまして、誠に申し訳ございません。つきましては今後の事と賠償などのお話をさせて頂ければと、こうしてお伺いさせて頂いた次第でございます』

 

 そこには、めっちゃ巨乳なネコミミ美少女が居た。

 見た目は薄いストロベリーブロンド? ピンクゴールドって言うのかな? の髪を後ろで一つにまとめた、ポニーテール。

 事務服っぽいの着てはいるが、ブラウス程度でそのはち切れんばかりの巨乳は隠せるはずも無く、ブラウスのボタンが今にもバインって弾き飛びそう。

 ってか、その服にその胸が収まってるのがすげぇよ!

 膝丈のタイトスカートから覗くのは黒いストッキング。

 細い丸縁眼鏡で低いヒールの靴履いてる。

 もう上から下まで嘗め回すように何度も視線が往復する…いや、男ならするよな?

 中学生ほどの身長で、地味で幸薄そうな、良く居る気弱そうな委員長っぽ。

 

 まあ、俺的にはドストライクだよ。

 あ、父さんも巨乳に釘づけだ。

 だよね、見るよね、ね、ね!

 だって両腕でむぎゅ! ってしながら頭下げてるんだもん!

 めちゃ強調されてて目が離せない! いや離れない!

 とりま、嫌がる俺の目の筋肉を強引に動かして、魅惑の巨乳から視線を外す。


「えっと…ネコ耳お姉さんが、あのダンジョンの責任者?」

『はい、私がこの第9番ダンジョンの管理責任者のモフリーナです』


 名前名前(笑)! モフっていいなら、遠慮なくモフっちゃうよ?

 もちろん紳士な俺はそんな誘惑には負けない…負けるもんか! くっ、殺せ!


 だが、俺は心を鬼にして言わねばならぬ。


「あなたの取り調べの前に、言っておかねばならない事があります」

『はい』

「あなたには黙秘権があります。また、あなたは弁護士の立会いを求める権利があります。供述は、法廷であなたに不利な証拠として用いられる事があります。そして、もし自分で弁護士に依頼する経済力がなければ、公選弁護人を付けてもらう権利もあなたにはあります。ここまではよろしいですか?」

『はあ…ベンゴシ? ホーテイ? コーセンベンゴニン?』

「あなたの権利の告知です。まあアメリカの刑事物で毎度お馴染のセリフです。気にしないでください」

「『はあ……』」


 あ、父さんまでキョトンとしちゃった。

 ミランダ警告なんて、この世界の誰も知らないだろうから仕方ない。

 


 場が和んだ? 落ち着いたのを確認して、


「んん…では改めて、何で我が村を襲ったんですか?」

『はい、実はですね…簡単にお話しますと、お恥ずかしい話ですが…私がダンジョンマスターである事に配下の魔物が納得できないそうで…その結果、職場放棄して脱走したみたいです。慌てて追いかけて来たんですが……』

「すでに終わっていたと?」

『はい、おっしゃる通りです。申し訳ありません……』


 やべえ! プルプル震えて、目がウルウルしてる! めっちゃ泣きそう!

 こりは、困った…。何か、俺がモフリーナを虐めてるみたいになっちゃったよ。

 俺は横の父さんを見上げた。まあ、俺の顔は兜で見えないけどさ。

 だけどこの雰囲気で、何となく俺がどんな顔してるのか分かるよね?


「父さん…俺…」


 多分、父さんも同じ事考えてるんだろう。真剣な顔で、俺を見た。


「トールヴァルド……」


 もう許しちゃってもいいんじゃね? っと思った俺は、


「許そうと思う「めっちゃ胸デカいなあの娘!」…んだけど」


 って、またセリフを被せてきやがった!

 しかも、全然違う事考えてやがったよ、このエロオヤジ! 

 あんた、まだあの巨乳見てたのかよ!

 いや、俺にも見えてたけど、もっと他に見るところあんだろうが!

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