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システムバグで輪廻の輪から外れちゃったけど、どうやら他の星に転生したらしいです。  作者: 大国 鹿児


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強敵かもーん!

 そう言えば、この変身した姿って名前が無かったよな。

 変身した姿は、何て名前が良いだろうか?


(ズシャ! グシャ! ズババババ!!)


 いやぁ、マジで考えて無かったんだよな。

 剣とペットには名前があるのに、肝心かなめの本体が名無しって……。

 ナビが名付けた、アーマードスーツって名前があるけど、ちょっとねぇ。

 ん~、もうすでに仮面でも無いし、もちろんライダーなわけがない。


(ブーンッ! ザシュ! ギリョッ!)


 当然、宇宙じゃ無いし、刑事なわけがない。

 んんんん? そうか、ライダーに刑事!

 ここは、思い切って乗り物とか職業に関する物にするってのはどうだ?

 とはいえ、俺ってば前世の最後の職業は警備員さんだし、今世ではお子様だし。

 お子様仮面とかは大人になった時にめっちゃ恥ずかしい。

 どっかの渋い柿の少年3人組なんて、とっくに少年卒業してるのに少年を名乗ってたけど、あれって本人的には恥ずかしかっただろうな…。

 ってことは、ガード・マン…だとそのまんま和製英語だな。


(ボグッ! ゲシゲシ! ズビシッ! ブオーン!)


 ファンタジー物の王道に倣って、異世界警備員!

 だめだ…思いっきり馬鹿っぽい。

 おまけに、自宅警備員と何か似てるから却下だな。


(グシャ! ブンッ! ズガガガガガガ!!)


 警備員…警備…セキュリティーはなんか違うし、やっぱガードマン…ん?

 メタルっぽい鎧のガード・マンで、メタルガードでいいんじゃね?

 どっかで聞いたことある気がするけど…多分、著作権にも引っかからない…気がするんだけど、どっかに引っ掛かるかな?

 まぁ、誰かから指摘を受けたら考え直そう、そうしましょう。

 決めた! このスーツ姿はメタルガード! 君に決めた!


(ズドドドドドドド!! ドグアッ! ザシュザシュザシュ!)


 ん? 所々に、変な効果音が入ってるって?

 うん、ゴブリンってザコいわ。

 スーツの名前を考えながら、片手間で右手のエネルギーブレードで切りまくって、左手でぶん殴って、回し蹴りをかまして、思いっきり倒れたゴブを踏みつけた。

 

 いや…、やっぱこのスーツは優秀だわ。

 魂のエネルギー200倍って言っても、そもそも俺って、たかだか5歳児だからな。

 元の身体能力は子供並みしかないはず…はずだよな?

 あ、精霊さんも頷いてるから、そうみたい。

 やっぱこのスーツが、俺の力を補助・増幅してくれてるからこそ、こんなに簡単にゴブを倒せるんだな。

 

 しかもエネルギーブレードの切れ味がとんでもない!

 こいつは剣になっても飛び出しナイフの重量しかないから、剣を振る速度が異様に速く、もうどっかの理力を扱う宇宙の戦士ぐらいだ。

 基本的に剣や刀で何かを切るには、ある程度の重量が必要となる。

 軽すぎる剣では切れないので、そう言った場合は普通は突きに特化した戦闘方法になるはずなんだが、切れ味が異様に良いこの剣だと触れただけでスパスパ切れるから、重量とかは完全に無視できるんで、めっちゃ戦闘が楽ちん。 

 しかも光るから剣筋の残像が残るんで、もの凄く格好良い!

 この剣って、暗い所で振ったらLEDダンスみたいに見えるんじゃね?

 どっかのアイドルのコンサートのペンライトの方が近いかも知れんけど…。

 

 こうなったら、必殺技も使わねば!

 おっと目の前に来たこのザコいゴブでいいか。

 右手で剣を頭の上でくるっと回して真上から振り下ろす!


「メタルガード・ダイナミック!」


 うぎゃー! どかーん! と、ゴブが爆散したと脳内変換しておこう。

 リアルでは、単にゴブが真っ二つになって内臓やその他諸々がデロデロって飛び出して来ただけのグロ映像なんだけどね。

 うん、ネーミングセンスの事は言わんでくれ。自覚してる。

 なので、技名は…要相談だな。


 父さんの所も、ブレンダーの所も、ほぼ戦闘は終わったみたいだな。

 こいつらは仮面のライダーの人でいえば、イ〇ー! って言う戦闘員と同じはず。

 この後に本命が出たり、ネオなんちゃらって改名して強くなったりするんだよ。

 ヒーロー物では定番だな。

 首領や大幹部や何ちゃら博士や地獄の大使が出てくるんだよ絶対!

 つまりあのダンジョンは奴らのアジトってわけだ。

 ふっふーん! 特撮大好きだった俺に、そんな死角も油断も無い!

 さあ来いシ〇ッカーじゃなかったマ〇ーでもない、魔物ども!

 俺の剣の錆にしてくれるわ! いや、錆びないけど。


 アホな事を考えていると、ゴブの群れの後に続いて、何やら茂みを掻き分けて大きそうなのがやって来た。

 ほ~ら見ろ! 次が出てきたじゃ、あ~りませんか!

 身長は…ゴブリンよりちょこっと、いや嫌結構大きいな。

 あれは、多分2m以上あるぞ。

 豚っぽい鼻が付いてるから、あいつはオークだ、そう決めた!

 そしてそいつらの後ろから現れたのは…あれが中ボス?

 橙色の鉢巻して二足歩行の亀って…ミュータントかよ!

 しかもヌンチャクの奴かよ!

 めちゃくちゃマニアックだな、おい! 


 オーク20匹に、タートル3匹か…こいつはなかなかに手強そうだな。

 ふっふっふ…腕が鳴るぜ!

 まずは手始めに…腕が鳴ったのに何故か足からだ!


「メタルガード・キッーーーーク!」


 ズバーーーーーン!! ありゃ? オークの頭が一撃で吹っ飛ん…だ?


「メタルガード・パーーーーンチ!」


 ズドーーーーーン!! え? オークのお腹に大きな穴が開きましたが…。


 父さんも剣で切り付けたら…一撃でオークが上下に真っ二つ。

 ブレンダーが駆け抜けると、すれ違ったオークの頭が土と氷の魔法で打ち抜かれて死んじゃった。

 

 えっ! 弱くね? ゴブリンより弱い気がするぞい?

 もしやまだザコキャラなのか!? 

 ほら、父さんもブレンダーも何か微妙な顔して鉢巻亀を見始めたぞ?

 お前らもっと頑張れよ! 強敵かもーん!  

 

 精霊さんが首(?)を横に振ってる。

 え…もう居ないの? これでお終い?

 別にゴブでもオークでも亀でも、お代わり大歓迎なんですけど?

 はぁ、お代わりも無い…って、なんですとー!?

 きーーーーっ!! 何かめっちゃ腹立つ!


 メタルガードのお披露目戦闘だぞ?

 エンルギーブレードの試し切りだぞ!?

 ブレンダー、初登場の活躍の場面だぞ!?

 父さんの勇姿を目に焼き付ける機会なんだぞ!?


 おい、亀! お前、何をあたふた逃げ出そうとしてんだよ!

 皆に睨まれ、あたふたと逃げようとしてるミュータントの亀に、俺を先頭に父さんもブレンダーも吶喊した。


「メタルガード・ダイナミック(水平バージョン)!」


 1匹の亀を綺麗に上半身と下半身に分けてやったぜ!

 甲羅から中身が飛び出して逃げたりは…しないか。

 あのヌンチャク何のために持ってたんだ?


 父さんもブレンダーも、接敵即斬で、一撃で終わらせてる。

 全員、このクソな状況に戸惑いを隠せない?


 ブレンダー、お代わりの気配は? え、適正生物の反応は無い?

 マジか! マジでこれで敵が終わりなのか?

 スタンピードって、これで終結なのか?

 え~っと…それでは、これで戦闘終了って事で良いのか?

 あ、そう…ブレンダーのレーダーに引っ掛からないなら、やっぱ終わりなのね。


 え、何父さん? もう終わったのかって? うん、そうらしいよ。 

 色々と余計な事を考えながら戦ってたから、初戦闘の醍醐味なんて無かったけど。

 そういや、俺ってば魔法も炎の壁しか使ってない!

 ま、ブレンダー(にくっついる精霊さん)が好き勝手に撃ちまくってたけど。

 

 俺達の村が無事なのは嬉しいさ…うん、それはマジで嬉しいさ。

 でも何だろう…この不完全燃焼感が半端ないのは。

 チート転生物なのに、俺TUEEEEE…ってした?

 した気もするけど、雑魚相手の俺TUEEEEは違うだろ?

 仮面でライダーな人だって、イ〇ー! っていう戦闘員を無双したぐらいで主人公名乗れないよな?

 俺、この転生人生もらった主人公だよな、な?

 なのにこんな終わり方ってアリなの? 

 俺に銃を撃たせろ~~~!! いや、創ってないですけどね…銃。

  

 そんな苦悩する俺に集る精霊さん…。

 もう…精霊さんの好きにしてちょ。


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