魔素…魔素?
えっと…もう魔素を感じちゃったんだけど?
入門書には時間かかるって書いてあったんだけどなあ……。
『魔素を感じる事が出来る様になったら、いよいよ魔法を使用する段階に進みましょう。あなたのイメージによって、魔素を別の事象に変換する作業が魔法です。
魔法には次の種類があります。系統ごとに使用する魔素が違います。
ここでは分かりやすい様、使用する魔法の系統ごとの魔素の色で紹介します。
火系統=赤、水系統=青、地系統=黄色、風系統=緑。
以上が、基本的な四大エレメントと呼ばれている、魔法の系統と魔素の色です。
魔素の色は個人により感じ方や見え方が変わる場合がございます。
その他、これらの複合系統や特殊な系統もありますのが、割愛いたします。。
さて、エレメントの魔素を感じ取れる人は多いですが、実際に魔素を魔法へと変換できる人は極めて少数であり、約数百人に一人程度と言われております。
また、特殊な系統は種族や個人の資質によります。
ここまでお読み頂いた方には大変申し訳ありませんが、前述の魔素の色等は、あくまでも個人の感想となりますので、正確には表現できていない事をご了承の上、先にお進みください。
ではまず最初に、あなたのイメージに合った色の魔素を自分の中に呼び込む訓練をしましょう。
あなたに見えた魔素が一色であれば、その色の属性に合った魔法が使える可能性がありますので、その色に合わせた魔法をイメージしてください。
ここで肝要なのは、いかに正確に魔法をイメージ出来るかです。
この正確に魔法をイメージするまでが魔法の前段階となります。
形状、大きさ、強度、発現場所や発言時間、効果を及ぼす場所などをしっかりとイメージして下さい。
イメージが中途半端な場合は、魔法が発現しません。
そして、それを魔素にしっかりと伝えることで、魔素が魔法へと変換されます。
さあ、あなたのイメージで魔法を使ってみましょう!』
…なんだこれ。
魔素? 魔法の前段階? エレメントって元素って意味じゃなかったっけ?
これはアレか? 魔素ってオカルト系統のエレメントの事で精霊の事なんかな?
って事は霊子とか幽子も、この世界にはあるのかな?
というか、魔法ってあんま使える人、居ねーじゃん!
本当に俺に使えるんだろうか?
いや、まぁ…魔素は感じられたから、可能性はあるらしいけど。
まあいっか、取りあえず試してみるかね。
とは言っても、林の中で火は危ないから、まずは土の魔法を試してみるか。
えっと、土は黄色だから…おお! 黄色の魔素を見つけたぞ!
んでイメージっと…あれ、土の魔法のイメージって言うと…確か前世でやってたRPGだと、バレットとかスピアとかアローとかあったな。
だがしかし! 俺はそんな魔法は使わないのだ!
何故ならば、武器は危ないから!
あんな危険なスーツを創り出した奴が何言ってんだ! って言われそうだけど、あれはあくまでも補助具であって、武器じゃない(強弁)! って事になってるのだ。
それに、もしも魔法が使えたとして、いきなりこんな森の中でバカスカ魔法を乱射したら、色々と問題がありそうだろ?
だから、まずは魔法で土をブロック状に…って、そんな魔法あったかな?
いやいや、本によれば、しっかりとイメージ出来たらいいはずだ!
ん~~~~~~! 土をブロック状にして、こんな感じに積み上げて…っと。
よし! イメージでけたぞ!
『土の魔素さん、土の魔素さん、こんな感じに力をお貸しくださいな』
若干、イメージの伝え方が、こっくりさんっぽくなってしまった。
おお! ふよふよ黄色の魔素が寄ってきた!
俺がイメージしたのは、あのアラスカとかの一面の銀世界でイヌイットが作る氷のドーム状の家、イグルーだ。
あれの簡素な物でいいんだ…本物は複雑な構造だけど、簡単なドームに…。
あれ、魔素が困ってる雰囲気…?
ああ大きさと強度と場所と効果時間か…伝える事多いな。
取りあえずは…目の前に直径2mぐらいの半球状で、一部に出入り口。
ん~煉瓦ぐらいの強度で、魔素さんオネシャス!
うぉ! 魔素がめっちゃ集まって来た!
ありゃりゃ…魔素さんが円陣組んでるけど、もしかして相談してる?
いやマジでそう見えるんだが、俺の目がおかしくなったんだろうか?
ゴシゴシゴシゴシ…両目をこすっても、やっぱそう見えるぞ。
んん!? そう言えば目を閉じてなくても魔素がはっきり見える!
え、どゆこと??
あ、俺が混乱してるうちに、相談は終わったみたい。
え~っと…エイエイオー! って、魔素がしてる様に見えるんだけど、もしかして魔素ってやっぱ精霊なのか?
えっと…魔素さん(さん付けしてみた)が、何を言いたいのか伝わって来た!
お前、頭大丈夫か? って皆さん言いたくなる気持ちもわかりますが、マジなんです! マジで魔素さんの言葉がわかっちゃったんです!
え、やっぱ魔素さんって、精霊さんなんじゃね?
もう、精霊さんでいいや。
精霊さん曰く、『初めて見たものだから難しいけど、頑張る!』 だって…。
いやごめんね、この星に無い物を頼んじゃって。
さらに続いて頭に届いてきたのが、『初めての共同作業嬉しい』『未知との遭遇はドキドキ』『今後ともよろしく』 『お腹すいた…』 って。
いや、まぁ…こちらこそ、今後も宜しくお願いしま…す?
俺、やっぱ、土の魔素さん…じゃない、精霊さんの言葉が分かるんだけど!?
え、他の魔素も何かしたがってるって?
ちょっとまって、俺の理解が追い付いてないから。
はい? 俺の魂が強いから近くに居ると心地良いの?
はっ! 忘れてた!俺の魂のエネルギー、何かよくわからないけど200倍だった!
え、この星の全人口の魂の総量の200倍ある…はあ…はあ!?
んじゃ俺一人でこの星の200個分の魂のエネルギー持ってるの?
その通りって? マジっすか!
え? エネルギーちょっと下さい? って、どうやってあげるの?
あ、許可したら勝手にちゅーちゅー吸う訳ね。
そう言や、さっきお腹すいてるとか言ってたの居たな…。
でもさ、魂のエネルギー吸われちゃったら、俺死ぬんじゃね?
え? この星中の精霊が満腹になっても1/200しか減らない…ですと!?
0.5%なら30分程で回復するの? 早くね!?
まあ、でもそれなら安心かな。
んじゃ、とりま、この辺の精霊さんエネルギーをどうぞ~って、許可を出した瞬間に、俺の周りに色取り取りの精霊さんがむっちゃ集まって来て、めっちゃ何かを吸われました。
え~っと、土の精霊さん?
いつまでも吸ってないで、さっき頼んだイグルー作ってくれないかなあ…。
え? もうちょっと?
あ、そうですか…。




