信じていいのか!?
夜更かしして母さんに怒られた翌日。
本日は母さんがコルネちゃんを連れてお出かけ中なので、勉強会はなし。
なので俺は、部屋で一日中借りた本を読みまくった。
その甲斐あってか、魔法の本は一通り読み終えた。
お次は、グーダイド王国史だな。
う~~む…、建国の話ってどこの世界でも神話みたいなもんだなあ。
王様の先祖が神様の一族の曾孫って本当か?
あの神様(と俺は信じている)の血族じゃないよな。
光の巨人っぽかったあの神様とは、別の神様なのかな?
この星の独自の神様って可能性もあるのか。
俺って、元は一般的な日本人だから宗教とかには無頓着だったけど、神様に会っちゃったからなあ。
本当に居るのは間違いないけど、この星に本当にいるのか?
そういや、あの光の神様って、一人だけなのかな?
もしかしたら、何柱も光の神様がいるとかしたりする?
ま、どうでもいっか。
とりま、読書の続きだな。
何々…王家は基本的に王家の父系男子が継承…か。
日本の天皇継承の形態に似てるな。
王家は政治には直接関わらない…って、君臨すれども統治せず? だったら、イギリスと同じ感じ?
政治は貴族院と庶民院で政治が行われて、王家が裁可する…か。
う~ん、政治は難しいし、どうせ王家は関係ないからいいや。
ん、待てよ? って事は、貴族制度もあるのか。
貴族には貴民と勲民とがある…とな?
貴民は先代が勲民の子と孫で、勲民は功績などで貴族位を与えられた元庶民であり、初代となる貴族家と。
貴族は特に功績が無ければ、初代から数えて3代目で貴族位を剥奪される…か。
って事は、貴族位を持ち続けたければ、何某かの功績を上げないといけないと。
但し、王位・王族は別とする? やっぱ微妙にイギリスっぽいな。
もうこの辺は読んでるだけで疲れるから、さくっと飛ばそう!
あ! すっげえ歴史見つけた! ダンジョン発見だって!
モンスターの氾濫“スタンピード”もある!
ほっほー! 村が襲われて全滅した事もあるのか。
勇者とか居ないの? あ、居ないんですね。
歴史的な英雄は、スタンピードやダンジョン攻略に功績のあった人か。
無茶苦茶チートな人ってわけでも無いらしく、本によると騎士団長とかしてる、めっちゃ強い人ってだけだったらしい。
これは、ますますあのスーツの出番が増えそうですなあ。
いや待てよ? 確かあのカプセルで創り出したものなら、俺以外の人も使えるってインストールされた知識にはあったぞ。
ならば、家族とかが使える何かを創り出した方がよかんべ?
でも、残りは4個だからなぁ…創ったらそれで終わりだもんなぁ。
数に限りが有るから、ちゃんと考えて創らねば!
いや、もう勢いで変身ベルト創っちゃったんですけどね…。
だって変身したいじゃん!
絶対に何歳になったって男は変身したいはずだ!
そうだ! かわいい愛妹コルネちゃんが大きくなったら、魔法少女変身ステッキを創ってあげよう! コンパクトでもいいな! いやここはミンキーなモモちゃんみたいなペンダントでもいいかもしれん!
いやいや魔法少女なまどかちゃんみたいなのも捨てがたい!
魔法少女と言えば、可愛いもふもふペット? 使い魔? も必要だよな!
これはコルネちゃんが大きくなったら要相談だな。
もうあのカプセル2個は使い道が全会一致で決定しました!
夢が広がるぜ! 変身ヒーローと魔法少女の夢のコラボレーション!
おっと、またもや妄想がExplosionしちゃったぜ! 落ち着け、俺。
まずは、将来の為にもきちんとした知識を身に付けないとね。
知識は無いと困るけど、有っても困る事は無いはずだしさ。
さて、お読書の続きをっと、本へと視線を落とそうとしたその時、俺の部屋の外から可愛らしい声が聞こえた。
「トールヴァルドさま、一緒にお勉強しましょう! トールヴァルドさまが居ないと、ミルシェさみしいの…」
なんと! 可愛い幼馴染ミルシェちゃんのお誘いではないか!
将来のリア充のためにも、これに逆らってはダメだな。
「いいよ~!」
俺は窓から顔を出し、ミルシェちゃんにお返事しました。
一緒にお勉強…というか、文字と計算を手取り足取り、じっくりねっとりと教えてあげましょうかね…グヘヘ…。
「トールヴァルドさま、なんか顔が怖い…」
「…ごめんなさい」
▲
さて、あのカプセルだが、やっぱ秘密基地の中に隠しておく事にした。
基本的に人には見えないと言われても、やっぱ心配だからな。
でも、裏の林の中にこんな秘密基地って、いずれはばれるだろう。
さらなる秘密基地の建造を、今から考えておかないとな。
さてさて、ミルシェちゃんとのお勉強会も終わったことですし、いよいよお待ちかねの魔法の練習だ!
準備するのは入門書、それだけ。
んでは、まず最初に…。
『魔法を使うには、まず最初に深呼吸して心を落ち着かせます。
リラックスできる姿勢で、目を閉じて自分の周りにある魔素を感じましょう。
魔素はあなたの周りに無数にあります。
目を閉じたまま瞼の裏を見続けてください。
瞼の裏に色々な色の光の球が見えてくると思います。それが魔素です。
魔素を感じるまで、一般的に数日から数か月はかかると言われています。
今日、魔素を感じられ無いからといって、焦る必要はありません。
じっくりと取り組みましょう』
これって座禅? 本式の座禅なら、 両足を太ももに上げる結跏趺坐だけど、それはしんどいから、片足だけ上げる半跏趺坐でもいいかな?
ちゃんと呼吸は鼻からゆっくり長く腹式呼吸で、ちゃんと調息。
心の中で1から10までゆっくりくり返し数えて…心を落ち着けて。
アレ!? めちゃ色取り取りの光の球が瞼の裏に見えるぞ!?
これって魔素だろ? 魔素だよな!?
おい入門書! 短くても数日かかるんじゃねーのかよ!
もう感じちゃったよ! わずか数分だよ!
マジか…。もうこれって次の段階に進んでいいのかなあ。
ってかこの入門書、信じていいのか!?




