66:2人の情報収集〜シャーロット
今回、私が皇宮図書室で借りたのはアダルベルトで流行りの恋愛小説。
パーティーもあるし、そういう話題についていけるようにしなくちゃ、という真面目な理由だ。
そう、私は真面目なのだ。
恋愛小説のハッピーエンドって、何度読んでも幸せになってくれてよかった!ってコチラもハッピーな気持ちにさせてもらえるから好きなんだよね。
流行りの恋愛小説で且つ、ハッピーエンドの結末モノの中から、司書さんにオススメを伺ったのだ。
読んでみたら3冊とも、鈍感なヒロインがヒーローに溺愛されて幸せになる話だった。
アダルベルトではこういう鈍感ヒロインに人気があるのね。
鈍感ヒロインものを読むと、なんで気が付かないのぅ?!ってヤキモキしちゃう。
ヒーローが一生懸命アピールしていてさ、2人のやり取りにキュンキュンしたちゃってさ。
「……恋ってどんなんだったっけか?」
私の呟きに反応するかわいい影あり。
「恋したことあるのぅ?今世?前世?」
モモ先生でした。
「ええっと、前世の初恋は小学生で、足が速いから好きだった気がする。告白もせず見てるだけだったね。
次の恋は中学の時に弓道男子。弓を引く時の真剣な表情にやられたんだったわ。
告る前に彼女がいるのが分かって恋は砕け散ったのよね。
その次は高校の時。軽音部男子。歌が上手かった。
バレンタインチョコは渡せたけど、“ネギがチョコに混ざってた”って言われて……特に返事も貰えず、終わった恋だったよ。
その後は特に恋してはいないかも。
大学にいってバイト頑張って、社会に出たら社畜で」
ネギチョコは流石に私も凹んでしまってだね。
多分、まな板にネギが付いてたんじゃないかな?
で、ソレに気が付かずチョコを細かく切ったと。
ネギチョコ事件は未だに私を凹ませるのだった。
「バレンタインって何ぃ〜?」
「簡単に言うと女性が好きな人にチョコをあげる日」
「ふ〜ん。ところで、今世はまだ恋してないの?」
と、シマ社長。
「そうね、まだだね。
でも、多くは望まないから、私だけを好きになってくれる人に出会ってみたい。あ、でもおっさんは好みじゃないです。若い人でお願いします。後、生理的に受け付けない人もイヤですね。後……」
「望みはあったな、色々」
そうですね、望み色々ありました。テヘッ。
「マキシみたいな人はどうなの?」
「マキシみたいな人?
凄いイケメンで、性格良くて、地位もあって、頼りがいがあって、責任感もあって、強くて……ってあげればキリがないけど、マキシみたいな人、マキシしかいないでしょ?
まぁ、……素敵だなって思うけど、素敵過ぎてね。
私じゃ役不足だよ」
自分で言っててなんかずぅんと心が重くなる。
マキシとこうして仲良く近くで過ごせるのはあとどれくらいだろうか?
あんな素敵な人、直ぐにいい人見つかっちゃうよね……。
「シャーロット、キミはなんで気が付かないの?
キミは素敵だから僕等は一緒にいるんだよ。
いくら猫神様に頼まれても心が汚物なヒトとは僕等は一緒にいないさ。
それに気が付きなさい!」
そういうとシマ社長は片翼で私の頬をペチペチした。
優しさにうるっときます。
「よぉうし、シャーロットに素敵な恋愛が出来るように僕等が頑張るねぇ〜」
モモ先生が小さなお手々を突き上げてヤル気満々なポーズをとる。
ハッ!かわいい姿に気を取られてしまったけど何をするツモリなんですか?ちょっと心配……。
◇◇◇◇◇◇◇
【悩める光の高位精霊】
◯図書室司書さんに鈍感ヒロインモノの恋愛小説をシャーロットに薦めるようにお願いした!
→まんまと読ませるコトに成功
→シャーロットは鈍感過ぎて自分も鈍感だって気が付かず
◯自分の恋愛に付いてちょっと考えさせた!
→寂しい前世の恋愛事情を聞いた……
◯マキシは素敵って言ってた!
→自分じゃ釣り合わないと思っていることが判明
◯シャーロットは恋愛に消極的?
→このままだとマキシとすれちがっちゃう?!
「困ったぞ、モモ」
「シャーロットにはストレートに話したほうがよいのぅ!鈍感だから察するコトが出来ないのぅ!」
「仕事はできる子なのに恋愛はポンコツ!」
2人の作戦会議はまだまだ続く……。




