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65:リベンジお披露目会

15時。待ちに待ったカラオケ魔道具リベンジお披露目会です。

……カール主任はまだぐっすり夢の中とのこと、安心して楽しめますね。

 

他の魔道具部職員さん達の話だと、カール主任はマイクを離さないタイプだそう。あの私達の行動は間違ってなかったのです。

マキシの前で何の歌を披露するかでも迷いまくり、何曲も歌いまくり、だったそうなので職員さん達に同情致します……。


オヤツのフライドポテトを貪り……淑女らしくね、食べながらカラオケ魔道具の動きを見ている。

歌はフェリックス皇太子に任せてマス。

歌上手でした。

フェリックス皇太子が今回歌ってくれたのは、歌劇:薔薇の皇太子から数曲。

特に”なんと麗しいあのお方”は“アダルベルトのジャイアン”ことカール主任が歌ったのはいいが、絶対あの音程やリズムじゃない!と確信していたからさ。

正しい歌が分かって良かった。


因みに、“歌劇:薔薇の皇太子”はいかにマクシミリアン皇子が素晴らしい男性か全編で讃えまくる構成になっており、私がマキシだったら恥タヒしそうなものだった。

私の横の席で項垂れているマキシ、私はアナタにも同情しますよ……。


一方、フェリックス皇太子とケイトリン皇女はキラキラしていた。

兄っていうより、マキシは推しみたいなものなのかな?2人にとって。なんかそんな気がしてきた。


◇◇◇◇◇◇◇


収録曲が載っている冊子は見たけど、私に歌える曲は僅かだった。

魔道具自体はまだまだ曲を受け入れられるのに、肝心の曲が少なかったのだ。

歌が少な過ぎて歌劇の歌とか神の歌、国歌ぐらいしか

ないの。

そう、気軽に歌える歌が無いのよ。

誰もが知る気軽な歌が何曲か必要かもしれない。


「シャーロット嬢、魔道具の出来は如何ですか?」

制作過程も見てきたフェリックス皇太子に説明だ!

「先ずこの魔道具の可能性について。

私はこの魔道具は新しい娯楽になると思います。

アダルベルトだけではなく、他の国々にも広げることもこの魔道具なら可能なハズです。

貴族だけではなく、展開次第では、庶民の娯楽にもなりえます。

次に魔道具自体ですが、とても素晴らしいと思います。

が、問題点があるかも、と。曲数と曲についてのことです」

斯々然々お伝えする。

 

「そうですね、確かに。貴族だけに広げるなら今のままで良いかもしれませんが、色々な広がりを考えると、確かに曲が少ないことはウィークポイントですね」

「どなたか作曲家の方を御存知ないですか?

庶民が楽しめる曲が作れそうな、貴族向け以外も作れるような」

 

♢♢♢♢♢♢


【シャーロット読書中〜マキシ私室にて3人で内緒話】

“ラブラブ大作戦”

今日はシマ社長主導の作戦会議だ。

シマ社長もモモ先生もシャーロットが心配なのだ。

だって、マキシのことを意識してそうなのはよく分かるんだもの。

でも本人は『私は喪女だったし、弁えてるわ』みたいな感じで、『いいなぁ』って思っているはずなのに気持ちを打ち消しちゃうんだ。


『喪女街道を突っ走るぜ!』ってフリーデル王国を出た時に言われた時には2人で頭を抱えたものだった。

いくら前世で喪女だったとしても今世でも喪女にならないといけないわけじゃないし。

聖女の力も結婚しようが出産しようが無くならないし。

どう見ても幸せな恋愛とか結婚とかはなから諦めているようなんだよね。

そんなもの自分には無いって感じで。


「マキシ、シャーロットはマキシを素敵って思っているし、尊敬もしてるし、頼りにもしてるのぅ~。

だけど、自分の気持ちを恋とは違うって思い直している節があるのぅ。だから自分の本当の気持ちに気が付かないのぅ~」

「マキシ、シャーロットがあんな感じでも待っててくれる?」

シマ社長とモモ先生のつぶらな瞳がうるうると揺れる。

「うぐっ!」

「「マキシ?!」」

「いえ、大丈夫です……(破壊的に可愛い……!)」

 

マキシは表情を立て直す。

「シャーロット嬢の気持ちを待てます。

……ずっとね、謙虚で真摯に聖女活動をしているシャーロットさんを尊敬していたんです。

それにフリーデルにいる時は大変な王子妃教育も並行して受けて、頑張り屋さんな姿にも……。

……あのルビィ村で再会して、ちょっと風変わりな方だなと思ったけど、逆境から自分の力で立っていこうとする強さも……あと、」


シマ社長とモモ先生はマキシがシャーロットの内面を沢山見てくれていたことに大感激!

思わずまだシャーロットの素敵な面を語り終えていないマキシの肩に乗り、その頬にスリスリしてしまうのだった。


作戦会議はまだ始まっていない……。 




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