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49:2人目の邪神の欠片の持ち主①

「2人目は領軍団長だ。テオドール君も薄々疑っていただろう?にゃ?」

「導師様…。そうですね、可能性があると思っていました。その為、疑わしいと思った時点で重要な話しはしてはおりません。こちらの邪魔をされたくありませんので」


「だけどぅ〜、領軍団長怪しんでいたみたいだよぉ」

「精霊の情報によるとこちらの動きを探っていたようだね」

「問題は何処まで情報を掴まれているかだな」


神妙な顔を皆でした時、メイドさんがお茶を持ってやって来た。

丁度喉が渇いていたのよね、グッドタイミングですわ。シマ社長とモモ先生はケーキに瞳をキラキラさせている。2人して顔を見合わせてキャッキャしてる。きゅぅーんっ。はぁ、尊い…。


心臓に萌のダイレクトアタックを食らった私の目の前、辺境伯様とエヴァンスギルド長はカップを握ってプルプルしていた。何事?まさか毒?

慌ててカップを鑑定すると…

「痺れ薬?」

「えっ?」

「手を付けないほうがいいわ!痺れ薬が入ってる!辺境伯様、エヴァンスギルド長、大丈夫ですか?!」


「だ、大丈夫だ(シマ様とモモ様の可愛さでヤラれていただけだ)」

「うん、同じく。今後の事を考えていただけさ(シマ様とモモ様のケーキではしゃぐお姿尊い…)」


「皆様方、飲んでませんよね?」

皆コクリと頷く。良かった!

辺境伯様が素早く立ち上がると執務室の扉をほんの少し開け、外に待機していた執事さんに話しかける。

 

「ウスターシュ、あのお茶はどうした?」

「何か御座いましたか?旦那様。」

心配顔の執事さん…ウスターシュさんは操られていない様子。

「痺れ薬が入っておった。幸い気が付いて飲んではおらぬがな。あのお茶はお前が用意したのか?」

「いえ、メイドが自ら持って参りました。旦那様が頼まれてはいらっしゃらないのですね?」

「頼んでおらぬ」

「先程のメイドを問い詰めましょう」


コリンヌさんの単独犯か、はたまたもしかして欠片を持つ者同士協力し合っているの?先程のメイドは操られてはいなさそうだったけどね。

 

と、そこへヘロヘロした光の玉がシマ社長とモモ先生の元にやって来た。精霊さんだ。

「…………」

「そうか、大変だったな、良く頑張った!シャーロット、この精霊に魔力を与えてくれないか?」

「ええ。どうぞ」

掌を広げると精霊さんがちょこんと乗ってきた。

あぁ、弱っていたのね。


やがて辺境伯様が扉を閉めたので話の続きだ。

「ウスターシュには誰が先程のメイドに頼んできたのか確認するように伝えた」

ドッカリとソファに座る辺境伯様。さっきからバタバタ色々あってお疲れのご様子です。

「テオドール君、そこの精霊君が頑張って重要な事を調べてくれたんだ」

私の掌の精霊さんが胸を張った、カワイイ!

  

「領軍団長、急にバッて厨房近くから出てきたんだって。めちゃくちゃ警戒してたから、精霊君は見つかりたくない!って思って怖かったみたいだ。隠し通路があると思われる空間の音がするからココ!って案内出来るってさ」

「それは!精霊様有難う御座います」

精霊さんはフルフルしている。照れてるのかしら?


「領軍団長はその後厨房に寄って、団長室に行ったって。まだ団長室にいるはずだってよ」

「団長室か…。我らの動きを見張らせているのか?」

 

団長にこちらの動きを怪しまれているのなら、今後どうするか難しい。

ただね、私が団長だったら…まずは仲間を増やすでしょ?もう痺れ薬を使ってる時点でさ、もうね。


トントン

 扉をノックする音がした。

「誰だ?」

「旦那様、ウスターシュで御座います」

 

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