43:解放と別の問題②
「ですか、兄上の浄化も終わらせて下さいましたし、シマ様とモモ様がお戻りになられ次第、シャーロット様はここを離れるということで宜しいでしょうか?」
「いえ、砦の問題が解決次第で考えています」
「それはこの辺りの者の問題です。貴方様の安全を考えて下さい」
でも…。私が役に立つことはないのかもしれないけど、何かあった時に役に立てるようにしたい。
アダルベルトに行ってしまったら遠いのだ。
かと言って、フェリックス皇太子が心配するのも分かる。それに出来れば国際問題にならないようにしたい。
「じゃあ、わたしだって分からないように変装するのはどうですか?いいと思うんですよね。変装って一度やってみたかったんです!」
めちゃくちゃ良いアイデアじゃない?って思って2人を見ると微妙な表情。
どうしてよ!
「今後買物に行く時は変装するし、偽名も使います。バレないと思います」
「シャーロット様、そうまでして砦の者達をお救いになられたいとは!不肖ディートリヒ、感動致しました!お手伝いさせて下さい!」
途中から話しを聞いていたディートリヒが涙を流している。感激やさんかな?
「ディートリヒ、あのなぁ、」
「シャーロットさん、でしたら私が貴方の護衛を致します」
キラキラしぃマキシが微笑む。
「今の私なら貴方を守ることは容易い。心配なら鑑定してみますか?」
イタズラっぽい顔で今度は微笑む。
「鑑定」
マクシミリアン=フォン=アダルベルト
25歳男性 亜神 元皇太子
基本情報の"亜神"の2文字!何やこれ―!
「亜神?!神になったんですか?!」
「完璧な守護者じゃないですか?シャーロットさんの護衛に私ほど最適な神材はいませんよ」
「いえ、殿下だけで丸っと解決できちゃうじゃないですか?私いります?そもそも何で亜神になっちゃったんです?」
ジト目でマキシを見上げると、マキシはわざとらしくウインクをした。
キィ―、イケメンは何してもサマになるじゃねえか!
「亜神になった理由ですか…恐らくですが、浄化した邪神の力を私が取り込んでしまったから、ですかね?私の龍神の加護が私を死なせない様に護ってくれた様ですし、邪神を取り込む様に働きかけたのかも?」
あー。ありうるかも。マキシの先祖龍神ドラゴナイト様は凄く強い神だったとか。ある時人間の女性を愛した龍神様は自身の神の力を捨て人間になった。同じ時を生きたかったそうだ。その時、龍神様の直系の一族に永遠に架かる強い加護を与えたと聞いた(フリーデル王国周辺歴史学の先生より)。余っ程強い加護だったんだろうな〜。さす神です。
「マキシは祀られなくて大丈夫ですか?」
皮肉交じりにそう言うと、先程迄放心状態だったフェリックス皇太子が口を挟んでくる。
「兄上の神殿作ります!」
「いや、要らないから。私はこの先、影から国を見つめながらいざという時に手を差し伸べることが出来るようにしたいと思う。シャーロットさん達と愉快に暮らしながらね」
「えっ…あぁ!分かりました兄上。私は兄上の幸せを望んでいますから。頑張って下さい!」




