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39:尋ね聖女

一方その頃、フリーデル王国と近隣のザイル王国の冒険者ギルド中に一つの依頼が通達されようとしていた。


―尋ね人―

シャーロット=オブ=ウェストン伯爵令嬢

フリーデル王国の筆頭聖女

何者かに拐かされてウェストン家から出た可能性あり。

依頼内容:

本人に繋がる情報の提供、または本人を丁重にウェストン家へ連れ戻すことのいずれか

報酬:聖女作成の上級ポーション20本

依頼主:フリーデル王国女神神殿


◇◇◇◇◇◇◇


フェリックス=フォン=アダルベルト皇太子は、

ルビィ村を出た後、色々情報収集をしている。

そんな彼の元に昨日入ってきた情報は聖女シャーロット探しの依頼だ。

フリーデルが聖女探しを秘密裏に行っていたが万策尽き、依頼を出そうとしているのだろう。


そんなフリーデル王国の神殿や王族達など一斉に奇抜な同じ髪型になり狂ったのではないか?と囁かれ始めているようだ。聖女が何らかの呪いを抑えていたのに、行方不明になったことで呪いを抑えられなくなったのだ、との噂も出回っている。


なんでも頭頂部の毛がN字のようにハッキリとしたクセ髪。両サイドが刈り上げになった。N字の剃り込みが入っている。

 幸い?女性だけはN字くせ毛だけで止まっているようだが、いつか刈り上げ姿になるんじゃないかと怯えているそうだ。


フェリックスは立ち上がると側近を呼ぶ。

ヘルマンとディートリヒだ。

「これ、読んでみろ」

 それはシャーロットの尋ね人依頼が冒険者ギルドへ依頼予定との報告書であった。


「フリーデルは誠に…。こんな探し方なんて。しかも、対価の上級ポーションって、十中八九シャーロット様が作られる物ですよね?聖女様に用意させるなんてみみっちいです。」

憤慨するヘルマン。

「少なくとも神殿はシャーロット様をなるべく早く見つけたいでしょうね。それに、王家もこの依頼に関与しているのでは?フリーデル王は外遊で聖女シャーロット様を浄化の為に各国へ派遣すると交渉していたようですし。アダルベルトへ出来るだけ早めにお迎えすべきでは?」

慌てた様子のディートリヒ。


「そうだな。外遊の件はシャーロット嬢には相談せずに勝手に決めたようだし、王家も少なからず依頼に、関わっているだろうな。ただ、今回の依頼に王家を名を出すのが憚られただけで。シャーロット嬢には早めにアダルベルトにお越し頂こう。兄上の事もあるから時期をみなければならないが」

「マクシミリアン殿下にお伝えするだけでもされてみてはいかがですか?あとはルビィ村周囲を数名の兵士で警戒も必要かと考えます」


「そうだな、早速出る前に父上に報告する。物資は後で良い。動かせる人員を用意してルビィ村に着くぞ!ヘルマンは人員の準備を、ディートリヒは物資の準備を指示してくれ。時間が無い、私の責任である、動け!」


聖女シャーロットの顔は特に国境の街では知られているハズだ。美しいプラチナシルバーの髪、同じ色の神秘的な瞳、愛らしい顔。目立たないはずはない。

当の本人はフリーデルから探されないと踏んでいたようだが、顔バレしているはずだ。気がついた奴らにシャーロット嬢が捕らえられないよう守りを固めなければ!

フェリックス皇太子は直ぐ様父王の元へ向かった。

 





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