35:祝!解放!!①
「じゃあ、マキシ頼んだよ!」
「領主にケーキをたかってやるのぅ~」
そうして余裕を持って早朝1時に2人は出かけていった。
思わずぼっーと2人の姿が見えなくなるまで立ちつくしてしまう。
「シャーロットさん、2度寝をされたら?」
マキシの声が心配している。
私は2人が出かける時間まで仮眠をするつもりで横になっていた。マキシはそれを知っていたのだ。
「いぇ、実は横になっただけで寝れては居なかったんですよね。私、思った以上に2人が横に居ない事が寂しいみたいで。今から横になっても眠れなさそうです」
マキシは優しい声色で言う。
「しょうがないですよ、仲の良い家族と離れるのは誰しも寂しいものですから」
その言葉を聞いて、ふと気がつく。
3年だ。マキシは3年も1人孤独の中で戦い続けてきたのに。何か恥ずかしいな、そんな人にこんな話しをして。
「そういえば聞いたことなかったけど、マキシは夜どうしてるの?立ったまま寝てる…?」
はずかしさに……もぅ、無理やり話しを変えちゃう。
「いえ、横になってますよ」
「外で?土の上に?」
「そうですね」
「なにそれ修行僧?!言ってくれたらベッドとか色々用意したんだよ!水臭いな!」
「今のこの身はあらゆる耐性がありまして、以外と大丈夫なんですよ。それにほら、腰痛の邪神なんて聞いたこと無いでしょ?」
「腰痛の邪神…弱そ」
「ね、おじいちゃんみたい」
お互いにふふふと笑う。
「雨でも外居るけど」
「それは結界で雨を防ぐんです。それにほら、雨に降られてずぶ濡れの邪神なんて聞いたこと無い!」
「ずぶ濡れ邪神、ダメダメじゃん」
「邪神様が、マキシで良かった。」
つい、ポロっと本音が零れる。
「私も貴方が聖女で良かった。あの国を逃げられて良かった。始めてフリーデルのパーティーで貴方を見た時、貴方の窮状を知った時心配でした。でも他の国の者の私ではおいそれと手出しが出来なかった。助けてあげられず、」
「いや、気持ちだけで十分だよ。」
咄嗟に言葉を遮る。謝らなくていいんだってば。
アダルベルト皇国の皇太子が他国の聖女の事について何かするなんてって、下手すると国際問題、戦争になることもあり得るからね。手出しは出来るはずはないじゃん。
マキシはあのパーティーの時も紳士的で気遣いの出来る素敵な人だった。ジョシュア王子はマキシの爪の垢を煎じて毎日飲むべき!
あぁ゙〜思い出しぐぬぐぬしちゃう。
「浄化が最終的に終わったら、皇国のお城に戻るの?」
「いえ、貴方がたの廃村に私も住みたいです」
「へっ?」
「もう、私は皇太子ではないので。それより、色々なものを実際に見て、フェリにアドバイスが出来たらと今は思っています。直接助けることが出来る場合は助けてあげられるようだとなおいいですね」




