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22:喪われた皇太子①

見つかっちゃなんねぇだ!

公的には"貴族"としか語られていない元ルビィ村の呪い。

さっきの話によればマクシミリアン皇太子が巻き込まれたってことなのね……。

かの方はご病気で罷られたと聞いていたけど本当はこの村の呪いで……ということか。

場所がザイル王国だから一歩間違えば戦争となったのだろうけど、国同士で話し合って収めたってことみたい。

こんな機密事項聞いてたなんてバレたら連れ去られちゃうわ!


「魔導師達も頑張っております。近い内にいつか……」

「近い内にとはいつだ?ザイルの1番力のある聖女はまだ10歳、派遣出来ぬ。アダルベルトの聖女は数はいるが力が足りず魔力不足。この強力な呪いを解いて中に入ることが出来ぬのだぞ!」


「せめてフリーデルの聖女の派遣が整えば良かったですのに……」

「第2王子に婚約破棄された上、聖女の称号も剥奪宣言され行方不明になったそうだな。あの国は本当にバカしかいないのか?」

「本当に。聖女の派遣を餌に関税の件やら足元をみられ、悔しい思いをしましたよね。奴らはまだ派遣を諦めていないようですが、聖女が見つからなければ派遣など出来ぬものを」


おぅ、私行方不明ということになっておりますのね。

しかしながら、思わぬところでこのルビィ村と繋がっていたとは。ふぅ。


その時従者の1人が不意にこちらの方を見た。

バレた? 

「おい、ヘルマン、あれを!」

 指を差した先には血抜き中のロック鳥ちゃん4匹!

 ヤベェ、忘れてた!バレてないけど、バレた!


「シャーロット、やっちゃったなぁ〜」

「どうするんだ?あれはどうみても人がロック鳥を血抜きしてるとわかるぞ。」

「そうだよねぇ。どうするべ?」

 動揺して訛る私。


「誰かいるのか?」

 アァァ、万事休す……

 いや、何してんだ私!元々この村に住まわせてもらう代わりに浄化を完璧に行って出ていくことにしてたよね?説明するんだよ!


「あのぅ、私、怪しい者では御座いません……」

 いや、森の中から急に現れたら十分に怪しい者デスナ……わかっております。


 3人にかな〜り警戒され剣を握られる。

 シマ社長とモモ先生がシールドを素早く展開してくれた!

「私は只のシャーロット。薬師ギルド会員です。元はフリーデル王国の聖女をやっていました……」

 精一杯のカテーシーをする。


3人は目が点である。

 ですよね~。噂の行方不明の聖女がこんな森の中にいるなんて思いませんよね〜?

しかも元王子の婚約者、完璧淑女なハズの伯爵令嬢が供も付けずにいるなんて、信じて貰えますかね?

うなって、皇太子の記憶!私達一度フリーデル王国の夜会でお会いしてますよね?!


体感1時間経った?というような気まずいフリーズの後、何とか皇太子が起動した。顔を上げこちらを見つめる。

私がわかりますか?!元聖女ですよ!

「……済まない、動揺してしまった。」


3人は剣を降ろし、こちらに丁寧な礼をする。

「夜会以来ですね、シャーロット嬢。まさかこんなところにおられるとは考え至りませんでした」

 でしょうね、そうだと思います……


他のヘルマンさんとあと1人の従者の方もなんか複雑そうです。淑女が1人でいる場所じゃないですもんね、わかります。


 

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