21:廃村周辺で採取②
実は私の二つ名、"死神聖女"なんだ…
顔色が生気がないのと、魔獣をどんどん屠るからついたもよう。
失礼しちゃうわよね、乙女に向かってそんな名前!
…まぁ、実際は私だけの力じゃなくて、シマ社長とモモ先生が戦いやすい様に場を整えてくれてたおかげが大きい。
たぶん、一緒に討伐にいった人達は精霊の2人が見えないから私が全部やった様に思っていたのだろうが。
「索敵するねぇ〜」
モモ先生が小さなお手々を広げ少し目を瞑った。
「ロック鳥の群れがいるよぅ〜」
よぉし、死神聖女の実力を発揮する時ね(食料ゲット)!
「照焼き!唐揚げ!竜田揚げ!タンドリーィチキンッ!」
手前の4羽をウィンド・カッターで首を落とす。
そのまま血抜きをしていくスタイル。
近くの木にロープで吊り下げます。
他の10数羽はシマ社長とモモ先生が手分けして始末してくれる。
2人はロック鳥にライト・アローで攻撃しているのだが、見事一矢で仕留めている。
流石高位精霊、必◯仕事人みたいだ。
2人が仕留めた分はひとまず無限収納にぶち込む。今度食べる時に処理をすればいいから。
時間経過しない収納は本当に便利である。
「ロック鳥の血抜きしてる間に採取しちゃうよ!」
オカズをゲットしルンルンの私に、慌てた様子のシマ社長が声を掛ける。
「シッ!誰か来る!まだ先にいるけど進行方向がこちら側だと……思う。道なりに来てる……。どうやら3人でやって来たみたい。今はコボルトと戦闘してる……」
マジか。よくこんなところに来るよね。
薬草とか豊富だけど魔獣が跋扈しているし、呪われた廃村があるのに。
3人で魔獣と戦闘しながらここまで来れる力量があるなら、東にあるダンジョンに行った方が稼げると思うのに。
どんな人間か分からないのでそっと森の中に身を隠し、やってくる3人を観察する。
近づいたら分かったけど、八本脚馬に乗ってやって来ている。高貴な方と従者2人といった感じだ。
あーあれは、見たことがあるな、……そうだ、美しい金色の短髪で長身のイケメンが確かアダルベルト皇国の今の皇太子だったはず。
なんでこんなところに?
3人は村の前で立ち尽くしている。そーです、そこは呪われていますよ(天然の呪い壁という防犯対策あり)
入れないでしょ?
「中に入りたい……」
「ダメです、殿下。ここへ来るのも反対されたではないですか。外から見るだけだと言われたでしょう?」
「もう、3年だぞ……。兄上をお助けすることも出来ず年を重ねて」
「お気持ちはわかりますが御身を大切にされませんと、マクシミリアン様が天から心配なさりますぞ」
あんまり聞いちゃいけないこと聞いちゃったかも?




