閑話:廃村の何かのキオク
何か神聖な光を帯びた何かがくる……
この村に何かが来たのは先月以来だろうか……?
この村はルビィ村と言う。
ちょうど3年前、盗賊が村を襲い、村人の死体は教会横の小さな祠の前に積み上げられた。
奴らは知らなかったのだろう、その祠に封印されたものの正体を。知っていたら、祠前に死体を置くなんて愚行は犯さない。
ましてや死体をそのままにするなんて。
その恐慌の次の日。盗賊が支配した村にアダルベルト皇国の王族を載せた一行がやってきた。大雨で他の主要道ががけ崩れを起こし迂回してやってきたのだ。雨の中迂回で疲れ、一時の休憩を取りたかったのだ。
盗賊は金のニオイに敏感だ。人当たりが良さそうな見た目の者が騎士と応対し、村に招き入れる。
休憩を取ろうとしたタイミングが騎士も気が緩むであろうチャンスだった、一気に王族一行に襲いかかる。
しかし、流石王族付きの騎士、徐々に形勢が傾きはじめる。
だがその時。身の危険を感じ逃げようとした盗賊の1人が、村人の死体に足を引っ掛かけ転んだ。転んだ先には小さな祠。盗賊の重みで祠は破壊されてしまった。
祠の中には……封印サれた邪神の核の欠片。村人さえもソレとは知らず此処に永く祠は遺されてきた。
せめて教会の中か神殿の中にでも安置すればよかったのにね……。
やがて封印は解け、邪神の瘴気を浴びた死人は瞬く間にアンデッドになった。アンデッドは盗賊も王族一行もなく襲いかかった。
絵画のようだと評された美しいルビィ村は邪神の邪気であっという間に呪われ、呪いは盗賊もアダルベルト皇国の王族一行も飲み込んだ。
その後はただ静寂と時折アンデッドのうめき声がただ聞こえるだけ。




