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14:薬師ギルドに行こう!②

ラビニアさんに作業室に案内される。ここで実技テストをやるそうだ。かな〜り広い部屋だ。奥の方でポーション作成講座が開かれており、数名の受講生が熱心に話を聞いている。


私は扉から近いところに陣取り、早速低級ポーション作成を始める。薬草は複数用意されている中から必要なものを必要なだけ選び、また道具も並んでいる中から選んでセッティングするスタイルだ。


 ポーション作成歴11年、聖女歴11年の腕が鳴るぜ!ただ、懸念がある。創薬レベルSなんだな、私。低級を作ろうとして(神聖魔法も混ぜ込まれちゃうからか)上級になるのだ。これは素直に伝えたほうがよいだろう。

 

「シャーロット、頑張ってぇ~」

その時、モモ先生がキュルキュルお目々で私を見上げながらその小さなお手々でガッツポーズをする。

いきなり萌えの供給!?はぁ〜私のライフは瀕死だぞ♡

 

然し、モモ先生が見えないラビニアさんの手前、私は表情を崩す訳にはいかないのだ!

今こそ令嬢時代に培ったスキルを発揮するのだ、秘技ポーカーフェイス!!


「……すみません、ラビニアさん。私、創薬レベルがそこそこ高くて、低級作ろうとして上級ポーション出来上がりがちなんですが、良いですか?」

「難しい上級ポーションを、ですか?上級ポーションは常に不足していますので、お作りになられるならそれでも大丈夫ですよ」


 ラビニアさんは花が咲いたように微笑んでくれた、笑顔が可愛い。良かった、ウッカリ上級ポーションが出来ても大丈夫だね。


私は安心して作り始める。この錬金釜の大きさなら3分程で出来るな。出来た分が売れたらご褒美飲みしよっかな?へへへ、昼間から贅沢〜。


 ******


【ラビニアSide】

  

 私は薬師ギルド副ギルド長のラビニア=レア。朝恒例の大混雑後、他の職員が小休憩に入り、変わりに私が受付に入ったタイミングで見慣れない少女が来た。

 

登録に来たと言う少女は、シャーロットと言う人族だ。美しいプラチナシルバーの髪を無造作に結んでいるが、いいトコの娘さんのような所作。服は街娘の格好ではあるが品がある。まるでお人形さんといった顔の造形で最近街で噂になっていた。妖精が街にやって来たと。

 

だけど、上級ポーションみたいな誰でも出来ないものをウッカリ作れちゃうなんて、大きいことを言うのね。幻滅してしまうわ。そう言う人程作れないし。


 上級ポーションが作れなかったら、今日はコンディションが悪かったから、とか言い訳を言うところまで想像出来てしまう。自分を大きく見せずに、身の丈に合ったことを発言すれば好感が持てるのに。


ともあれ、実技はしてもらうことになっているのでお願いする。

 薬草や器具選び、作成の仕方は問題無い。

 使っているのは低級ポーションの材料ね…?

え、もう出来上がったっていうの?!。ものの3分で50本分の量が出来上がったなんて!確かに熟練した薬師がやる様な手際だったけども。いや、いや、ちゃんと出来ていて、品質も良くなければ意味が無い。

鑑定アナライズ


 *******

 上級ポーション

 品質:最上級

 低級ポーションの材料に神聖魔力がたっぷり。

 *******

 でき、てる。しかも神聖魔力入り、最上級……。この子は神聖魔力があるのね。それならウッカリ上級ポーションが出来ても頷けるわ。

 

なにより、あの速さで、こんな上質なものを作れる程の熟練。神殿の販売所で買ったこの国の神官様の神聖魔力入りの上級ポーションを鑑定した事があるけど、これ程の出来じゃなかった。

「ど、どうでしょうか?」

「……あ、はい、あまりに素晴らしい出来で驚いていました……」

「じゃあ、登録で大丈夫ですよね!」

「そ、そうですね。早速」

 

 うちに登録してくれるなんてツイてるわ。この子はギルドで囲い込まなきゃ!神聖魔力を持っていても、誰もが聖女になる訳じゃない。


 魔力診断は1年に1度纏めて行うけど、その年に貴族で神聖魔法が使える子が多いと平民には声を掛け無い事もある、貴族優先。だって、貴族の子女が聖女をやるのは、婚活で箔が付く。


だけど平民が貴族より高い階級の聖女になると軋轢を産むから、貴族優先で聖女にさせるのだ。この子も貴族が多かった時だったのかも。掘り出し者だわ。私はルンルンでシャーロットをギルド登録部屋へ案内したのだった。

 

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