13:薬師ギルドへ行こう!①
そう言えば……
「邪神様、ここの村から呪いが周辺に広がらないようにしてるんでしたよね?」
「呪いが壁より外に行かないようにはしています。
ただ、知らずに中に入ろうとしたら並の人間は耐えられないので、壁の外も少し呪いが分かるように調整しています」
「凄いよね、邪神様」
「魔力操作が凄いのぅ~!」
そうなんだ……やっぱり。普通の邪神なら、ここだけじゃなくもっともっと呪いを拡げると思うんだよな〜。邪神様は邪神のはずだけど心遣いや配慮ができる神だ。何故か浄化もされたがっている。
でも、何故浄化されたがっているのかは未だに教えてもらえない。ちょっと前に聞いたら、機会があれば、と、はぐらかされたんだよね。
いつか教えて欲しいけど……
「今日は何をされるご予定なのですか?」
「天気もいいし、薬師ギルドに行くよ!」
シマ社長は今日もモフッと元気だ。
「薬師ギルドで会員登録してもらう予定なんです」
「シャーロットはポーション作りが職人並だから登録できるよぉ〜」
雑貨屋のトムズさんに教えてもらったから大丈夫。
ふと、邪神様を見ると表情は分からないが何か言いたげな雰囲気。
「シマさんやモモさんに迷惑をかけずに帰ってきて下さいね。シャーロットさんは盛り上がると羽目を外すように見受けられますから……」
……オカンみたいだな。
「邪神様、流石分かってるぅ~!」
シマ社長がウインクしたのを見て複雑な気持ちになるのだった―。
身体強化で15分、街につく。
目立つ煉瓦造りの外観をした建物が今日の目的地、薬師ギルドだ。
冒険者ギルドと横並びで建っており、周辺には冒険者風情の方々がいる。依頼を選んだり、ポーションを買いに行ったり……これは依頼出発前のラッシュ時間に着いちゃったな。
チラッと薬師ギルドを覗くとギルドの売店には買い取りだろうか?長蛇の列があった。
……ちょっと時間置いてからまた来るか。
薬師ギルドで登録するには実技と実際作った物の鑑定をしてもらう必要があるとか。そういうの知らなかったな……。ポーションはいつも大神殿で作って各神殿の売店で売るって感じだったし、流れを知らなかった。
因みにあの聖女が作った!ってことで、すぐ買い手がつき、高額で売買されてたようだ。私には還元されませんでしたが(怒)
聖女時代、腕試しでエリクサーを作ったり神酒を作ったりした事があるけど、ナイショにしてある。無限収納の中に投げ込んであるが売るつもりはない。
公的には上級ポーションまでしか作れない事にしておかないと、それらを巡って戦争起き兼ねないからね、たぶん。だから薬師ギルドでも『上級ポーションまでしか作れません』と、言うつもり。
……聖女はね、いいんだよ、各国に10〜20人位いるみたいだし。ポーションはヤバい。沢山あれば命を心配しない軍隊が出来ちまうから今の国々のバランスを壊してしまう。簡単に作れる人がいることはバレてはいけないのだ。
時間潰しに朝市を見て回っている間にラッシュの時間が終わり、やっと薬師ギルドの中に入った。
カウンターには1人だけ職員がいる。赤毛の狐獣人みたいだ。ギルドの制服が良くお似合いの綺麗な女性だ。
「こんにちわ。私、今まで山奥に住んでて。この街に最近越してきたんです。ポーションが作れるので登録と販売したいのですが、どうしたら良いですか?」
「えぇ!ご案内させて頂きますね。作れる方が引越てこられるなんて有り難いことです。この辺りは魔素が濃い森が近くにあるので依頼に事欠かなく、冒険者さんも多いんですよ。その分ポーションもよく売れるのでますよ」
ぱっと見クール系に見える獣人お姉さん。笑うとギャップで魅力が倍増だわ。
「まず、薬師ギルドでの登録が必要となります。先ずは登録の流れをご案内させて頂きますね。申し遅れました、私は薬師ギルド職員1級鑑定士ラビニアです。よろしくお願いします。
最初に実技テストで初級ポーションを作って頂き、作られたポーションを鑑定。問題無ければ登録となります。
登録の際にギルドでの登録について、ギルドカード発行についてのご説明を致します。その後、薬草の入手方法について。もし、ポーションをお持ち頂いておりましたら買取についてお話させて頂きます」




