12:邪神様と廃村の1週間
あれから毎日、邪神様にホーリーを掛けている。
邪神様とは今では色々お喋りする様になって、神友(マジの)になれた。
今ではチョット禍々しさが薄れ、真っ黒からボンヤリ人像のシルエットが見える。でも、ステータスは相変わらずバグって見えないまま。道のりは遠いのだ。
邪神様からの念話は浄化が進むごとに聞き取りやすくなった。
「フリーデル王国を出て、アダルベルト皇国へ行くご予定だったのですね。ここに来られたのは全くの偶然だったなんて……。この偶然に感謝を」
「感謝なんて……。私こそ、お喋り毎日出来て楽しいです」
「シャーロットはボク達以外忙し過ぎて友達がいなかったんだ」
「ボッチを極めたの!」
「2人もいてくれたし、極めとらん!」
「ところで、邪神様。このままホーリーを掛け続けたら、邪神様が消えてしまわないでしょうか?折角仲良くなれたのに……。消えない方法はありますか?」
「気に掛けて頂けてとても嬉しいです。
ホーリーを掛けられ続けた先がどうなるのか今の私には分かりませんが、貴方がたと最期の時を穏やかに過ごせたのは良い思い出になるかと思います」
「きっと大丈夫だよぉ〜。邪神様が浄化されて動ける様になったら、皆で旅しよぅ~」
「楽しみだね。邪神様にはシャーロットの3人目のお目付役として頑張ってもらうから宜しくね。」
「なんや、お目付役って?!」
「フフフ、貴方がフリーデル王国を脱出する事ができて、本当に良かった。お会い出来て良かった。
特にシャーロットさん、本来は淑女にお伝えすることではありませんが、初めてお会いした時の貴方の顔色ときたら。
ヒールで不調を治してあの顔色なら、色々と疲れやアレやコレや、心労なども溜まりに溜まっていたんですよ。今はすっかり良い顔色になられて安心しました。」
「いや、あれは二日酔いの揺り戻し(身体強化で走ったから)です」
母親にあの顔色見られた時には、厚化粧でいいから隠せ、みっともないって言われたっけ。
邪神様の優しさにちょっとウルッとくる。
シマ社長は……、二日酔いのこと黙っててよぅ!
「所で邪神様は本当に何も食べないんですか?」
「空腹を感じないので……食べなくて大丈夫ですよ。御供え物を置いて下さってますけど、勿体ないので供えなくていいですからね」
「浄化しきったら食べれる?」
「そうかもしれませんね。今の時点では分かりませんが。その時は美味しいものをご馳走しますよ」
「めちゃくちゃ楽しみになりました。約束ですからね!」
そんな私達の廃村ぐらし1週間。
1日目 アンデッド昇天、教会探索&クリーン。
邪神様とエンカウントからのホーリー・ハンマー。街に戻る。
2日目 ポーション作りと日課のホーリー。
村のアチコチにもホーリーを掛け、必要箇所の浄化終了。
食料など準備できていないものがあるため街に戻る。
3日目 ポーションを売りに行く。日課のホーリー。
この日から教会に住む。
4日目 アース・クエイクで、畑を耕す。今まで集めていた薬草を畑に植える。チョット草取りしたりいい感じになる。聖女教育や聖女活動で鍛えられた肉体で作業は楽々完了。
これが前世の社畜OLの身体であったなら、腰が終わっていただろう、想像して恐怖を覚える。日課ホーリー。
5日目 街で色々と物色。食料品など沢山買い込む。途中で顔見知りになった食堂の豪快お姉さんミラさんにバッチリ会い、何処に越して来たか聞かれたが街の外れと伝え誤魔化す。
嘘は言ってない。畑の世話をする。
日課ホーリーしながら今後引越し先を聞かれた時にどう答えればいいか邪神様に相談。
邪神様も一生懸命考えてくれたがナイスなアイデアは出ず。とりあえず笑って誤魔化す路線でいくこととす
6日目 ポーションを売りに行こうとしたら、邪神様にこれからは、週休2日!の生活をすると宣言したのはどうしたのか?と尋ねられる。社畜根性の根の深さに愕然とする。だか、何をすればいいのだろうか?だって何の予定も無い休日は7歳から無かったんだもん。
邪神様に同情されつつ、やってみたいこととかをいくつか考えてみる日に今日はすることを勧められる。日課のホーリーは週休2日で今日は休みだから、今日はしなくていいと言われる。優しい。畑の世話はした。
7日目 今日も休みだ。日課のホーリーも今日はお休み。畑の世話はした。
天気もいいし、邪神様とピクニック気分でお喋りするつもり。レジャーシート代わりの厚めの布を引いて祠の横に座る。
座って実感、景色が悪い!超ワルイ!近くの朽ちていきそうな家も、村をぐるっと囲む壁も呪われた状態だからなぁ〜。祠と邪神様は禍々しいし。引越し先は言えないと改めて再確認する。




