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58話:祖父の遺言と死と悪夢が消えた

 それについて、ただ聞いているのみで、何も言わずに雨宮ほたるは、立っているだけだった。用件は、これですべてだと言い、わかったかいと聞くので、了解しましたと答ええた。ただし、秘密は、絶対に口外しないで欲しいとだけ、最後に付け加えた。


 この件については、神に誓って口外しないと宣言した。それが終わると、安堵の表情を浮かべた。雨宮ほたるが、見舞客などを部屋に入れた。すると、雨宮玲子さんの生気が抜ける様になり、笑顔のまま、動かなくなった。


 慌てて、医師を呼ぶと、呼吸、脈拍、瞳孔を見て、ご臨終ですと告げた。享年92歳の大往生だった。その3日後、小諸の斎場で葬儀をすることになった。そして、雨宮ほたるが、雨宮本家の人に、母が、離れの掃除をしておいて欲しいと言われた。


 そこで、明日から掃除しますと言うと、どうぞと言ってくれた。そして、夕方、大きな段ボールを5つ買ってきた。その後、離れの奥の部屋に入り、とにかく、大きな段ボールに、資料や書籍、石のような物、その他、ゴミに出すもの以外を全て、5つの段ボールに入れた。


 その後、自分の車、エスティマの荷台に全て入れた。最後に部屋の中の机の引き出し、タンスと上部の引き出しの全ての中身をビニールに入れて、掃除が完璧に終了した。すると、今まで、もやもやしていた頭と心が、すっきりして、その後、不思議なことに頭痛を感じなくなった。


 そして、葬儀と母の遺言通り離れの書庫の荷物を預かって、翌朝、雨宮本家の人達に別れを告げて、高速道路、長野道に乗って、藤岡ジャンクションから関越道に入り、11時前に、横浜北部の自宅へ帰って来た。


 その後、昼食を食べてから、奥さんの朋子さんが、書庫の荷物をリビングに広げて、ひとつひとつ、丹念に見始めた。最初に、目に入った揚羽蝶「アゲハチョウ」と言う珍しい家紋を見て、これって陰陽師、安倍晴明の子孫の土御門家の家紋だわと驚いた。


 朋子さんが、実は、私、学生時代、安倍晴明の映画を見て感動して、陰陽師、安倍晴明の子孫の事を調べたのよと語った。陰陽師とは、天体を観測して天文の事に異変「月食や彗星などの天文現象」を注意深く見る仕事をしていた。


 もし異常が、発見されれば、天文書に基づいて吉凶を占ってその内容を密封した上で天皇に奏聞する天文密奏を行うので、現在の天文学博士みたいな仕事だったのと説明した。平安中期以降、安部氏「土御門家」が、その仕事を代々受け継いでいったと語った。


 でも安部氏「土御門家」は、江戸時代になり京都から江戸に移り住み明治を迎えたが、男児の子孫が、絶えて、お婿さんをもらったと書いてあった。その後、1800年頃に絶えたと書物に書いてあった。


 その後は、養子縁組を繰り返して、多くの親戚筋に別れて行ったと書いてあり、陰陽師、安部氏「土御門家」は、絶えたのも同然と書き記してあったはずよと告げた。おかしいわね、土御門家の家紋の揚羽蝶「アゲハチョウ」あるなんてと言い、首をかしげた。


 一休みして紅茶を飲んで、再び、遺品整理に取り掛かった。少しすると、紫色の風呂敷に包まれた15センチ四方の桐の箱が見つかった。それを雨宮ほたるが、明けると勾玉「まがたま」と不思議な色した天然石が数個出てきた。


 その中には、青い色の八角形の水晶のような物、球形の水晶とそれを載せる台、水晶の念珠が3つ出てきた。雨宮ほたるが、それらをじっと見つめていると、両親の顔と雨宮啓次郎の顔が、頭の中に浮かんできた。


 一番下に長方形の底の浅いA4用紙が入るくらいの桐箱も開いてみると、何か、古い文字が、いろいろと書いてあったが、読むことができなかった。最後に、白い和紙に縦書きの箇条書きで、これらの宝物を決して手放してはいけない。


 また、むやみに他人に見せたり、考古学の専門家に見せてはならないと書いてあった。マル秘のマークがついていた。これを見て、朋子さんが、よほど大事な物みたいねと言い大事に保管しておいた良さそうよと助言した。


 それらを元通りにして、こては大事なものだから、銀行の貸金庫に預けたいと雨宮ほたるが、言うと、朋子さんが、そうよね、雨宮家にとって大事なものらしいから、ここの家に保管していて盗まれたり、火事で焼けたりしたら困るものねと語った。

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