存在感。
カタカタ...カタカタ...
カチッ...カチカチ...
スゥー...
カチカチカチカチカチカチカタカタカチカチカチカチカタカタ!カタッカタッ!カチカチカチカチカタカタカタッ!カタカタカチカチカタカタカタカチカチカチカチッ!カタカタカタカタカタカチカチカチカタカチカタカタカチッ!カタカタッ!カチッカチッ!カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカチカチカチカチ!カタカタカチカチカチッ!カタッ!カタカタカチカチカチカチカタカタカタッカタッ!カチッカチッ!カタッ!カタカタッ!カタカタカタカチカチカチカチッ!カチカチカチカチカチカチカチカチカタカタカタ!カタカタカタ!カチッ!カチッ!カチッ!カチッ!カタカタ!カチカチカタカタカチカチカタッ!カチッカチッカチッ!カタカタカタカタカタカタカタッ!カチカチカチカタカタカタ!カタカタ!
「ふゅ~。こんなもんかなっと。」
...カタッ!
a.m1:24
蒼白い光のみが部屋の光源となっているこの暗い黒い部屋は、隅に近づけば永遠と黒が続いていく感覚に陥り、また、自分がそこに吸い込まれていくのではないかという錯覚さえ引き起こす。壁は黒、天井、床も黒、家具もそのほとんどが黒に統一されていた。まるでその部屋が地球に突然誕生したブラックホールのようであった。
その部屋だけでも相当の威圧感だが、その威圧感が薄く思えるほどの存在感を放っているものが光源の前に一人。
「いっっっっっええええい!やっていったぜ!ざぁぁこ共がぁぁゴホッゴホッ!!!」
夜中にもかかわらず、白昼堂々と町の中で自分を見せてつけるかのように叫ぶ者が一人。光源には『WIN!!』と表示されていた。どうやら電子の戦場で勝利を飾ったようだ。
勝利の雄叫びと嘲笑いが混じる。暗闇に響く。
目は光はなく、瞼はしおしおにたるみ、クマはおぞましいほどに。形容するならば、月夜に現れた殺意たぎるバケモノのような。マモノのような。
整えられていない伸びぱっしの長い髪は、その存在感の性別を判断させない。させる気力すら持たせない。
「さぁぁぁぁてぇ!!もう一回、ボコボコにしにいきますかねぇ!ざぁぁぁぁこ共よ!全員まとめて、自信喪失!引退にまで追い込んでやろうかぁぁゴホッゴホッ!...トイレ。」
その、あまりにも濃い存在感は、人間の証明としての生理現象とともに暗闇から去っていった。
彼女の、あるいは、彼の名は、イサミ。
部屋のドアのネームプレートにはそう記されていた。
特に記すことはありません。特に話すこともありません。どうやって、この物語が進んでいくのかだけ見ていただければ。




