少年とコーンポタージュ
ピッ…、ピッ…、ピピピピピピピピ。
荒い電子音が鳴り響く。何年も使われてそうなデジタル目覚まし時計から発せられた音。
a.m.7:16
陶器のカップに入ったさらさらのインスタントコンポタージュを啜る。唇は淡いクリームイエローに覆われ、上唇から下唇へとコーンポタージュが滴り落ちる。
少年は舌なめずりで唇に付着したものを回収した。
「粉っぽいし、水っぽいし、まじぃな。コレ。」
少年はスプーンを乱暴に陶器のカップの戻した。
少年の目は机の上に広げたノートに向いていた。その目つきはただ文字を追うだけのものではなかった。何かを考えながら書かれた文章を読んでいた。
「さて、そろそろか。」
少年はノートを畳み、半分以上残ったコーンポタージュの入ったカップを後ろのシンクへ持っていった。中身を捨て、置いた。
少年はクリームイエローが広がるシンクの底を一目もせず、ダイニングを出た。少年はそのまま階段へ向かい、二階へと上る。
階段を上る少年の脇に挟まれたノートの題は『monster ネタノート』。
階段を上った先にある部屋に少年は入っていく。窓から微かな光が差し込むその部屋。少年の自室のようだ。
中から青白い光が発しだした。それは、起動されたパソコンの光だった。
少年はパソコンの前の椅子にかけると、
「さて、続けよう。僕の物語を。」
少年の家の表札は「作舎」。
少年の名前、であろうか。
久しぶりの投稿となりました。




