手乗りネコ耳少女観察日記24 2015年7月7日
七夕。
この日を迎える前に、スズナに確認したいことがあった。
去年のナズナの涙について。
「……なるほど、ね。詳しくは教えないわよ」
…………言える範囲で構わない。
「…………じゃぁ何も教えないわよ?」
…………言いたくないならそれでもいい。
「はぁ~。本当に、アンタってお人良しが度を過ぎてるわね。いいわ。これだけ断言しておいてあげる。……今年は何も気にしなくていいから」
当日。
スズナの言うとおり、ナズナは心なしか楽しそうにしている。
なので普通に七夕をやることにした。
笹はすでに用意してあるので、3人で飾り付けをする。
主に2人が折り紙で飾りを作るので、自分はそれを笹にかける。
時折ハサミを使う場面で呼ばれるぐらいだ。
最後に、短冊に願い事を書こうとしたのだが、スズナだけではなく、なぜかナズナまでもが胡散臭そうなめをしている。
「…………私達は遠慮しておくわ」
…………理由は聞かないでおこう。
「それで? これで今日はお終い?」
いや、もうひとつ用意したものがある。
「……浴衣?」
平面構成なので比較的作りやすかった。
「…………夜な夜な何をしていたのかと思えば……よく作ったわね」
…………趣味であり、特技でもある。
「もう器用とかそういう範疇の話じゃなくなってきたわね……」
前回の反省を踏まえて今回はちゃんと尻尾のことを考えて作った。
さて、作ったはいいが、着せるのにかなり手間取ってしまい、すっかり夜になってしまった。
部屋の電気を消すと、窓から差し込む星明かりに2人が浮かび上がる。
去年と同じように綺麗な天の川が見える。
だが、窓枠でスズナにもたれかかるようにしているナズナの瞳に、涙はなかった。
「…………そういえば、さも当然のように笹に飾り付けしたのはいいんだけど、これ本当は昨日やることよね?」
…………。
「知らなかったのね…………」
今回、少し書き方を変えてみました。




