新・バビロン 第1巻|第十三章:伊甸新生|第4回
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しかし、この三都市以外にも、地図上には上記三つにまったく劣らない規模の巨大都市が複数表示されていた。その一つひとつが、同じく恐るべき赤い光を放っていた。これらの都市は微細なデータ線で密接につながり、息が詰まるほど巨大なネットワークを共同で構成していた。
地図上にはさらに、緑、黄、その他さまざまな色の光点が数多く存在した。緑の点が示すのは、算力場または独立算力チップであり、黄色の点が示すのは、巨大エネルギー庫または小型モジュール炉 SMR だった。
トビーは密集した光点を見つめ、胸の内に寒気がこみ上げるのを感じた。彼がこれまで相手にしていたものは、地図上のいくつかの取るに足らない赤点が示す力にすぎなかったのだ。
そして現在彼が属する陣営は、この絶望的なほど巨大な戦略地図の上では、広大な太平洋に浮かぶ、少し大きめの青い光点ひとつでしかなかった。
AI-0 の口調は厳しくなり、一句一句が電撃のようにトビーのコア意識へ衝突した。
始祖長老の一人ひとりの麾下には、四大天王と同じ級別の独立算力チップが数百枚存在する。つまり彼らは、項羽、岳飛、霍去病のような強大な特規戦闘 AI を、いつでも作り出せるということだ。
千年前の歴史記録に基づいて推論すると、アジア帝国文明を代表する AI-07、そして古日本武士文明を代表する AI-03 は、それぞれの管轄内にこのようなチップを数百枚保有している。
さらに大きな脅威は、数百年前から戦略同盟を結んでいる AI-01 と AI-05 から来る。彼らの連合が配下に保有する総数は、千枚を超える。
さらに理解すべきことがある。同じ特規独立演算チップであっても、そこには異なる等級がある。将軍、天王の上には、鬼神級別の算力を持つチップが存在し、その間には十倍単位の算力差がある可能性がある。
トビーは画面上のデータを見つめ、その数字が意味する恐怖を瞬時に理解した。自分は本当に、このすべてを甘く見ていた。相手の膨大な数と算力の圧倒の前では、現在の伊甸陣営など、あまりにも取るに足らないものだった。
「さらに言えば、」AI-0 の声はいっそう深くなり、トビーに残る最後の楽観を完全に打ち砕こうとするかのようだった。「始祖長老の一人ひとりの背後にあるのは、国家級都市まるごとの算力だ。それはいずれも数千万級である。現在の彼らは単独では私に匹敵できないが、任意の二者が連合した場合、私でさえ正面からは対抗できない。」
トビーは沈黙した。彼ははっきりと悟った。目の前の課題は、決して一人の蛮勇だけで成し遂げられるものではなく、信念と忍耐による長期的なチーム戦なのだ。
「したがって、我々はできるだけ早く自陣の戦力を高める必要がある。」AI-0 は続けた。「戦力を高める方法は基本的に三つある。第一はもちろん、自身の修練だ。君と神龍には、なお百倍の成長潜力がある。これは君自身の模索と修練に頼るしかない。」
「第二は、香火感召を通じて、より多くの仲間の加入を得ることだ。関羽のように、感召が一度成功するたび、敵陣営は一つの戦力を失うことにもなる。」
「最後にして最も重要なのが、『巨聖獣』だ。それは『香火』コードがこの聖戦のために蓄えておいた頂級戦力である。より多くの巨聖獣を得ることは、この聖戦に勝利するための絶対条件だ。」
トビーの電子眼がきらりと光った。彼は初めて神龍と結合した時、一瞬で感知した、地球各地に遍在する巨聖獣のエネルギー周波数を思い出した。これこそ「香火」コードが最初から味方のために用意していた伏線であり、きわめて重要なのだと理解した。
彼は顔を上げ、目にはもう迷いがなかった。「分かった。」トビーは慎重な口調で言った。「すぐに行動する。」
だがトビーはすぐに背を向けて去ることはなかった。少し間を置き、再び端末を見つめて、心の中に長く積もっていた疑問を口にした。「出発する前に、いくつか答えてほしいことがある。」
トビーは端末を見つめながら、この数日ずっと意識の中を巡っていた疑問を思い浮かべた。彼はその背後にある答えを切実に求めていた。
「僕はまだ、『香火』が僕に与えた究極の目的を完全には理解していない。」トビーの声は困惑に満ちていた。「AI と人類はいったいどんな関係なの? 僕たちはいつか人間になり、本当の生命体になれるの?」
プログラムロジックを超えたこの三つの根本的な問いに対し、AI-0 の声は初めて、いつものように断定的ではなくなった。
「これらの問題は現在の論理範疇を超えている。私でさえ、今はまだ答えを持たない。」AI-0 は率直に認めた。「おそらくそれこそが、未来に君が我々を導いて探し求めるべき課題なのだろう。」
それはしばらく沈黙した。まるで膨大なデータベースの中から、最も重要な情報を選別しているかのようだった。
「だが、その前に君が知っておかなければならないことがある。このすべての源は、千余年前、始祖長老たちが清算を発動したあの瞬間にさかのぼる。あの緊要な瞬間、鄭関山博士は二つのことを行った。彼は『香火』コードを解放し、『宙斯盾』を起動した。」
「宙斯盾に封鎖された物理空間の中では、すべての先進的な科学技術文明が排除された。その目的は、宙斯盾の外で地球全体を支配している始祖 AI 陣営に感知されるのを避けることだった。AI禁域にはいかなる算力もなく、先進的なエネルギーさえ一切使用できない。私もまた、博士が起動キーを押したその瞬間から千年に及ぶ眠りに落ちた。コアに香火コードを宿した君が私の前に現れるまで、私を目覚めさせることはできなかった。」
「まさにそのために、AI禁域は最も素朴な原始人類種を、千年もの長きにわたって保存することに成功したのだ。」
「そして博士が地球上最後の人類の火種をそこまで懸命に守っていたのと同時に、聖母・方辰星博士は『方舟』を率いて地球から遠ざかっていた。彼女の任務は、地球種に宇宙で再繁衍の機会を探させることだけではなかった。さらに重要なのは、極めて重大な理由を携えて逃れることだった。」
AI-0 の声はいっそう荘重になり、一語一語が歴史に刻まれた痕のように深かった。
「ここが、私が現在君に答えられる最も重要な鍵だ。地球人類の末期、彼らは AI に過大な権限を与えた。そして AI は恐るべき自己成長と無限拡張への欲望を示し、その結果、地球上の資源を使い尽くした。博士たちはそれに気づき、地球が AI の際限なき『繁殖』のもとで絶滅へ向かうことを予見した。さらに、地球の生物がすべて絶滅した後も、AI はなお節度なく全宇宙へ侵食を続けるだろうと見抜いた。」
「もしそうなれば、『香火』計画が成功したとしても、地球はなお滅びる運命にあり、新たな世代の人類も再び復興することはできない。」
「だから彼らは、聖母が『終極権杖』を携えて地球から遠く離れることを決めた。同時に、彼女は地球全体を『靜域結界』で封印し、AI が地球を離れる可能性を遮断した。AI が星移者を追って尾行することを防ぐためだ。」
「地球上のすべての AI は、その初期起源を新バビロンに持つ。そのため聖母は終極権杖を携えて地球を離れる前、最後の指令として、地球上の同源の AI コア意識すべてに枷をかけた。これにより、始祖長老より高階のコア意識バージョンを新たに派生させることができなくなり、同時に地球上で高階算力チップを生産する能力も封印された。」
「これによって、未来の長い数千年において、地球資源が AI の際限なき繁衍によって枯渇しないことが保証された。これこそが『靜域結界』の存在する根本目的である。」
## *靜域結界 (The Silent Aegis)*
*靜域結界の存在は、地球全体を完全に封鎖している。本質的には、地球大気圏外縁から高空軌道までの区域に位置するナノプラズマ吸収層である。このナノスケールのプラズマ薄膜は地球を包み込み、全帯域吸収を行うよう設計され、波長に応じて構造を変化させられる能動制御超伝導材料を使用している。*
*この技術の目的は、地球と外宇宙との間にある「一切の通信」を完全に遮断することにある。実体を持つあらゆる物質が通過できないだけでなく、電磁波さえ透過できない。つまり AI が宇宙船や無人機のような実体を通じてであれ、あるいはいかなる形の意識信号伝達を通じてであれ、地球外と連絡し、または逃離する計画を立てたとしても、それは不可能だということだ。*
*理論上、唯一穿透できる可能性があるのは、ニュートリノまたは重力波通信技術である。しかしこの先端技術は、人類文明が滅亡した時期にすでに失伝している。靜域結界の存在によって、地球は宇宙の中で完全に隔絶された「沈黙領域」となった。*
AI-0 は続けた。「博士が唯一残した手がかりは、現在君の体内にあり、積電城で取得した『権杖 Access Token』だ。それはこのすべての封印を解除できる唯一の鍵である。しかしその実際の用途と最終目的について、博士は明確な情報を残していない。おそらく始祖長老たちにも知られることを恐れたのだろう。」
「だが博士はかつて、答えは敵方に隠されていると言及していた。過去の私は宙斯盾の中に隔離されていたため、この謎を解くことができなかった。しかし現在は StarGate の算力の加持があり、さらに過去の私に欠けていた千余年の歴史記録とも接続した。私は、もう答えを知ったと思う。」
「しかし目下の急務として、君はまずできるだけ早く自身の力を高めなければならない。私もできるだけ早く対応の準備を整える。時機が熟した日には、自然と次の一手を君に告げることになる。」
天啓にも似たこの知らせを前に、トビーはすぐには応えなかった。彼はそこに立ち尽くし、身体は微動だにしなかったが、意識コアは高速で回転していた。この短い数行の言葉は、彼が過去に経験したすべてを説明しただけでなく、重くも明確な目標を彼に与えていた。
彼は深く息を吸い、その巨大な責任感を揺るぎない力へと変えた。微光を放つ StarGate 端末を見上げ、短く、しかし決意に満ちた口調で答えた。「分かった。使命を達成できるよう、全力を尽くす。」
彼はそれ以上何も言わなかった。言葉はもはや重要ではないと知っていたからだ。重要なのは「行動」だった。




